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この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
太宰治が書く、女性の一人称の告白体は天才的。切々とした感じがこんなにも言葉で表現できるものかと思う。その他、こんな事訊いたら言ったらこう思われるかもしれないって一人で煩悶するくだりが本当に多い(笑)きりぎりす、日の出前、水仙がすごく好き。あと畜犬談も面白かったなぁ。
大学の教材で今日買ったのを読んだけどかなり面白かった。
美術やってたし、美術高校だったから知り合いに画家とか画家になりたい人とかが多くて、そんな人たちに読んでくれって思う作品だった。
太宰治はこの短編集が初めてでした。
「黄金風景」が個人的に好きです。
主人公の葛藤が、自分自身にもなんとなく重なる部分がありました。
太宰初体験。
そんなにいじいじしてどうするの、というお話しも多かったが、意外にユーモアたくましい小品も。
嫌いだ、嫌いだと避けていた犬に見込まれてしまう「畜犬談」はかなり笑えます。
太宰治の中で一番好きな短編集。じめじめした精神は唾棄したいくらい嫌いだけど、とにかくこの人は文章が巧い。から何度も回帰する。
大宰は女性一人称告白体が巧いとされてるみたいだが、女の私から見るとそう巧いとも思わない。一番好きなのは「風の便り」。自身のいやらしさをここまで的確に分析できてしまうのは辛いだろう。
「黄金風景」も好き。気取りの無い美しい短編だ。
貧乏くさい、ものすごく貧乏臭い。十四篇全てが貧乏くさい。フェラーリを乗り回し、ドンペリを浴びるように飲めとは言わないが、小市民の大道をまっすぐとぼとぼと歩いている風だ。娯楽として、この小説を楽しめというのは無理がある。文学とは実に深いものだとつくづく思うのである。だからこそ、面白いのだろう。
見事。
恥をさらす、太宰さんの空気がよく出てた気がします。
よう自殺がここまでもったなあ、という空気も感じました。
駄目だといいながらも、時々いけるかな、と言う気が太宰に対しては起こる。 非常に精神的にも安定している時期で作家としての才能を開花している作品が収められている、と奥野健男談。 そう言われて、その気になった口である。 しかし、買ったはいいが、それもかなり前のことでずっと放置されていた。 それがどういう風の吹き回し。 軽いものをなるべく読むように今はしているのだが、それに太宰とはいささかギャン... 続きを読む »
個人的に素敵だと感じたのは「黄金風景」と「日の出前」。
日の出前は実際にあったある事件を元にして書かれているらしく、全体的にドロドロとした雰囲気が漂っているし、後味もあまり良くないですが、好きです。最後の一文がかなり衝撃的でした。
太宰のお顔は好きですが作品は毛嫌いしている私。でも、彼の短編に文豪太宰治の偉大さが露呈される、と思ってて、結局太宰はすごいと思います。
この文庫の中にある『畜犬談』を家族の前で音読してみたのですが、みんなしてお腹を抱えて笑いました。一文一文に無駄がない。言葉のセンスもお見事。
爽快な一冊。この夏に是非おすすめしたい本のひとつです。
「嘘でないものを、一度でいいから、言ってごらん」―善蔵を思う―
再読。
短編がどれも味わいがあって、人間味があって良かった。
まず最初の、女性の独白体小説「燈籠」、特に結び方が素晴らしいので、ぐぐっと読む者の気持ちがつかまれます。
前半の方が面白かったなぁ。基本暗いのに最後だけちょっと明るいの。
文学観を述べてる話は少し退屈。最後の方はまた面白い。
がんばったけどダメなんだと言った切なさが好き。
この作品集にある「待つ」という作品が太宰作品の中で一番好き。あんなに短いのに読者の心を引っ張り出す作品はあまりないのでは?
「犬畜生」は太宰治=暗いというイメージを持っている方に是非読んでもらいたい作品。
きりぎりすは女性が主人公の話が多いのですが、太宰治は女性のいいところも悪いところも描くのが非常にうまい方だと思います。
たとえば電車の中でギャグマンガを読んでいたとして。
メッチャ面白いギャグとかにぶち当たると「うっ・・・くっ!」みたいなことになるじゃないですか。
笑いをこらえるのに必死になっちゃって。
予期せずかわいくないアヒル口みたいな口元になっちゃったりとかしてね。
電車の中で『忍空』を読んでいたときはホント、そんなのの連続でしたけど。
で、まさか太宰を読んで、そうなるとは思わなかった!
というくらいに「畜犬談」はギャグ要素満載だと思うんだ。
全体を通しての流れも秀逸だし、よくできたショートムービーみたいな作りです☆
そして、「風の便り」は名言のオンパレードだな!
【目次】
燈籠
姥捨
黄金風景
畜犬談
おしゃれ童子
皮膚と心
鷗
善蔵を思う
きりぎりす
佐渡
千代女
風の便り
水仙
日の出前
解説 奥野健男
太宰治の作品の中で一番好きな作品集の「きりぎりす」です。この中でどうしても触れておきたいのが「畜犬談」。笑ってしまいます。人間失格が最も有名な太宰ですが畜犬談のような作品も書いていたのかと思うと、ますます親近感がわきます。
太宰の小説の中でも『きりぎりす』が一番好き。
頑な所に惹かれて一緒になったのに、名声とともに俗に染まっていく夫。変わってしまう様を隣で見ている主人公の気持ちがわかり過ぎて切ない。
やっぱりこの時期が一番安定しているなぁ。
12.04.08
ステキ!安定してる!
この人は何で自分の事をこうまで多角的に見定めようとしたんやろう。
でもこれが文学なんかな。最近の小説がここまで切羽詰ってないのは、時代のせいなんやろうか。
08.06.24

※当書収録『善蔵を思う』読了。





