新剣豪伝 改版 (新潮文庫 な 61-2)

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  • Amazon.co.jp ・本 (372ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101021027

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  •  文筆のために妻子を貧困の中で「殺した」鬼中山義秀が志を得てからものした、主に戦国末期の剣豪達の伝奇集。
     義秀文学と言えば意固地に自分の人生を貫いて周囲の人間性の破壊を顧みなかった人間ばっかりかと思いきや、『新剣豪伝』では拳のために一途に生き、それによって志を得た人々の涼やかな生き様が描かれている。解説の田宮虎彦がいみじくもしてしているように、作家の代表作である『厚物咲』『碑』あたりが闇の側面であれば、こちらは光の側面。読者としては、両方を押さえてこの作家の陰影の深さを味わいたい。
     とてもすがすがしく、恐らくは義秀は剣客達の求道の姿を日本人の理想の一つと捉えていたのだろう。作家は晩年「文学は気品だ」と語ったという。さもありなむ。

  • なかなか楽しい。

  • 剣豪の生き様を描いた短編集。
    師岡一羽とその弟子たち。
    伊東一刀斎とその弟子たち。
    富田勢源、山岡鉄舟。
    以上の人物についての短編ですが、3分の1は一刀斎と小野忠明の話です。
    登場人物はみんな素直です。

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