東京の副知事になってみたら (小学館101新書)

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著者 : 猪瀬直樹
  • 小学館 (2010年6月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (190ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098250882

東京の副知事になってみたら (小学館101新書)の感想・レビュー・書評

  • ふと、都知事選を前にして、なんとなく手にとってみました。
    で、なんでしょうこの、「地に足の着いた信頼感」は。

     「東京というこの大都市をどう成長させるか、これは東京都の仕事である。」

    といったことを、さすが道路公団民営化を成し遂げただけあって、
    非常に説得力を持った論旨で、様々に展開されています。

     「弱者対策、とくに雇用対策を解決しなければいけない。
      バラマキ減税ではなく実際に必要な資金を提供したり
      職業訓練をしたり、積極的な施策が必要なのだ。」

    至極納得出来る話で、「釣り方を教えるので、魚は自分で釣ってくれ」と言う、
    以前に麻生さんも仰っていた「自立自助、天は自ら扶くる者を扶くの精神」ともつながります。

    「結果」ではなく、その結果を出すための「手段」を援助するというのは、
    文字通りの教え育んでいく「教育」の根幹の一つと思います。

    またこうした「一緒に汗を流して頑張りましょう」というのは、
    日本人の心情にも結構沿っている援助のやり方と感じますが、さて。

    となると、ただ「結果」を与える以上の「能力」が求められていくわけですが、、
    それだけに昨今の「教育」の質の低下には、危機感を抱かれているようで。

     「本を読む習慣がすたれると、思考力が衰える。」
     「生徒は論理的に思考し、論理的に表現することが求められる。」

    戦後、日本人の「自分の言葉で考える力」の弱まりは、酷いそうで。。
    特に「ゆとり教育」が施行されてからそれに拍車がかかったとのこと。

    私自身も戦後教育を受けた身ですから、今から振り返ると確かに、とも思います。

     「日本企業は、国内市場の飽和や少子高齢化の影響によって、
      ビジネスモデルの転換を迫られてる。」

    「ゆとり教育」もその理念自体は、国際的には評価されていたとのことですが、
    それを骨抜きにして実態を伴わないものにしたのは、やはり日教組なのでしょうか。

    選挙では、日教組が毎度ながらに授業放棄してどこを応援しているのか、気になります。
    そのあたりも含めて、見ておきたいところですね、、閑話休題。

    また、先の東日本大震災の時の気仙沼への救援ヘリ出動指示などを見ても、
    リーダーに必要とされる判断力、実行力、支持力等を兼ね備えている方と、思います。

    で、公務員(官僚)の使い方も上手いんだろうなぁ、、とも。

     「"首都公務員"である東京都の職員に求められるのは、
      100点満点ではなく120点満点の目標だ。」

    こちらは『決断する力』で詳細に取り上げられているとのことですので、、読みたいですね。

    石原都政への評価でもあるとの言い方もされていましたが、
    こういった点を見ると、猪瀬さんご自身への評価を踏まえねばと、思います。

     「日本には、安全保障の考え方もまったくない。」
     「戦争とは、資源をめぐる争いである。」

    少なくとも、「理念」「教育」「危機管理」「外交」を見る限りは、選択肢は必要ないなと。
    まぁ、北朝鮮シンパが党首をつとめる党の公認を受けている候補者は無いですけどね、間違いなく。

    本書は2年前に描かれていますが、今から振り返ってみても、興味深く読めました。
    選挙前に読んでおいてよかった1冊、その1です。

    ちなみに、この方の小説家としての著作は読んだことはありません、、(汗
    どうせならしばらく読まずに行ってみようかなとも思いながらも、悩ましい。。

  • 東京都の政策に興味があったので読んでみた。
    今都知事の猪瀬さんが副知事時代に取り組んだことを中心に書かれています。
    実際起こったエピソードの話が中心だし、文体もとても読みやすい。さすが作家さん。

    内容
    ・都が取り組む「水ビジネス」の重要性、参議院議員宿舎の件、高速道路民営化の件など色々。
    ・東京が今オリンピック招致に取り組んでいる理由が、「成熟した先進国のオリンピックをすることにより、東京から世界に向かって未来のビジョンを発信する」という目的を持ったものであるということ(これ知らない人意外と多いと思う)。
    ・あとは、石原元都知事に指名されて副知事になったいきさつというか裏話が書かれてて面白かった。

    猪瀬さんは都民の目線から都の問題を見つめている。行動力もすごい。
    理想論や思いつきではなく、ちゃんとデータに基づいて政策に取り組んでいるので信頼できる。
    猪瀬都知事になって、これからの東京がどうなっていくのか期待したくなる1冊。

  • 都知事選を前に、副知事としてどういう方なのか知りたく読み始めた。参議院議員宿舎の建設中止、周産期医療の整備、ケア付き賃貸住宅という発想、夕張市へ職員を派遣…これらのエピソードから、何て愛に満ち溢れた方なんだろうと実感した。また、徹底的なデータに基づき、作家という持ち前の発想力で、スピード感を持って次々に問題を解決してこられた行政手腕から、次の都知事はこの方を措いて他にいないと確信した。

