落語の履歴書―語り継がれて400年 (小学館101新書 147)

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著者 : 山本進
  • 小学館 (2012年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (255ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098251476

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落語の履歴書―語り継がれて400年 (小学館101新書 147)の感想・レビュー・書評

  • 「落語の履歴書」山本進さん。小学館。2012年。

    これまた、ついふらっと買ってしまった、「落語雑学本」。申し訳ないけれど大きな期待もせずにふらふらっと読みました。
    まあつまり、駆け足の「落語通史」です。

    #

    毎度思うことは、「秀吉の話し相手が噺家の元祖だ」とか、「江戸初期のだれだれが始めた」などなど話はあるんですが、どうもなんだかあまり面白くない。
    どうして面白くないのだろう?と考えてみたのですが、まずは落語という産業は、歌舞伎など演劇に比べると、とっても個人プレーだし、そんなに大きな産業にならない。だから、その利権や名声をめぐって政治的な暗闘だとかドロドロの人間ドラマ、にならないんですね。なにしろ、どれだけ名門だろうが御曹司だろうが、口座にあがれば誰も頼れない。道具だって座布団一枚、センス1本。脇役や一座がいるわけでもないし、結局オモシロくなかったらハイそれまでよ。それに、どれだけ受けたって、一人がしゃべるだけですから、そんなにオオバコでは興行できません。それにみかけはどうやっても地味なので、世間が雪崩を打つような大流行、というのは起こらないんですね。

    まあだから、歴史という物語に必須の欲と色とのせめぎあい、みたいな人間模様が一切記録に残っていませんね。それに比べたら、歌舞伎の歴史なんて、目が眩むばかりにまばゆいエンターテイメント。奪い合い、憎しみ合い、果ては殺人だって辞さない華麗なる歴史がありますものね。

    #

    …って、いきなり腐しても始まらないンです。

    今回この本を読んで、「なるほどなあ、面白いなあ」と思ったのは、「古典落語」っていうのは、実はそれほどの「古典」でもないんだな、という感覚でした。これは、通史で読んだおかげですね。

    2017年現在、「古典落語」って言われている噺は、そりゃ江戸時代からあったものもあるンですが、実はほとんどが、「幕末〜明治」に作られたんです。
    もっと厳密に言うと、それ以前からあった噺も、ほとんどがこの時代にチューンアップされています。後半がバッサリなくなったり、悲惨なオチが滑稽話になったり、物語としての辻褄が直されたり…。
    一方で、実は古典落語を聞けば分かるんですが、完全にゼロからこの時代に作られた噺も多いです。よくよく聞くと、ちょっとした世相や、通貨単位とか、江戸なのか東京なのかとか、汽車が出てくるとか…などなど。
    それで更に言うと、明治に作られた噺が多いということは。明治時代っていうのは、江戸250年間、がまんにがまんをして鎖国で拒んでいた海外文化・西洋文化が、堰を切ったかのように日本に入ってきた時代です。例えば小説や物語も、怒涛のように翻訳されて入ってきました。それを受けて、明治時代の名人が、「モーパッサンのあのお話を、江戸時代に置き換えて落語にしよう」みたいにして作った噺もあるんですね(「名人長二」。志ん生さんで聞きましたが、名演でした)。きっと、もっともっと多くの噺がそうやって粗製乱造され、力のあるもの、あるいは運の良い噺が今に残っているのだと思います。

    ただ、いずれにせよ、それらが出来上がったのは、まあ、仮に明治中頃、1900年くらいだとします。
    だとすると、まだたったの100年ぽっちなんですね。
    まして、「古典のほうが新作よりも品格があるんだ」みたいな言説は、それこそ1950年代から、もうちょっと前からだってあった訳です。その頃なんて、古典って言ったって、たかだか50年。つまりは「明治に作られたものが良いンだよ」というだけのことだったんですね。

    そう考えると、昨今で言うと、ベテランで言うと故柳昇から三枝、円丈、桃太郎。更には志の輔、昇太、喬太郎、白鳥…と、延々続く新作落語作家の仕事っていうのは、ものすごくハッキリと、落語という娯楽を盛り上げていく両輪の一つ、いやそれが言い過ぎな... 続きを読む

