「魔性の女」に美女はいない (小学館新書)

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著者 : 岩井志麻子
  • 小学館 (2015年10月1日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098252411

「魔性の女」に美女はいない (小学館新書)の感想・レビュー・書評

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  • 美女じゃなくても魔性の女にはなれる!!

  •  声をあげて、手を叩きながら、足をバタバタさせながら、涙を流しながら、楽しんで読んだ一冊。特にP136は、「男」がどういう価値観で女性とヤッているかがよくわかる。【筆者の知人の男は、少年時代から憧れていた野球選手のお嬢さんと一度だけ寝たことがあるそうだが、「その野球選手に抱かれた気分になれた」とはしゃいでいた。】とかはそうで、やり捨て目的の男はグルーピーの女性と非常に価値観が近い。女性の場合は相手が有名人だったりということではなく自己評価の低さ(と思い込むことであることから逃れる。または自己評価の低さを外国のなんか性の思想みたいなのに入れ替える)から股を易々開くのだが、男性の場合はその女性の歴史や家や過去やコンプレックスをペニスで喰って自らの自慢話や友達への報告にするためにやり捨てするので、女性に対して話す褒め言葉や話題はすべてパターン通りであり、捨てなれている男性は同じ話を誰にどうしたかわからなくなるので聞き上手側にまわるが、それはさておき、そういった男性を見事にどんどん描写して出してくるので、本当に「最高!」と思いながら読み進めることができた。
     P154ページの「愛人としての人生」をずっと歩み続けていた女性が、とうとう本当に恋に落ちてしまい、若いその男に言い寄ったら「あの年にしては、きれいな人だなぁとは思うんですよ。顔だけ見ていたら可愛いな、一度くらいならベッドを共にしてもいいかな、みたいな気分になった。なんといっても、僕が目指している業界の重鎮に可愛がられている人だし、そんな人を味方に付けたら大きいじゃないですか。でもね、手を見たらそんな気持ちはなくなりました。だって、皺くちゃで筋張っていて、おばあちゃんの手みたいだったんです。それで一気に冷めました」と、男の人は答えたとか。
    「その過酷な現実を見てしまったら、自分は青春も女ざかりもすべて川島に捧げて都合のいい愛人にされて、もう取り返しがつかない。今さら別の人と結婚もできない。そんな、もう一つの厳然たる現実まで見なきゃならなくなる」と岩井さんのコメントはばっさり。とにかくばっさり切るので、明確に次が見えるのだ。そこがいい。そのばっさりがフォローになっているのだ。岩井さんの、女性に対する優しさは素晴らしい。
     ちなみに、この若い男のコメントだが、もうこんなもん、「一度ならベッドを共にしたいかな」と言っているが、これは「その女性に魅力を感じて、愛したいから、一回だけやりたい」ではなく、「その大物の人間を出し抜いてセックスしてやったぜ、俺は大物に負けてないぜ」とか「大物が抱いている女を抱いているから、俺はすごいぜ、仲間にも話そう」とか「大物に抱かれた気分だ」という、そのためであって、男は愛していない人間に限り、その女性の体うんぬんはまったく関係ない、ただその女の体の「向こう側」にいるおっさんとか男とか人種や歴史や階級を抱いているのだ。ある意味同性愛とか疑似差別みたいな行為をしているものである。援助交際も、同じだ。女性は、おっさんが優しくしてくれて、いろいろ教えてくれていい経験とか勉強とかあったかもしれないが、おっさんの目的は女性の親父を出し抜くこと、親父に勝つこと、または娘との疑似近親相姦(自分が女性の父親と同化する)、同級生の若い男に勝ちたいまたは若い男と同化する=父親や同級生の男とおっさんはセックスしているのであって、まったく女子高生というのはただの道に落ちている10円玉みたいなものである。女子高生なんぞそこらへんに吐くほどいるのだから。そういう、男の、好きでもない女に対する心意気に対して、岩井さんは男性をまだ優し目に見ているのではないか。甘いと思う。
     それから、P176からの、とにかく白人の子を産みたい女たちの描写も素晴らしい。そして白人男とヨーロッパの小国で暮らす咲恵の生きる形も面白い。ページを繰る手がとまらない名著だと思ったし、めちゃくちゃいろいろ参考になった。星、5つです。

