ヒトは「いじめ」をやめられない (小学館新書)

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784098253081

感想・レビュー・書評

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  • いじめは快楽を伴うからやめられないことには納得感があった。小学校の時にいじめほどではないが揶揄われた経験と揶揄ってしまった自分の実体験と、本書の科学的な視点からいじめを紐解いた理論が重なった。
    いじめは確かにやめられない構造なのかもしれないが、辞められないからといって立ち向かっていくのを諦めるのは違う。科学的な視点も踏まえて、さまざまな場面で起こるいじめにどう対処していくかこれからも考えていきたいと思った。

  • まさに題名どおりの恐ろしい内容!日本人は遺伝子的にセロトニントランスポーターが少ないので不安感が強いらしい。イタリアンに生まれたかったな…

  • 人はなぜいじめがやめられないのかを脳科学の観点から語っている。いじめの回避策については特に目新しい論ではなかったが、なぜいじめが起きてしまうのかを説明した第1から第3章までは興味深い内容で、またわかりやすかった。

  • いじめをなくそうというスローガンを立ち上げても当たり前だがいじめはなくならない。
    人間に備わった機能である事を充分理解し、誰だって加害者にも被害者にもなりうる危険を認識する。
    小学校へ入学するわが子。学校生活は楽しい事もあるけど、もしかすると悲しく、つらい経験をする事だってある。田舎のほぼ固定された人間関係、周りがみんな顔見知りというメリットとデメリット(村八分)。
    学校や教育委員会の対応には申し訳ないけど期待できそうもないので、もし子供が標的になったら親としてどう動くべきか、考えておかないといけないなと思う。
    コミュニケーション能力は今後を生き抜く大事な力。しかしその力を身につける場は学校生活だけではない。いじめからコミュニケーションを学ぶなんて、過酷すぎる。そんな環境にいるなら離れていい。胸に刻んでおく。

  • 人をいじめない人になりたい(°▽°)

  • いじめはどの世代にも存在する。
    大人になってもそれは無くならないし、なくすこともできない。
    なぜならいじめは社会生活を送る上で必要な機能だから。

    自分が本能的にわかってることをわかりやすく、学術的に解説した本。
    1度読むと理解できるので人間関係に悩んだ時は読んでみてもいいかも。

  • いじめをやめよう!と偽善ぶるのではなく、
    「ヒトはいじめをやめられない」という事を前提に実行可能な対策まで記されているとても役に立つ良書。
    同じ著者の「不倫」よりも読みやすく、解決策まで提示されている点で読後感が上であった。
    いじめる側の回避策=メタ認知&60%の間柄
    いじめられる側の回避策=空間的に距離を置く
    私達はどちらにもなりうる可能性があるため、まずはメタ認知及び他者との距離をある程度保つことが大事なのだと理解した。

    臨床心理学者で「こころの処方箋」著者である河合隼雄先生の「非個人的関係」が頭に浮かんだ。

  • いじめは、人間が生存のため進化的に身につけた、集団維持のための機能に基づく。妬みを回避するには、類似性と獲得可能性を下げ、弱みを見せる。学校は、軍隊向けの同調を求める場から、均質性を下げ自由が許される場へ。いじめたもの勝ちから、いじめは損な行動に変える。

    従来の、陰湿化した現代社会特有のいじめ、防止は精神論か権力導入か、的結論には疑問だったのですが、この本の防止・回避策は、結構有効かもと思いました。

  • いじめの未然防止と早期対応へのヒントをもらえました。

  • 排除、制裁、ヘイトはなくならない
    必要で、快感で、やめられないほど楽しい
    いじめは悪だーやめましょーとかだるいから
    賢く攻撃した者勝ち
    社会正義
    日本人の遺伝子
    淘汰されるのは自然当然必然

著者プロフィール

脳科学者、医学博士、認知科学者。1975年、東京都に生まれる。東京大学工学部卒業後、同大学院医学系研究科修了、脳神経医学博士号取得。フランス国立研究所ニューロスピンに博士研究員として勤務後、帰国。現在は、東日本国際大学教授として教鞭を執るほか、脳科学や心理学の知見を活かし、マスメディアにおいても社会現象や事件に対する解説やコメント活動を行っている。著書に『サイコパス』『不倫』(ともに文藝春秋)、『人は、なぜ他人を許せないのか?』(アスコム)、『脳の闇』(新潮社)などがある。

「2023年 『賢くしなやかに生きる脳の使い方100』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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