  • 通勤読書の33冊目を読み終わりました。

    ためになりました。選挙もちかいですよね。
    新聞やTVだけじゃなく、いろんなところからいろんな情報を仕入れて考えないといけないなーと。これ読むと知らないことが多すぎでした。

    自分は都民だけど、行政の人たちって、取り組みに対しての発信力が足りないんじゃないかしら。

  • 夏休み、伊豆の温泉に行くのに東名高速を使って向かった。本書を読んで改めてわかったのですが、サービスエリアがいわゆるショッピングモールというか、イベントエリアというか、すっかりきれいな商業施設になっていること。サービスエリアにファミマなどのコンビにやB級グルメのいろんなお店など、以前はあり得なかった。猪瀬さんの副知事になる前の功績がこれ。

    その功績や同じ文筆仲間、何事もストレートに物事をいうところなどから、石原知事に引っ張られ副知事になった猪瀬さんですが、東京都の仕事や副知事としての猪瀬さんの仕事をまとめた一冊。(というよりは、ほとんど自慢話のような記もしないわけでもありませんが)

    主な話は
    ・水ビジネスをワールドワイドに
    ・参議院宿舎新築反対の功績
    ・ジャパンパッシング(羽田空港一元化、東京地下鉄民営化)など。

    政治の少し裏の世界や都が実施していることなど、理解できたような。

  • いろいろあったけど、今更ながら読んでみる。

  • Sat, 23 Oct 2010

    面白そうだな,読んでみたいなとおもっていたら,
    縁あってご本人からサイン入りでいただきました.
    早速読んでみました.

    いきなりプロローグの文章が
    「真下から仰ぐと新宿の超高層ビルの頂きは,大道具係がつくった映画の書割のような白い雲と青い空に縁取られている.・・・・」
    と,いきなり文学的でビビった.
    こういう新書系の本で,こういう文に出会うことはナカナカないので.なんか新鮮.さすが.

    猪瀬さんが副知事になって,取り組んで来た様々な改革について書かれている.
    水ビジネス,東京五輪招致,参議院議員宿舎の建設反対,
    羽田空港のハブ化,夕張市への職員派遣など,
    どのようにリーダーシップを発揮して,猪瀬さんが都政に貢献されてきたのか
    よくわかる.
    それぞれのポイントでいろいろ論点はあるんですが,それは読んでいただくとして,,,

    京都に住む身として,本書で書かれている猪瀬さんの目から見える風景の質的な違いが,興味を引いた.

    つまり,それは東京都というものの,「巨大さ」であり.「中央との近さ」だ.
    たとえば,村山祥栄さんが政令指定都市である京都市政の問題をつづった同和問題の新書では,京都というローカリティが大いに見えた.そこにはローカルとしての京都と,対置してグローバル(大域的というだけの意味ね)としての日本・中央の観念があり,その役割分担もクリアに見えた.(・・クリアというか,明らか.)

    「京都・同和「裏」行政?現役市会議員が見た「虚構」と「真実」」

    しかし,なんだか東京都は国政に近いのだ.それは,究極的には地理的な近さに還元されるのだろうが,その見えの違いがなんとも興味を引いた.

    東京都のど真ん中にいながら,マスメディアの偏向報道と戦っているあたりも興味を引きました.
    さてさて,都知事選も近づいているので,猪瀬さんの今後には,いろいろ注目ですね.

  • 東京都職員は16.5万人。教師が6万、警察が4.5万人、消防庁が1.8万、残りが行政で4万、新宿にいるのが9千人。
    本を読む習慣がすたれると思考力が衰える。
    活字離れ対策とは読書力、対話力、言語力、そして歴史認識、その全体をいかに再構築するかということ。
    小泉さんはしがらみがなかった。
    首都公務員は国家のことも考えて働かないといけない。都庁職員が夕張に研修に行くのは良いことだろう。いかに東京の無駄遣いが多いかわかると思う。
    羽田を24時間にしないとジャパンパッシングされてしまう。
    都職員はボランティアでも日当を出して、逆ザヤしている。笑

  • 作家という割にはこの人の本を読んだことがなく、手にとったのが行政に入ってからの話っていう辞典で色眼鏡がかかっているのは百も承知ではありますが、それにしてもテレビで見たまんまの自分大好きな中身があんまりない人なのかな、と。話題作りとか選挙対策にはこういう本もいいのでしょうけど、それにしては実績が伴ってないとか思ってしまうのは言いすぎでしょうか。都知事に当選しましたが2期目はありますかね。

  • ここまで意識が違うのか?
    民と官 の差が浮き彫りになっています。

    多少大袈裟に書いてある気もしますが。

    民間からの目線が国や地方行政を
    変革する大きな要因であることに
    間違いはないだろうし、
    事業の民営化が利益の拡大や
    事業自体のグローバル化を推進させることも
    よく分かりました。勉強になる本です。

    「あいつは作家だから、一般人と考えが違うんだよ」
    そういう批判を時々耳にしますが、
    彼じゃなければ変えられなかったこと沢山ある。確かに変わり者であることに
    違いはないでしょうが、それ位がちょうど良い気もします。

