津軽通信 (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101006154

感想・レビュー・書評

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  • 2023/03/30 読了 ★★★

  • 短編集。黄村先生言行録。戦時中で規制のある中風刺の効いた作品。もっと続けて欲しかった。2016.1.24

  • こういう太宰治の作品もあるのかと、新しい発見になった本です。
    面白くて、あたたかい感じがします。いくつか太宰治の作品を読んだ後に読むと、もっと楽しく読めると思う。

  • 黄村先生シリーズを初めて読んだとき、これ本当に太宰の作品?というほど新鮮な気持ちになった。それでもサービス満天のユーモアが溢れている。「酒の追憶」は太宰が自殺する3ヵ月前に書かれたと知って、最後の最後まで読者に対してユーモアを忘れなかったと思わせる。自分の作家道を貫き通した太宰に感服。

  • 太宰さんの戦後の短編シリーズを収めた新潮文庫です。
    新潮文庫は文字が大きく、行間が広いので読みやすいのだ。

    太宰さんって実はけっこう優しい人だったのかな…って思えるお話が多かったです。

    太宰さん初心者よりも太宰さん中級者向けの1冊かな。
    らじはもう中級者のつもりだけどね(笑)

  • ユーモアあり哉。

  • 「リイズ」などの明暗多彩な戦中戦後の佳作が集まった短編集。

  • 短編を中心としている一冊。一つ一つの話が区切り良く終わっているため、テンポよく読み進めることができた。
    シリーズもので一番面白いと思ったのは、「黄村先生言行録」シリーズの山椒魚の話。語り手のである書生くんのように、黄村先生の行動から何かしらの教訓を得ようとしたわけではないのだが、読んでいるだけで思わずにやりとしてしまう。それだけでも、わたしにとっては価値があるお話である。「相変わらず登場人物のキャラ立てが上手い!」というのが、かなり率直な感想。もっと太宰の短編を読んでみたい。

  • 学生時代に太宰の本は一通り読んでいて、この「津軽通信」も読んだはずだけど、暇つぶしに再読。

    表題作の「津軽通信」は故郷の津軽にちなんだ5つの掌編を集めた作品。特に「雀」は戦地での経験を経て、自らの中の加虐性にふと気づいてしまう様子を一文の無駄もなく描き切る。やはり太宰は戦中~戦後の作家であるという事実を改めて感じた。

  • 自分が飽きてきたというのもあるが、他の短編集よりは面白くなかったと思う。
    それでも黄村先生の造形など、面白い部分は何箇所もみられる。

    「チャンス」、これは太宰の恋愛観についての作品だが
    賛否両論だとは思う。
    僕はかなりの部分で同意できたのでお気に入りの作品です。

著者プロフィール

1909年〈明治42年〉6月19日-1948年〈昭和23年〉6月13日)は、日本の小説家。本名は津島 修治。1930年東京大学仏文科に入学、中退。
自殺未遂や薬物中毒を繰り返しながらも、戦前から戦後にかけて作品を次々に発表した。主な作品に「走れメロス」「お伽草子」「人間失格」がある。没落した華族の女性を主人公にした「斜陽」はベストセラーとなる。典型的な自己破滅型の私小説作家であった。1948年6月13日に愛人であった山崎富栄と玉川上水で入水自殺。

「2022年 『太宰治大活字本シリーズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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