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この作品に関連する談話室の質問
この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
太宰治の書く文章はやっぱり大好きだ。太宰治の小話は思わず笑ってしまう所もあった。金木の太宰治の生家に行ってから即読んだので。より一層楽しめた。
不意に旅行記のようなものを読みたくなって、本屋の中を歩いていたら、目にとまったので読んでみることにした。国語の教科書に一部掲載されているのを授業で読んだきりだった。
太宰治の小説を読むこと自体中学だか高校以来のことだったので、非常にわくわくして読み始めたのだが(昔好きだった)、期待を裏切らないとても面白い作品だった。
国語の教科書に掲載されていた「たけ」との再会のシーンは言わずもがなとして、他の土地において旧友たちとの話や彼らを紹介するための挿話にしてもとても的確であった。津軽の人たちの元気というか良さというかをひしひしと感じた。
また、各章の最後はいずれも非常に良く、読後感も素晴らしかった。
津軽に行きたくなった。
『人からおだてられて得た自信なんてなんにもならない。知らん振りして、信じて、しばらく努力を続けていこうではないか。』(P.147)
『大川の土手の陰に、林檎畑があって、白い粉っぽい花が満開である。私は林檎の花を見ると、おしろいの匂いを感ずる。』(P.156)
『「つまらねえ事をしてくれた」 お皿に愚かしく積まれてある五切れのやきざかな(それはもう鯛では無い、単なる、やきざかなだ)を眺めて、私は、泣きたく思った。』(P.92)
このやきざかなのくだり大好き。わらった。「やきざかな」がかな書きなのにもきゅんとした。
駅で切符を咥えて鋏を入れてもらう女の子がとても可愛い。実に可愛い。太宰も可愛い。
国防上のあれやこれで詳しく書けない部分があったというのは、少し寂しいと思った。
作者が久しぶりに帰郷して
「異邦人」の目で故郷を眺めた紀行文。
まったりとした味わい。
しかし、頭の中で
つげ義春マンガ風ヴィジョンが展開されてしまうのは
私だけだろうか(笑)。
生誕100周年を迎へた太宰治。 没後61年にして、その人気は健在のやうであります。愛読者の一人として、まことに喜ばしい。 私が初めて読んだ太宰作品がこの『津軽』です。『人間失格』でも『斜陽』でも、或いは『走れメロス』でもなかつた。 元々出版社から依頼を受けて執筆された津軽の風土記ですが、他の作品にない明るさ、ユーモアに包まれてゐます。ゆゑに当時中学生の私は「太宰治といふのは、きつとユーモ... 続きを読む »
再読。太宰の、太宰による、太宰のための、故郷津軽の紀行文。
内容は大の大人が、友人知人宅に次々に上がり込んでは大酒を飲むというお話です(笑)
閉鎖的な田舎人ではなく、東京人としての冷静さを兼ね備えつつ、どれだけ津軽や津軽の人々を愛しているか、不器用で率直に書かれています。さすが、自称専門科目「愛」!!w
やはり、津軽が一番好き。不器用で頑固で、でもとても純粋な太宰の価値観が好き!ラストは嬉しいやら切ないやらやっぱり嬉しいやらで何度読んでも涙目です。
太宰が35歳の時に地元津軽を3週間かけて1周したときの紀行文。
地元への愛や偏見や思い出が太宰独自の目線で描かれていて非常に面白い。
太宰の素の部分がここまでさらけ出されていると、滑稽かつ爽快。彼の美学は時々全うで時々偏屈だ。でも、そういう人間だからこそ彼は愛されているのだろう。
その土地を先週めぐれたことに、感謝。
ラストのたけとの再開がものすごくよかった。思わず泣いてしまったし、終わり方も妙に元気で幸せな感じがしてよい。
どうにも人間失格や自殺したことなどから暗いイメージが付きまとう太宰だけど、この『津軽』ではお茶目な面がみれる。~である、~だと断定調のなか突然、~しちゃったになったり、自分の着ているムラサキ色のジャンパーが変だと妙に気にしてたりかわいらしい。
よかった、大変よかった。
Present is a Gift : 津軽 [2011-08-14]
http://present510.exblog.jp/14353954/
子守たけとの再会、この瞬間が彼の人生で最も幸福なときだったんじゃないだろうか。と勝手に思っている。
「けれども、私には何の不満もない。まるで、もう、安心してしまっている。足を投げ出して、ぼんやり運動会を見て、胸中に一つも思う事が無かった。もう、何がどうなってもいいんだ、というような全く無憂無風の情態である。平和とは、こんな気持の事を言うのであろうか。もし、そうなら、私はこの時、生まれてはじめて心の平和を体験したと言ってもよい。」
僕は或る人のことを思っているのである。
「元気で行こう。絶望するな。では、失敬。」
後半での太宰治、いや津島修治(本名)の原点でもあるたけさんとの再開はとても良かった。また少し太宰治という人間と心を通わせられた気がする。
太宰と言えば!「暗い・深い・痛い」など人間失格に顕著に見られるイメージが定着していて敬遠されがちだけど、それが嫌で太宰の文章力を見ないのはもったいない! で、オススメできるのが津軽。 終戦間際の津軽を太宰が自分のルーツを探るために旅をする。歴史を交えての客観的要素も含みつつ、太宰が親族・友人らと再会しての感情などを主軸として、愛すべき「津軽人」を描いている。 自虐的なところが結構ある印象... 続きを読む »
太宰作品で主要な作品を読んでいたのだけど、『津軽』は初めてだった。 この感受性豊かな旅情詩のような文章やそうかと思えば青森独特の親愛の情をあらわにする友との再会の場面など、それぞれの読者とそのイメージを掻き立てる。素直に太宰という作家を愛おしいと思える、そんな作品だった。 特に、幼少時3歳くらいまで子守り、育ての親だった越野たけさんとの再会は、「津軽の思い出と言えばたけだった」と言うほど太宰に... 続きを読む »
太宰独特の言い回しと心情描写の上手さに感嘆す。こんなにも取り繕わず自分の意をいい意味でネガティブに書ける人はいないであろう。
ベタだけど、青森旅行のお伴とする。
太宰がこんな文章もかけるなんて知らなかった。この人の人となりがよくわかる。そして、少し愛おしくなる。この人が死んだ時、友人たちはさぞ悲しかっただろうと思う。
郷里津軽半島を廻る、戦争中とは思えないのどかな紀行。
死に囲まれた時代ほど豊穣な作品を生み出した太宰らしい不思議な安息感に満ちている。
旧知の人々との再会や交歓に重点が置かれいる。終盤彼が特に望んでいた大切な再開を果たす場面
の描写は美しい、本土の北の果てで遭遇する万国旗がはためく運動会がまぼろしのようだ。
太宰文学の根底に潜む津軽での生活を述懐しつつ取材旅行の記録をまとめたもの。
鬱屈したイメージの太宰だが、郷土での振る舞いはとても溌剌としていて爽快だった。
「元気で行かう。絶望するな。では、失敬。」

読んだ期間*2012年3月27日~4月16日
“大人というものは侘しいものだ。愛し合っていても、用心して、他人行儀を守らなければならぬ。なぜ、用心深くしなければならぬのだろう。その答は、なんでも...





