- Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101030043
感想・レビュー・書評
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「快楽原則」の人。文体においても、行動においても。そしてひたすら「見る」人。視点人物の「見る」という動作がしゃんと肉体に結びついている。見続けると目が疲れるという当たり前のことを書ける作家。ヌーヴォー・ロマンの連中とは決定的に違う点。
ロマネスクな作品の方が出来がよい。「菜の花と娘」「剃刀」「正義派」「范の犯罪」。家族物は偽善者ぶりが発揮されてつまらない。「濁った頭」は糞。 -
志賀直哉初期の短編集。時代は明治から大正にかけて。
教科書に出てくるような作家なので、敬遠しがちだったが、読んでみるととても面白い。
表題作の2つもこんな話だったのねと面白く読めた。
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この時代の作品にしては現代口語に近くて読みやすかったけど、オチは…?みたいな話もあってまあそういうセンスなのかなと思った
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22.8.30〜9.6
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読み終わった他の本に比べて、後味が悪いというかスッキリしない話の割合が多かった気がする。登場人物が破滅的というか。若い頃に書かれたものが多いようなので、その影響も出ているのかな。
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この本の中で、私は「清兵衛と瓢箪」を読んだ。
率直な感想としては、何も感じなかった。
この話には主人公の台詞は少なくてほとんど文字として綴られていた。だから主人公の心情が読み取りづらくて何を感じ、何を思っているのかが分からなかった。
これは最後の一文から始まる本ではないか。具体的には述べないが、なんとなく最後の一文に惹かれた。この本は続く、と。