あらくれ (新潮文庫 草 12-1)

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  • 新潮社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101012025

感想・レビュー・書評

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  • 女性が外で働くことが少なかった時代でこれ程まで必死に働いていた女性はどの同時代の小説にも見たことはありません。「こういう人もいたんだな」と考えさせられました。

  • 「何があっても働かなければならない」「働くことは生きること」であるのが、ひしひしと感じられた。仕事関連で悩んでいるので、一層そのように感じたのかもしれない。
    主人公の生き方は共感できないけども、サバサバとした書き方が読みやすかった。

  • お島さんの波瀾万丈で力強い生きざまの話。過去を振り返ることなどないかと思えばふと思い出したり、かと思うとこれからの算段を立てていたりする。こんな風になりたいとは思わないが、こんな風に強くなりたいと思う。
    2018/7/2

  • この小説は、同氏の長編作品です。また、映画化・単発ドラマにもなっています。
    お島は、東京近郊の農家の養女として育てられ、長じて、養家の勧めるままの結婚を拒絶して家を飛び出す。缶詰屋と結婚・離婚、地方の旅館でその経営者と関係を持ったりという日々を経て、洋服屋と結婚する。お島は共働きの生活に生きがいを得たが、夫の凡庸さに愛想を尽かし、独立を決意する小説です。

  • 表紙裏
    盲目的な好悪と利欲のままにさまざまな男と関係し流転を重ねてゆく、勝気で向かう意気の強いお島を主人公に、純粋客観の立場で女性描写の妙を最高度に発揮した本格小説。無理想、無解決という日本自然主義文学の標語にふさわしく、半生でポツンと切れてあとは底知れぬ茫洋たる人生を暗示する。「新世帯」「足迹」「黴」「爛」と続く著者の円熟期の頂点に位置する作品である。

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