- Amazon.co.jp ・本 (295ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101013213
感想・レビュー・書評
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1999年刊の古い短編集。
8編を収めていて、かなり玉石混交だ。
冒頭の「崩漏」が圧倒的に素晴らしい。女を喰い物にして生きているプロのヒモと、少々オツムが弱いが、美しくピュアな風俗嬢の物語。
利用する目的で女に近づいたヒモの心理が少しずつ変化していき、最後は愛に転ずるまでの展開の見事さよ。
他の7編はあまり印象に残らず。
とくに「犬の仕組」という一編はひどい手抜きだと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
エログロに泣きそうになりながら読み切った
全く関わったことのない世界の話、ついていけなくなりそうになりつつも読めたのは描写のおかげか
本人目線の精神錯乱についての話というのはどうしても怖い -
短編集。
自堕落で刹那的な話が辛い。 -
硬質な文体の短編集である。『斕斑』はいい。あとがき読むと丁寧に書きつづられていたことがわかって、納得した。
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【本の内容】
那覇は、熱気に覆われている。
11月の倦怠に抱かれ、作家は街を流れた。
女たちは艶然と微笑みかける。
道は、“社交街”にゆるやかに続いている。
濃密な沖縄の闇を切り取る、表題作。
世界からズレていた、美しい女。
女を喰いものにして生きる男。
ふたりのスリリングな関係―「崩漏」。
父の死の輪郭を、わずかな枚数で浮かび上がらせた―「〓斑」。
ココロとカラダを震わせる、小説の群れ。
[ 目次 ]
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
どうしてブクログの「状況」には「挫折した」がないんだろう。好みの問題だとは思うが、不健康すぎてついていけず2話目の途中でダウン。
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俗っぽく言えばちょっとHな話が多いね。
正直あんまり知らない裏の世界の事を書いているので、ある意味勉強になったかもしれない。シャブだの娼婦だの…。
知らない世界だけに、興味深く読めた本だったが、あまりにもかけ離れた存在にも思えて親近感が湧かなかった。
でも、もう1回読んでみても良いと思えたので、一応の星3つ。