にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)

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著者 : 樋口一葉
  • 新潮社 (2003年1月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (287ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101016016

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にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 思っていた以上に、人間のレパートリーが多くて驚きました。貧しさに苦しむ庶民の短編しかないのかと勝手に思っていました。それぞれの短編で、もっと色々な種類の複雑な惑いが見事に人間関係の中に投影されていて、文語体なのも気にならないほどでした。

  • 週間新潮「黒い報告書」シリーズの原点はこれか「にごりえ」、新派が上演しそうな「十三夜」は調べてみると「大つもごり」とともに新派の演目にちゃんと載っている!、そしてこれぞ珠玉の名作「たけくらべ」、一葉の肖像がわが国紙幣に採られたのもむべなるかな、参りました。

  • 貧にまみれた切々とした話だが、不思議に読後に寒々としたものはない。人情が書かれているからだろうか。句読点が少なく、カギかっこもないので読みにくいが、次第に慣れる。音読するとわかりやすい。今はあまり使われないわかりにくい言葉には注解ついているのでありがたい。

  • 一葉 われから: 母の美尾が娘のお町を置いて出て行ったことで半ばヤケの仕事人間になり稼ぎまくった父親の遺産のおかげで娘のお町もいい暮らしができる…と思ったら大間違いなんだぜという、話中の女中、もしくは筆者の僻み根性がありありと感じられて気持ち悪いし怖い…。
    住み込みの書生さんに多少優しくしたことが仇になるとは…はかなさとか虚しさとかが一切なくただ足を引っ張られるだけというかなり強烈な話。

  • 文語体の文章が美しく、声に出して読んでみたくなる。一葉の描く明治の女性は、決して幸福ではなく、むしろ眼前に開ける未来は暗いのだが、格調高い文章のせいか、女性の姿がほの明るく感じられる。
    (2015.10)

  • 独特の文体➕江戸言葉と奮闘しながら読みましたが、結果、樋口一葉の大ファンに。鉛筆で句読点と鍵カッコをつけながら、分からない単語は辞書でひいて、何だか外国語の本を読むような作業。意外と楽しかった。各話とも日本らしい、余韻を残す終わり方が良かった。

  • 「にごりえ」
    「うつせみ」

  • 斉藤孝『読書力』にあったオススメの書。必ず読もうと思う。

  • 数十年ぶりに再読しました。
    この年になって読み返すと、改めて良さが分かります。
    何とも言えない、もの悲しさ、哀愁が漂います。
    24歳で書いたものとは思えません。
    良いなぁ。

  • 以下の目次はメモ。

    【目次】
    にごりえ  007
    一 008
    二 012
    三 017
    四 023
    五 027
    六 032
    七 039
    八 045
    十三夜   047
    上 048
    下 064
    たけくらべ 073
    一 074
    二 077
    三 081
    四 084
    五 087
    六 091
    七 095
    八 099
    九 103
    十 107
    十一 111
    十二 114
    十三 117
    十四 121
    十五 124
    十六 127
    大つごもり 131
    上 132
    下 141
    ゆく雲   151
    上 152
    中 158
    下 165
    うつせみ  171
    一 172
    二 175
    三 178
    四 182
    五 185
    われから  189
    一 190
    二 193
    三 196
    四 201
    五 205
    六 208
    七 211
    八 214
    九 218
    十 222
    十一 226
    十二 229
    十三 231
    わかれ道  235
    上 236
    中 241
    下 244


    注解 三好行雄 249
    解説 三好行雄 271
    年譜 283

  • 自分にもっと文章を理解する能力があればもっと楽しめたのだろう。

  • 明治時代を逞しく生き抜いた女性を鮮明且つ生々しく描かれており、当時の社会を知るには適当な書物である。また、ぼかした表現があり、謎に包まれたまま終焉を迎える点は、読者を引き込む力がある。

  • よ、よめない・・・

  • お札になるほどの人なので教養として読んでおこうと手に取った作品。
    しかし最初の数ページ読んで後悔しました。
    とっても読みづらくて。
    一文が物凄く長いんですよね。
    その上、話者がコロコロ変わるので誰が喋っているのか
    とても分かりづらいという。
    話の筋を追うだけでも苦労するという感じだったので
    読み切れるかなと不安になりました。

    しかし、当初の不安もどこへやらという感じで。
    当然現代とは時代背景が全く違うわけですが
    当時の文化や習慣などを思い浮かべながら読むのが
    途中からは楽しくなりました。
    表現が多彩で登場人物が生き生きとしていて惹き込まれていきました。
    こういうのを文才というのかと思い知らされました。

