螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)

  • 4738人登録
  • 3.46評価
    • (254)
    • (507)
    • (1116)
    • (76)
    • (13)
  • 394レビュー
著者 : 村上春樹
  • 新潮社 (1987年9月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001333

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
村上 春樹
有効な右矢印 無効な右矢印

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 2016.11 本棚整理のため再読。評価は3.5くらい。

    ノルウェイの森とのベースとなった「蛍」を含む短編集。表題2作が〇▲。めくらやなぎ~はレキシントンの幽霊に収録の後年修正版のものの方がシンプルで良い。

  • 村上春樹の短編を読むのは初。前知識なく読んだので、ノルウェイの森の元になったと螢にはあれ?と思ったけど、この短さで世界観は十分完成されてるなと思った。納屋を焼くは、どことなくフィッツジェラルドとカポーティを彷彿させる。踊る小人・めくらやなぎと眠る女・三つのドイツ幻想どれも村上春樹の世界がぎゅぎゅぎゅと濃縮されて詰まっていて素敵だったー。ちょっぴり怖いグリム童話的な雰囲気とか、ミヒャエルエンデ的なファンタジー感とか、羊をめぐる冒険や世界の終わりと~を彷彿とさせたり…とにかく気持ちいいファンタジーだった。

  • 村上春樹はむかしから村上春樹だったんだなあと思った

  • 「踊る小人」「納屋を焼く」が特に楽しめた。
    小人がからだに取り付いている間、喋ってはいけないのだが、小人の力で口説いている女は、早送りしたように腐り落ちていく。声を出しそうになり、乗っ取られるのではとハラハラした。そして、ウジだらけの顔に唇を突っ込み、キスをした時のすべてが戻るその瞬間。平穏な凪の風が吹く星空の下の2人を想像して、とてもホッとした。やはり、村上春樹は、鬼気迫る展開を書かせると素晴らしい。

    また納屋を焼いてまわる、『ダンスダンスダンス』の五反田くんみたいな人もいて良かった。

    『ノルウェイの森』は、好きどころか嫌いな部類の作品なのだが、「螢」は良かった。いまノルウェイの森を読んだら印象が違うかもな。
    まだ突撃隊の名で呼ばれていない同室人がでてくる。

  • 蛍もいいけど、納屋を焼くがとても惹かれます。
    納屋って物が、忘れてしまった自分の記憶のような気がして、いつも怖くなります。
    無くなっても困らない。でも確かに存在していた物。
    記憶力がいい方だと思っていたけど、知らず知らず忘れてる事も出てきて、私は忘れてるのに友達は憶えてる昔の出来事が話題になったりすると、「納屋を焼く」の事を思い出します。

    私の中では村上さんの短編の中で一番印象的な作品です。

  • 遠い日の記憶や、夢をたどっていくような柔らかな空気が、文章の中に漂っている。
    「蛍」を読んでいくうちに、これが「ノルウェイの森」の原型になっていることに気がついた。
    「なるべく深刻にものごとを考えまいとしている」
    その言葉にひどく励まされる。

    短編集を読むたびに、村上春樹の世界にどんどん引き込まれていく。

  • 中学生の頃「踊る小人」が好きで、宿題の読書感想文に書いた思い入れの深い作品だ。「踊る小人とは何を表現したものなのだろうか?」とか、今思えばなんだか小生意気な子どもだったなと思う。今でも時々読み返しては、違った印象を持つ話。

  • 「納屋を焼く」が一番斬新で衝撃的だったけど、この短篇集はすごい
    ヘタな長編の一億倍おもしろいしセンスがある

  • 久し振りに村上春樹を読む。
    時系列で作者の小説を読んでいるわけではないが、やはり彼の独特の文体に惹かれてしまう。最初こそ、妙に気取ったというか―そういう書き方が好きになれなかったのだけれど、でも、やはりこれがあるから村上春樹は村上春樹足りえるのだと思う。


    「螢」はラスト5ページだけを残して、一年前に読んでいたから、ようやく、ああこんな結末だったのかと納得。
    寮に住んでいた、ラジオ体操でいつも飛び跳ねる話だけしか記憶に無かったのだけれど。


    『死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。』


    この作品は、すべてはこの1行に収斂されている、と言っても過言ではないだろう。
    最後の螢が飛び去っていくシーンもある意味では、<生>のはじまりでもありガラス瓶の中のような安寧は無く、そばには<死>があることを象徴しているように感じた。


    あと面白かったのは、「踊る小人」。
    時代や状況の設定もよくわからないけれど、現代を舞台にしていない村上小説は珍しい。踊りを踊ってみたら、そこには蛆が涌いていて、それは全て、踊る小人のせいで―。
    毒のある童話のようで、とても読んでいて面白かった。

  • 村上春樹は初期の短編が好きかも知れない。全部面白かった。くどくなったりわけわからなくなったりし始めないうちにいい雰囲気のまま終わるのがいい。

  • 他の人のレビューによると、この短編集に収録されている「螢」は『ノルウェーの森』の原型になるらしい。
    短編の中では「螢」が一番良かったかな。「納屋を焼く」は謎が残り、「三つのドイツ幻想」はよく意味がわからなかったけど。

