尖閣を獲りに来る中国海軍の実力―自衛隊はいかに立ち向かうか (小学館101新書)

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著者 : 川村純彦
  • 小学館 (2012年8月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098251391

尖閣を獲りに来る中国海軍の実力―自衛隊はいかに立ち向かうか (小学館101新書)の感想・レビュー・書評

  • 中国海軍の増強が最近顕著になってきている。 この本でも示されているのは今現在は中国海軍より日本の海上自衛隊の方が勝っていることだろう。 しかし、数年後中国海軍がお金にものを言わせて空母群及び潜水艦を増強した場合・・・戦力が拮抗したときが一番危ない。 中国のアジアでの覇権主義が絶頂を迎えるときがアジアにとっての一番危険なタイミングだ。

  • 元海自の対潜哨戒機パイロットにして、統幕学校副校長の川村氏が中国海軍や海自の設備や実力を紹介し、最後に日中尖閣沖海戦のシミュレーションをしている。結果は海自の圧勝なのだが・・・

    中国の狙いは海底資源、漁業資源、シーレーン防衛としながらも海底資源と漁業資源については受け売りの感があり日中中間線近くのガス田についても特に目新しい情報はない。中国は尖閣を足がかりに周辺海域をコントロールし台湾の武力統一を計るとか、台湾が降伏するとアメリカが同盟国として参戦できないとか書いてるがアメリカも台湾を国としては認めていないので元々この説明には無理があるのでは。「仮に中国が尖閣諸島を占領し、東シナ海のコントロールに成功すれば、次に向かうのは台湾と沖縄であり、台湾を押さえて南シナ海の聖域化に成功すれば、アジア・太平洋地域における中国の覇権は確立される。当然、米国の核の傘の信頼性も低下することになろう。そして、次に狙ってくるのは間違いなく日本である。」ナチスドイツの実例があるからか一歩譲るとなめられる。敵はさらにつけあがるという説をとなえる人は多い。そう言う見方もあるとしておきましょう。逆の立場で中国側から見れば妥協はありえないという理由はこれだから。この本でも国民を煽ってしまった以上あとに引けないということを書いている。ヤンキーの喧嘩か!

    中国の海洋を管理する五龍(海監総隊、農業部漁業局、公安部公安辺防海警総隊、交通運輸部中国海自局、海関総署密輸取締局)のうちよくニュースでみるのは中国海監だがこの五龍は指揮系統が統合されないままそれぞれの組織が国民の支持を得ようと管轄権の拡大競争を続けた結果、政府も軍も五龍の行動をコントロールできず追認を繰り返す状態になっているという。(この本が書かれた時点では中国海軍によるレーダー照射事件はまだ起こっていない)中国の話が出ると一党独裁の一方で軍がコントロールできていないという話の組み合わせがよくあるのだがどうなんだろうか。確かに一般的には中国社会の統制は取られていないことが多いが。

    中国海軍の兵力は26万人うち航空部隊が2万6千人、海兵隊が1万人だそうだ。国共内戦時代は解放軍=陸軍というか歩兵部隊に近く1970年代までは沿岸警備隊程度の装備だった。1970年代半ばから海軍力を増強させ(文化大革命時代はそもそも人材が放逐されてて無理だった、改革開放で最初に手を付けたのは汽車をちゃんと走らせて石炭や鉄鉱石を運ぶことだったのだから)現在ではミサイル駆逐艦13隻、フリゲート65隻、航空母艦遼寧=ワリャーグ、揚陸艦26隻、ミサイル哨戒艇102隻あまりそして弾道ミサイル原潜3隻、攻撃型原潜6隻、通常動力潜水艦62隻と作戦機351機などを配備している世界第二位の海軍力となっている。対する海自は隊員4.5万、通常動力潜水艦16隻、護衛艦50隻、哨戒機95機、哨戒ヘリ93機、掃海ヘリ11機、電子線機5機など。単純な火力は中国が上で、索敵能力と対潜能力は日本が上だということらしい。空母については運用ができるのはかなり先でよさそうだ。アメリカ海軍もジェット機になってから今までに着艦のミスで1万2千機、8500人を失っている。空母は高くつくおもちゃのようだ。

    空軍についてはJ−10(殲十)が147機でただ戦闘行動半径1300kmと南京から沖縄では空中給油しないとほとんど行動できない。J−11(ロシアのSu-27同型機)は戦闘行動半径2300km、別の所でみた例では田母神氏は空母の運用がなければ現時点では空自が上だといっている。航空戦は先に見つけたものの勝ちだが空時に関してはそれでも先に撃てるのかと言うのは疑問なのだが。潜水艦戦も日本が静粛性と索敵能力で圧勝。これは独立運用なのでそうなのかも。

    シュミレーションはあくまでア... 続きを読む

  • 新書はいつも三ヶ月くらい先のものまで、タイトルか著者で買ってる。
    これも、いつポチったのか分からないくらい前にamazonで買ったものである。


    ここ一ヶ月、尖閣諸島を巡っての話題に事欠かない。地権者への東京都への売却からの国への売却。
    どのような経緯があったのかは分からないが、正直少し失望した。


    そんな尖閣諸島は経緯は去る事ながら国有化した。中国は尖閣諸島を「核心的利益」として捉え、国内外に発信している。その中国が「核心的利益」と発言した場合には、南シナ海のフィリピンとの南沙諸島問題を見ても、確実に獲りに行くという宣言である。


    言わば、領土を巡って紛争布告されているようなものであり、尖閣諸島に人が住んでいないから中国はこないと行った長老派の自民党総裁候補や、国有化しても施設を作らないという政府の姿勢には、もはや尖閣を奪ってくれと言わんばかりの警戒レベルである。


    さて、本題に移ろう。


    タイトルにあるように、中国海軍の実力と兵站。海上自衛隊の実力と兵站について書かれている。
    それを中国海軍の歴史と共に書かれている本であり、ざっくりと日中海軍の装備や実力、尖閣を巡る各国の情勢などが掴める。


    各艦船のデータがあるので、比較もしやすいのがこの新書の良い所であった。
    一応、面白かった。65点と言ったところか。ぜひ、興味のある方は読んでみて欲しい。

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