  • <閲覧スタッフより>
    「落語」とは?
    江戸中期に始まった庶民的な話芸。 人情ものや怪談ものなど、様々なカテゴリがあり、噺の最後に「落ち」と呼ばれる結末がつくため、「落語」と言われます。 また、同じ噺でも噺家によって違ったりと、色々な楽しみ方があります。

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    所在記号:新書||779.1||ヤマ
    資料番号:10216355
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  • 山本進さん『落語の履歴書--語り継がれて400年』読了。

    ブームが続く落語ですが、
    その誕生からの流れをまとめて読むのは今回が初めてです。

    昔は大げさな仕掛けのある噺があったこと、
    怪談噺や人情噺と落語の関係、
    噺家の団体の変遷、
    林家と海老名家のこと、
    ステテコの名前の由来(笑)など、
    色々と勉強になりました。

    名跡のことや亭号のことは、落語の世界の醍醐味の一つだと思います。
    このことについても、とても詳しく書かれていました。

    この本、小学館101新書ですね。
    初めて購入しました。
    表紙のデザインは、おそらくドラえもんの四次元ポケットですね。

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    落語史の泰斗が描く、話芸400年の軌跡

    「落語ブーム」と言われはじめて7、8年。中堅・若手落語家のなかにも、将来が楽しみな逸材が目立つようになりました。落語の前途は安泰に見えますが、果たしてどうでしょうか。
    落語は、演じ手だけで成り立つ芸ではありません。いつの時代も、落語には必ず聴き手がいて、聴き手の感覚が変わることで、落語そのものも変わってきました。落語には、「優れた聴き手」もまた、不可欠なのです。
    本書では、芸能史研究60年という著者が、戦国末期から現代まで、約400年の落語の歩みを一望。豊富な資料をもとに、「落語のようなもの」の誕生と発展、圓朝による「近代落語」の成立などを平易に解き明かします。さらに、いつも話題を呼ぶ「真打制度」の変遷や、人情噺/滑稽噺の精確な区分、寄席の看板の種類と意味など、長年のファンにも興味深いコラムを満載。笑いを主体としながらも、ただ笑わせればいいというものでもない、伝統を背負った話芸の深みに触れることができます。
    昨今のブームで落語にハマった人から、ホール落語の常連さんまで、すべての落語ファン必携、座右の落語史です。

    編集者からのおすすめ情報
    累計200万部を突破したCDつきマガジン『落語 昭和の名人 決定版』の人気連載(全26回)に、時代別の名人列伝、噺の分類などのコラムを大幅加筆しました。タイトルの「履歴書」はもちろん、四代目桂米團治の名作『代書』から拝借しています。「ラクゴのギレキショーちゅうもんですけど、読んでもらえますでしょうか?」

    はじめに――生身の「落語家」から、芸としての「落語」へ

    第一章 戦国末期~江戸時代
    落語の始まり
      ◎コラム 落語家の亭号・家号
            江戸落語中興期の才人たち――焉馬・慈悲成・可楽・むらく
            「一枚看板」とは何か
            流派の祖――初代の圓生・志ん生・正蔵
            落語の種類――落し噺、人情噺、芝居噺、怪談噺など

    第二章 明治維新とその後
    「近代落語」の成立
      ◎コラム 幕末~明治初年の名人――三代目柳橋・初代柳枝・二代目左楽
            滑稽噺を落語の柱に――初代圓遊・二代目小さん
            明治の落語頭取――初代燕枝・六代目文枝
            番付は語る
            落語研究会を興した名人たち――圓喬・圓右・三代目小さん

    第三章 大正時代~太平洋戦争
    激動の落語界
      ◎コラム 「昭和の名人」を育てたふたり――三代目圓馬・初代三語楼
         
    第四章 戦後~平成
    復活からブームへ
      ◎コラム 昭和の名人――文楽・志ん生・金馬・圓生・正蔵・三木助・小さん
            落語家の階級――前座・二ツ目・真打
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  • 読みやすい落語通史。

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