  • 2011 6/6読了。羽田空港の有隣堂で購入。
    情報知識学会で村上春樹の小説の計量分析についての発表を聞いていて唐突に村上春樹が読みたくなったのだけど、なんかいきなり長編に手を出すのはためらわれてこの短編集を購入。
    それでも、中高の教科書以外で読むのは初めてである。
    そして読後感はやっぱり教科書で読んだのと同じでよくわからなかった。
    よくわからないところ込みで嫌いじゃないので次は長編を読む。

  • 村上春樹の短編集では有名作品ではないでしょうか。

    本作の中では、個人的にはノルウェイの森に引き継がれており、
    好きなシーンがギュッと詰め込まれている『螢』が大好きです。
    ラストの幻想的なシーンは数ある作品の中でもお気に入りの1つです。

    時間がある時に読み返したくなる1冊です。

  • 村上春樹の短編集

    蛍:
     ノルウェイの森の元となった短編。僕はこちらの方がまとまっていて好き。ノルウェイの森は少し技巧的な感じがしたため。

    納屋を焼く:
     僕自身は「納屋を焼く」人のほうと思った。ちょうど自分の考えていた葛藤に近いテーマを意識していることをその表現の裏側に感じた。村上春樹という作家の奥深さに少し触れられ、そして謙虚であろうとする彼の姿勢を感じた。

    以上まだ読んでいる途中です。

  • 螢が良かった。
    村上春樹に出てくる女性には、不思議だけど芯がしっかりしてるイメージがあって、それがとても魅力に感じる。

    螢を読んでて、解るんだけど解らない、単純だけど複雑な彼女の思いが伝わってきた。

    こーゆう曖昧で自分でも何かよく解らない気持ちの中にいることってあるし、そうゆうのを描くのやっぱり巧いなって思った。

  • ひさしぶりに、村上春樹さんの小説を読みました。文章も発想も、攻めてるな、という印象が強かった。まだデビューから数年しかたっていないころの短編集です。「螢」は『ノルウェイの森』の原型にもなっている短編で、読んでみると、なんとなく懐かしさを感じました。そしておもしろかったし、その攻めた具合についてばかりが気になって読んでしまいましたが、それも小説を書くための勉強というか、「こういう方法論もあるんだね」ということを知るというか、もうこういった作品はあるから同じものはつくらないようにするだとか、つまりは、自分の創作を、より自由にするための読書体験になったかなあ、と思います。どれもよくできているし、その、意識と無意識の狭間でしかとらえられないような、意識の上ですれすれだといった体でとらえられるような、そんな感覚的なものを描写する著者の力はさすがだなと再度、感じ入りました。

  • 村上春樹は性的な描写が多いが、海外の詩のような文体、世界観の中ではそれがいやらしくなくなるように感じる。固有名詞が頻出する流れるような文体と詩のような世界観は読む人によっては難解かもしれない。私は偶に読みたいと思った。

  • いい加減に積むのをやめて読んでみようと読んでみた。いつも「蛍」を読んで満足しちゃって、その先に進めないのだけど今回はがんばってみた。「納屋を焼く」の雰囲気がとても好きで、…納屋が待っているような気がする…というところで、わっっと涙がふき出してきた。もしかしたら私も待ってる納屋なのかもしれない。

    最後の「三つのドイツ幻想」は…さっぱりわからなかった。また再読したいので本棚に置いておきます。自分が中学生当たりの頃にこの作品を出したんだな…と思うと、とても不思議。作品の中と自分の時間の流れに差を感じて、作品自体おだやかに生きているようで懐かしさを感じた。村上春樹作品って作品そのものが吟遊詩人みたい。

    2017年積本消化25冊目。保存。

  • 躍る小人、象工場や革命の事が気になり過ぎて小人の事が頭からそっちのけになる

  • 確かに名文。蛍の世界観、天才な友人のS君の話に感じた。
    村上春樹を面白いと感じる自分に驚いた。

  • ノルウェイの森の元となっている「螢」や、長編版の「めくらやなぎと眠る女」が収録された一冊。
    ときどき納屋を焼くっていったいどういうことなんだろう。何の比喩なんだろう。
    あってもなくてもどちらでも構わない納屋を焼く男とどこかへ消えてしまう女の話、「納屋を焼く」もおもしろかった。

  • 「螢」はどこかで読んだ気がすると思ったら、ノルウェイの森の一部だった。
    一部と思ってたら、こっちの方が先だったのね。
    改めて読むと、螢と彼女がリンクしていて切なく感じた。
    文京区の学生寮って、モデルがあるのか、どこにあるのか気になる…!

    「納屋を焼く」は、私の好きな村上春樹ワールドって感じで楽しめた。
    「踊る小人」は、象を作る工場という設定が面白い。

    「めくらやなぎと眠る女」、どっかで読んだ気がするけど気のせいか…?
    17の主人公たちがノルウェイの森の三人組っぽく感じたけど、どうなんだろう。

全394件中 1 - 25件を表示

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)に関連する談話室の質問

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)に関連するまとめ

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)を本棚に「読みたい」で登録しているひと

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)を本棚に「いま読んでる」で登録しているひと

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)を本棚に「読み終わった」で登録しているひと

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)を本棚に「積読」で登録しているひと

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)の作品紹介

秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった…。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)はこんな本です

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)の単行本

ツイートする