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この作品からのみんなの引用
みんなの感想・レビュー・書評
芥川の歴史もの、写実小説が味わえる、いわば「2つの顔」が見られる短篇集といってもいいだろう。
「歴史」という仮面を借りて、私小説の告白的形をとったのが興味深い「江戸期もの」、明治のエキゾチックさを連作のように描いた「開化もの」、そして芥川が生きていた当時の日常を描いた「自然主義的作品」と、異なる色の作品たちは、芥川の題材・時代背景・文体・展開を異なったものにする魔術がまさに見られるのだ。
また、古代・中世・近世や架空の世界を書くことを得意としていた芥川が、普通に日常を書いた作品があることで、芥川の才能は本物であるということも感じられる。
異常なまでの知力と本能は、世界の本質を見抜いているのかもしれない。
江戸期もの、明治開化期もの。
明治開化期ものは自分がイメージするままの、言葉にするのが難しくそれが正しいのかどうかもわからないが”文明開化”の雰囲気を味わうことができた。
がしかし、いかんせん思いついた時に一作毎にぶつ切りで読んだため、その時々の環境・感情に左右され、いまいち入り込めない作品も多かった。
まあ芥川はこれからじっくり何度でも読み返していけばいいだろう。いつ読んでもいい。そういう楽しみ方ができる作家。
やはり芥川作品は文体が綺麗で読みやすいです。 しかし、江戸モノは文章がそれなりに固くなっているから少し読みにくく、作者がどんな意志で書いているのか飲み込むのに時間がかかりました。 どの作品にもポツ、ポツ、と芥川が顔を出して何かを訴えるのが作風だと思うんですが、その中でも「戯作三昧」と「舞踏会」と「庭」が頭に残りました。 「戯作三昧」は解説でもあるように、非常にまとまっていて、芥川と馬琴が... 続きを読む »
(2000.08.22読了)(1998.09.04購入)
(あ-1-5)
収録作品
或る日の大石内蔵助、
戯作三昧、
開化の殺人、
枯野抄、
開化の良人、
舞踏会、
秋、
庭、
お富の貞操、
雛、
あばばばば、
一塊の土、
年末の一日
「江戸期もの」「明治開化期もの」、現代に材料を取った佳作が収録されています。
・「江戸期もの」
或る日の大石内蔵助、戯作三昧、枯野抄、
・「明治開化期もの」
開化の殺人、開化の良人、舞踏会、お富の貞操、雛、
或る日の大石内蔵助、戯作三昧、開化の殺人、枯野抄、開化の良人、舞踏会、秋、庭、お富の貞操、雛、あばばばば、一塊の土、年末の一日を収録。
個人的には「庭」が好み。
如何にも高校の国語で扱われそうな雰囲気を感じたが、今回は国語の授業のような精密な分析無しにサラッと読み通してみた。
こういう作品は、解釈の仕方が色々ありそうで楽しい半面、解釈するのを面倒に感じることがある。
時間があるときにゆっくり味わって読みたい。
色々あります龍之介。 近頃の芥川熱が高じてまたしても手が伸びた。 名の通った作家なのに気軽に読める。しかし重みもある。それが芥川先生のいいところだ。 予備知識ゼロで読んでみた。裏表紙の概略すら読まなかったぐらいだ。 はじめが『或る日の大石内蔵助』だったので、いつもの感じに歴史物かと思ったが全然。 まず文章に驚いた。私が心開いているからと言うのもあるかもしれないが、芥川ってこん... 続きを読む »
江戸末期の市井の風俗の中で、芸術至上主義の境地を生きた馬琴に、自己の思想や問題を託した『戯作三昧』、仇討を果たした赤穂浪士の心理に新しい照明をあてて話題を呼んだ『或日の大石内蔵助』などの“江戸期もの”。闇空に突然きらめいて、たちまち消えてゆく花火のような人生を描いた『舞踏会』などの“明治開化期もの”。ほかに本格的な写実小説『秋』など、現代に材料をとった佳作を網羅した。
芥川の「江戸物」「開化物」更には自然主義的な作品集。 「或日の大石内蔵之助」 自己の実存を投じた自らにとって直接的な行為が、不特定多数の他者による手垢に塗れた解釈を蒙った上で媒介的に語られてしまうことに対する、違和感。 「戯作三昧」 "この時彼の王者のような眼に映っていたものは、利害でもなければ、愛憎でもない。まして毀誉に煩わされる心などは、とうに眼底を払って消え... 続きを読む »
近代文学演習の課題本。「舞踏会」の最後の場面にある老婦人の呟きが一番印象に残った。芥川の作品は論じるには難しそうなものばかり。
それにしても、「枯野抄」は以前にも読んだことあるのに気づいたけど、いつの機会だったかなぁ・・・。
ちょっと難しいです。でも龍之介ファンなら読んでおきたいと思うもの。
中村真一郎氏の解説も簡潔でかつ内容濃くて良かったです。
堀辰雄が、龍之介の作品のなかに彼の人格分裂の原因を発見したとか言われるほど、神経質であるという側面をこの本を読んで、初めて理解しました。そういう作品がありました。
もっさりとした印象を受けた。悪い意味では無く、母や父などの家族や日常生活を描いたものが多く、彼の洒落っ気のある物語的な短編とは違って、当り前の様に私たちの目の前に迫ってくるから、だろうと思う。
演習のため読みました。といってもほとんど以前読んだ岩波のものと内容被っておりますが。個人的に「あばばばば」ってどんな内容やねんと思ってたのでよかったですが、なんといっても「雛」泣きました。そんな泣くほどの内容じゃないかもしれないけど、バスの中で読んでてウルっときた。「年末の一日」も特にとりだたされるようなもんじゃないけど漱石のお墓参りについてだったので、ちょっと嬉しいような。
「あばばばば」TVのクイズ問題で、「ある阿呆の一生」を抜かして芥川の代表作となっていたので読みたくなった。妻が「母」となった時から「女」として見なくなる男の気持ちがよく表れている、と思う。気に入った言葉:「冬ざれ」
滝沢馬琴のハナシだったかな?
おふろに入って
背中のアカがなんだとか・・・。
ちょっとモッサリした話が多くて、少し退屈だったかな。






