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- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101020013
感想・レビュー・書評
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物語のバランスが悪い。あれだけ面白要素を詰め込んだ末造を何故千葉に出張させて終わらせてしまうのか。それなら前半でダラダラ末造の設定に凝る必要はなかったではないか。勿体ない。
私は末造のキャラクターが好きだ。女房にはケチで妾に甘い典型的クソオヤジながら、自分なりの人生観を持ち世知辛い世の中を高利貸しの汚名を背負って渡ってきたクセの強いキャラクターだ。そんな彼のクセが、岡田とお玉の関係にどんな横槍を入れてくるのか、というところが物語の核心だと期待していた。が、裏切られた。 -
特に面白いこともなく・当時の時世が分からないと判断しかねる感じ。
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09.11.15
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哀愁漂う、いやらしい切なさが不思議な質感を生み出している。
このいやらしさは、たぶん森鴎外のエリート的自意識過剰によるものだろう。
女性に人格を認めてないのが面白いな〜。お玉はそれなりに考えたり、行動したりするわけだが、その根本であるはずの「性格」というのが見えてこない。
まああんまりこういうことを考えずに、全体の寂しい雰囲気を味わうための作品なのかもしれない。
女性の自我の芽生え、エリートのあり方、運命の歯車、云々…