- Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
- / ISBN・EAN: 9784098251278
作品紹介・あらすじ
テレビや新聞などのメディア力が低下する中、世界各国で影響力を増し続けるソーシャルメディア。"アラブの春"などで国を変える原動力となったFacebookやtwitterは、日本でも急速に普及した。しかし、最近では"なりすまし"が横行、個人情報を晒すなど危険性が指摘され、ソーシャルメディアが持つ負の力について考えるべき時期がきている。海外のメディア事情にも詳しい筆者が、数年後に迎えるメディア融合時代を見据えたうえで、日本での一方的なソーシャルメディア支持の状況に警鐘を鳴らす。
感想・レビュー・書評
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「カッパブックス」でお馴染みの光文社からフリーに転身した「憂国のジャーナリスト」・山田順によるSNS脅威論。2011年にチュニジアとエジプトで勃発した「アラブの春」や米ニューヨークで起きた「ウォール街を占拠せよ」は世界に影響を与えたが、これらはフェイスブックやツイッターなどの力によるものだった。本書はテレビや新聞など大手メディアの影響力が低下する中でパワーを増し続ける「ソーシャルメディア」の負の側面とその危険性について言及し、さらにはウェブ検索市場を独占しつつあるグーグルや「当日お届け」という圧倒的なサービスで他の追随を許さないアマゾンなどの巨大プラットフォームと合体した「メディア融合時代」における近未来を予測し、ネットによる「監視社会」の到来までも展望する。
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フェイスブックの成り立ちが書かれている。日本人目線で書かれており、貴重。社交クラブの文化を引き継いでいるところは、日本にはなじめないところと思う。新聞無き世界で起きることというのも、気になった。
以下注目点
・日本でフェイスブックが流行っているのは、就活に使い成功した学生がいたため。
・アメリカ東部では、ラテン語が今でも教えられている。
・ファウンテンヘッド、アエネーイス
・フェイスブックはローマを理想としている。
・インテリが作ってバカに売る。
・ソーシャルゲームは下流食い
・脊髄反応で課金に持って行く。
・Jobsの言葉は、スタンフォードの学生への言葉
・地方紙が廃刊してしまうと、監視の目がなくなり、地方行政官がやりたいほうだいになる。
・アメリカでは、テレビは単なるモニター。42インチでも200ドルを切っている。 -
"ソーシャルメディアをはじめとするネットの世界でのやり取りは、基本的に筒抜けになっていることや、結局はそれなりの地位にある人たちのコミュニティとなっていて、多くの人は搾取される立場ではないか?という話を説得力を持って説明している。
ソーシャルメディアだけでなくメディア全般について語ったているのが本書。世の中を性悪説前提であり、新聞記者が監視役としての役割を果たしていた事例なども紹介されている。" -
ソーシャルメディア礼賛自体マスメディアが作った煽りだと思うがそれを逆手に取って批判する事による話題性を狙った本である。プライバシー問題に関して驚く程無頓着な人が多いのも事実なのでこのポジション自体で一定の読者を取れる計算なのだろうなあ。新しいメディアの潮流やソーシャルメディアとどのように付き合っていくかという視点での考察がなく単に極論を極論で反論する書き方と旧来型メディアへの郷愁のせいで納得感が薄まった印象。
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ソーシャルメディアの便利さの裏にある恐怖を綴った一冊。
Facebookなどの成り立ちから始まり、本質をえぐった上で語っているので、説得力が違う。 -
確かに使い方には気をつけないといけないだろうな.
でも,著者のもっとも言いたいのは少し違うところにあるのかも知れない. -
若い大学生は必読だろうな。