  • 著者が東京都副知事時代の成長戦略が語られている。一番印象に残ったのは活字離れ対策。外国に売れるすばらしい技術があっても、対話ができなければビジネスにならない。論理的な対話技術が必要である。

    「活字離れ対策とは、読書力・対話力・言語力・歴史認識、その全体をいかに再構築するかということ。(本文より)」

    (論理的か否か)
    1.フィンランドの小学校で
    相手の言うことが分からなければ、おかしいとか間違っていると攻撃する前に、どういうことなのか?どうしてそう考えたか?教えて下さい、というべき。分かり合えない状態から自分と相手との間に理解を形成してゆくコミュニケーションが対話なのだ。(北川達夫氏)

    2.東ドイツのビジネス現場で
    交渉が日本に不利に進むのは、外国語での交渉というハンディではなく、日本側に交渉の組み立てや展開をどうすればよいか、という論理がなかったからだと気付く。国語に言語技術の指導が必要なのだ。(三森ゆりか氏)

  • 2010年に発刊。副知事時代の猪瀬直樹が一つひとつの施策にどのように取り組んだのかがよくわかる。石原都知事とのやり取りも面白い。
    東京都は国に先んじて、新しい取り組みにチャレンジしてきた。それを支えてきたのが東京都の職員であり、猪瀬直樹も本書の中で賛辞を送っている。
    東京都はときには国とも戦う。イメージでは分かっていたが、具体的にどのように戦い、国をも動かしてきたのかが分かった。
    副知事の中でも異端だった猪瀬直樹が知事になった。本書から、今後の都の方向性も垣間見れた気がする。

  • 良い本に出会ったという感じです
    この本は現東京都知事の猪瀬さんが副都知事時代にお書きになった一冊です
    作家という立場からなのか、洞察力•分析力•決断力•説得力•行動力が備わった方なので政治家にならない方がもったいない方ですね
    私の嫌いな歴史もそういう流れでこうなって行くのかと今更ながら納得の文章でした

  • 副知事ではなく知事になって(しまって)から、あわてて買って読んだ一冊。活字離れ対策についての記述は興味深かった。地下鉄はどうなる?

  • 猪瀬さんが副知事時代に行った政策とか国との関わりとかもろもろ。公共政策って何かがなんとなくわかる良い本。

  • 選挙前に慌てて読んでみた(笑)
    ネタみたいのしか耳にしてなかったけど、ちゃんと仕事してたのねー(そりゃそうか)。
    これも言われれば当然なんだけど、読書教育の推進には積極的だそうで。
    頼むよ知事さん!

  • 猪瀬直樹の副知事成果報告書。
    彼が関わってきた東京都の事業(水道事業、空港、港湾、エコ、道路、教育、高齢者対策)の内容。
    現場の第一線で政策の是非を論じて戦わせてきたその武器は、直観とデータ。
    経験により得られた既得権益保持者や役人の心理、傾向を利用し、時に逆手にとり結論へと結びつける。
    積極的に政治家と関わり、意見を伝える姿勢、行動力には敬服すべきところがある。
    数字が多い。背景を持った数字には主張があり、彼の意見を代弁し、正当性をさらに強めている。


    ・参議院宿舎建設の会議めもと、官僚との口論

  • これを読むとなぜ彼が都庁の職員からよく思われていないかがよく分かった。①そもそも外様扱い②余計なこと言う
    水ビジネスやエコ戦略、高速道路と個別の事案は背景や今後の展望が展開されているんだけど、大局観が無いなぁと思いました。まぁ副知事なので大きな事書いて石原さんと意見が違ったりすると面倒だから、という配慮だろうと思うけど。
    この本で読んだ猪瀬さんの考え方は共感できるけど、石原都政の継続と考えるとどうだろうね...

  • 生で語られる現場の声がおもしろく、為にもなる。
    当たり前だが、流行りとおもしろおかしさでしか語られる機会の少ない「ジャーナリズム」と称する薄っぺらい評論記事・評論本と一線を画す深みの部分がある良い本に感じた。

  • 副知事の仕事が理解できた。
    実際の体験を基に書いているので分かりやすい。

  • 猪瀬直樹副知事の就任直後からの改革への取り組みがよくわかる。過去にとらわれない視点、発言だけではなく、強烈な実行力。
    作家の視点で、できることをやる。その精神に共感します。常に自分のできることを実行する。また、挑戦する。

  • 猪瀬さんのように三手先を考え、柵の無い策士に日本を託したい。作家だからというよりも、猪瀬さんだから千里眼といった類いのモノを持っている気がする。少しでも長く政に携わって欲しいと共に、自らもあの使命感を見習いたい。

  • 副知事になって以降の行政の仕事を、サラっと紹介している感じ。
    読むのが遅かったせいか、内容についてはほとんど知っているプロジェクトの話で驚きとかは無かったものの、
    とにかく考えると同時に実行する、小さなデータを積み上げてゴールへの道筋を浮き上がらせる、その一貫した姿勢は見習うべきなんだろな。

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