  • 恥ずかしながら、この歳になるまで樋口一葉を読んだ事がなかった。日本の近代女性作家の草分けみたいな(考えてみたら数が本当に少ない)作家ではないか。うちの父がべた褒めで読み込んでたので、そんなにすごいのかと手に取ってみたら、中身は文語体(いや、あの文体が文語というのかどうかも私は実は知らない)。最初っから読んでもかなり集中しないと意味がわからない。でもまあなんとか読めた。そして読んで驚愕した。にごりえは薄幸だが売れっ子の遊女が、客に恨まれて心中の道連れにされる話。たけくらべは売れっ子遊女を姉に持ち、自らもいずれは身を売ることになるだろう少女の淡い初恋の話(成就するわけなし)。日本最高文学の一つと教科書で勉強してきた話が、ふたつとも遊女の悲哀を描いた話である。そりゃあ学校でも突っ込んだ話できないわ。。。そして、ほかの話も、金持ちの夫に足蹴にされながら実家のために耐えるしかない妻の話、じぶんの自由を諦めて妾になる話、頼りにしていた年上の夫に長年の愛人がいて発狂寸前になって捨てられる子どもの産めない妻の話。悲しい人生ばっかりだ。しかも恋の相手になる男たちもまた、初恋の相手が権力と金のある男たちにかっさらわれていくのを黙って見るしかない立場。それで自暴自棄になったりする。自由なんてかけらもない人生である。これが明治の現実か。。。それでも魂だけは自由になるには,自死するしかない。または、誰にも言わずに思いだけ秘めて生きていくか。こういう女と男の心情を見事に書いてるのは素晴らしかった。文語体などわからない私にさえもそれはわかった。日本の女の哀しさ、今はどれほど変わったのだろうか。

  • 突然、「大つごもり」が読みたくなり、読了。
    久しぶりの旧仮名使いにかなり戸惑いましたが、一文をさらりと読ませるきれいさは前回読んだ時と変わりません。
    今度、改めて全部読みたいです。

  • 文章が秀逸。リズム感といい、恰好良さといい。またセンチメンタリズムな展開も見事です。
    一方で解説も合わせて読むと、いかに(樋口一葉自身の状況に照らし、悲しさも織り込んだ)リアリズムに富んでいるかも分かります。

  • 叶わない恋の話ばかり。
    でも、それでも人生は続いていったというところに思いを馳せれば、がんばって生きておかないとな、と思うに至ります。

  • ミドリもシンニョもじれったい……これが時代の差異というものなのだろう。ただ、大人になっていく時の精神の不安定さや妙な見栄、小細工はそう大して変わらないものなのでしょうか……。

  • 少女マンガのよう。胸キュン。

  • 樋口一葉、たけくらべ、という単語は知っていたが、実際に読むのは初めて。明治時代の女性の悲哀を描いた物語が8編。これらは、一葉の実体験から着想されているものらしい。どの女性も切なくはかない人生を送っている。描写は皆まで言わないまでも、雰囲気から伝えるようになっている。しかし、句点はあれど、読点がないので、こういう文体にはちょっと面食らうね。現代語訳を別に当たってみたい。

  • 文語体の小説。
    「。」が「、」になってたりするため、慣れるまではちょっと大変。
    しかし一旦慣れると、樋口一葉の美しい日本語による洗練された世界観にどっぷり浸れます。

  • 日本文学概論1の教科書。
    「にごりえ」を授業で読みました。
    「たけくらべ」は入試の音読の練習にも使ったなぁ。
    一葉さんの世界観は嫌いじゃない。女性目線で入り込みやすいのかなぁ。

  • 最初は読みにくかったが、慣れると、流れるような文体に圧倒される。

    今も昔も、男女は変わらないのね、と考えさせられるお話。

    あと、樋口一葉ってちょっと思い込みの激しい女性だったのかな、と思わせられる一文も。

    しかし、樋口一葉は昔の女性にしては相当気が強い方だったんでしょうね。

  • 文体に慣れるまでに時間がかかるけど、慣れてしまえば心地よい、さらさらとしたとてもきれいな日本語。
    内容も興味深い話が多く、樋口一葉のすごさを感じた。

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にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)の作品紹介

落ちぶれた愛人の源七とも自由に逢えず、自暴自棄の日を送る銘酒屋のお力を通して、社会の底辺で悶える女を描いた『にごりえ』。今を盛りの遊女を姉に持つ14歳の美登利と、ゆくゆくは僧侶になる定めの信如との思春期の淡く密かな恋を描いた『たけくらべ』。他に『十三夜』『大つごもり』等、明治文壇を彩る天才女流作家一葉の、人生への哀歓と美しい夢を織り込んだ短編全8編を収録する。

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