螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)

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著者 : 村上春樹
  • 新潮社 (1987年9月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101001333

螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 2016.11 本棚整理のため再読。評価は3.5くらい。

    ノルウェイの森とのベースとなった「蛍」を含む短編集。表題2作が〇▲。めくらやなぎ~はレキシントンの幽霊に収録の後年修正版のものの方がシンプルで良い。

  • 村上春樹の短編を読むのは初。前知識なく読んだので、ノルウェイの森の元になったと螢にはあれ?と思ったけど、この短さで世界観は十分完成されてるなと思った。納屋を焼くは、どことなくフィッツジェラルドとカポーティを彷彿させる。踊る小人・めくらやなぎと眠る女・三つのドイツ幻想どれも村上春樹の世界がぎゅぎゅぎゅと濃縮されて詰まっていて素敵だったー。ちょっぴり怖いグリム童話的な雰囲気とか、ミヒャエルエンデ的なファンタジー感とか、羊をめぐる冒険や世界の終わりと~を彷彿とさせたり…とにかく気持ちいいファンタジーだった。

  • 村上春樹はむかしから村上春樹だったんだなあと思った

  • 「踊る小人」「納屋を焼く」が特に楽しめた。
    小人がからだに取り付いている間、喋ってはいけないのだが、小人の力で口説いている女は、早送りしたように腐り落ちていく。声を出しそうになり、乗っ取られるのではとハラハラした。そして、ウジだらけの顔に唇を突っ込み、キスをした時のすべてが戻るその瞬間。平穏な凪の風が吹く星空の下の2人を想像して、とてもホッとした。やはり、村上春樹は、鬼気迫る展開を書かせると素晴らしい。

    また納屋を焼いてまわる、『ダンスダンスダンス』の五反田くんみたいな人もいて良かった。

    『ノルウェイの森』は、好きどころか嫌いな部類の作品なのだが、「螢」は良かった。いまノルウェイの森を読んだら印象が違うかもな。
    まだ突撃隊の名で呼ばれていない同室人がでてくる。

  • 蛍もいいけど、納屋を焼くがとても惹かれます。
    納屋って物が、忘れてしまった自分の記憶のような気がして、いつも怖くなります。
    無くなっても困らない。でも確かに存在していた物。
    記憶力がいい方だと思っていたけど、知らず知らず忘れてる事も出てきて、私は忘れてるのに友達は憶えてる昔の出来事が話題になったりすると、「納屋を焼く」の事を思い出します。

    私の中では村上さんの短編の中で一番印象的な作品です。

  • 2013.01.26
    再読

  • 遠い日の記憶や、夢をたどっていくような柔らかな空気が、文章の中に漂っている。
    「蛍」を読んでいくうちに、これが「ノルウェイの森」の原型になっていることに気がついた。
    「なるべく深刻にものごとを考えまいとしている」
    その言葉にひどく励まされる。

    短編集を読むたびに、村上春樹の世界にどんどん引き込まれていく。

  • 中学生の頃「踊る小人」が好きで、宿題の読書感想文に書いた思い入れの深い作品だ。「踊る小人とは何を表現したものなのだろうか?」とか、今思えばなんだか小生意気な子どもだったなと思う。今でも時々読み返しては、違った印象を持つ話。

  • 「納屋を焼く」が一番斬新で衝撃的だったけど、この短篇集はすごい
    ヘタな長編の一億倍おもしろいしセンスがある

  • 久し振りに村上春樹を読む。
    時系列で作者の小説を読んでいるわけではないが、やはり彼の独特の文体に惹かれてしまう。最初こそ、妙に気取ったというか―そういう書き方が好きになれなかったのだけれど、でも、やはりこれがあるから村上春樹は村上春樹足りえるのだと思う。


    「螢」はラスト5ページだけを残して、一年前に読んでいたから、ようやく、ああこんな結末だったのかと納得。
    寮に住んでいた、ラジオ体操でいつも飛び跳ねる話だけしか記憶に無かったのだけれど。


    『死は生の対極としてではなく、その一部として存在している。』


    この作品は、すべてはこの1行に収斂されている、と言っても過言ではないだろう。
    最後の螢が飛び去っていくシーンもある意味では、<生>のはじまりでもありガラス瓶の中のような安寧は無く、そばには<死>があることを象徴しているように感じた。


    あと面白かったのは、「踊る小人」。
    時代や状況の設定もよくわからないけれど、現代を舞台にしていない村上小説は珍しい。踊りを踊ってみたら、そこには蛆が涌いていて、それは全て、踊る小人のせいで―。
    毒のある童話のようで、とても読んでいて面白かった。

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螢・納屋を焼く・その他の短編 (新潮文庫)の作品紹介

秋が終り冷たい風が吹くようになると、彼女は時々僕の腕に体を寄せた。ダッフル・コートの厚い布地をとおして、僕は彼女の息づかいを感じとることができた。でも、それだけだった。彼女の求めているのは僕の腕ではなく、誰かの腕だった。僕の温もりではなく、誰かの温もりだった…。もう戻っては来ないあの時の、まなざし、語らい、想い、そして痛み。リリックな七つの短編。

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