  • 『5時に夢中』などでおなじみの作家・岩井志麻子のエッセイ。
    実例を取り上げて、女性の生態について丹念に綴っており、とても興味深く読めた。

  • オマエが言うなぁ、と。ねたみなのか。

  • 367.4

  • 男と女

  • 歪んだ男女関係の実話をかいつまんでまとめたもの。
    週刊誌の記事のような、ネタ本のような......

    親子関係の影響も大きいなとつくづく。。

  • 魔性の女の凄いところは「自分の一番売れる場所を熟知している」ことらしいです・・・セルフブランディング!

  • 男と女、結婚にまつわる様々な「事件」を描いたノンフィクションエッセイ。まったくもって事実は小説より奇なり、です。そして現実はとんでもなくホラーでもあるかも……。
    この本に登場する人たち、別に羨ましいとは思わないのですが。だけどこれも、ある意味本人たちが望んだ「幸せ」なのかも? と思えてしまうところが不思議。なんでも物は考えようなのかなあ。

  • タイトルに惹かれて読んでみましたが、期待したような内容ではありませんでした。「魔性の女」というよりも、「頭のおかしい女」「危ない女」と言った方がしっくりくる感じだし。
    相手の男も軽率だったり薄情だったりで、割と「どっちもどっち」な場合が多かったですね(度が過ぎるお人好しにも同情できない)。

    まぁ、他人から見てどうでも、自分の気持ちが盛り上がっていたり、幸せだと思える(思えた)お付き合いや結婚なら、それでいいんでしょう。たとえ結末がバッドエンドだとしても。

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「魔性の女」に美女はいない (小学館新書)の作品紹介

人気のホラー作家が書き下ろす実録・男女論

かつて「魔性の女」というと妖艶でつかみどころが無く、どこか不思議な魅力を持つ女達のことを指していた。女性にとって「魔性の女」と呼ばれることは一種のステイタスだった。しかし、今はどうか。妻から夫を奪い取る愛人家業に生きる女や、男を狂わせる女、そして世間を賑わせた2つの男性連続不審死事件で犯人とされる被告らは揃いもそろって容姿端麗とは言い難い。
本書は、結婚というものをフックに女の強かさ、計算高さ、愚かさ、怖さ、男の短絡的でだらしなくて、幼く脳天気さ、ずるさなどを描いていこうという趣旨である。
本書で登場する人物は基本的に仮名ながら、名前を聞けば、誰もが分かるであろう著名人・有名人のエピソードが数多く含まれている。社会的なステイタスを持ち、金銭的に恵まれ、端から見たら非の打ち所がないように見える彼らでさえ、「結婚」というものに縛られ、苦しめられ、苦汁をなめているのである。決して幸福とは言い難い日々を過ごしている人たちがいかに多いのか。
端から見ては不幸にしか見えないが、本人にとってはそれが幸せだという不思議な愛の形もある。結婚とは「ホラーと背中合わせ」なのかもしれない。



【編集担当からのおすすめ情報】
岩井志麻子さんといえば、タレントとしてバラエティー番組にも多数出演してますが、ホラー小説を書かせたらゾクゾクするような作品を多数発表しています。多彩な人脈もあり、「これ以上は書けない。書いたらまずい!」というヤバイ話が打合せの中でも多数飛び出てきました。いったいこれは誰がモデルなのだろう、などと想像しながら読み進めてみると面白いかもしれません。

「魔性の女」に美女はいない (小学館新書)はこんな本です

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