小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101030050

感想・レビュー・書評

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  • これって小説?むしろエッセーか日記
    何か他人の家を盗み見してるような不愉快な気分になった。でも「好人物の夫婦」は私の求める夫婦像ではある。 確かに文章は美しいとは思う
    「稲子一疋が、せきの肩に止り暫く二人の道連れになった。」などたまらない。

  • 短編集だが、それぞれ深くておもしろかった。特に表題の2作は趣は違うがとても興味深い作品だった。生命の大切さであったり、他人を思いやる気持ちだったり、人生の滑稽さだったり、日常生活では忘れがちなものを思い起こさせてくれる。家に女中さんがいたり、妾を持っていたりという、時代背景の違いから理解しづらいところもあるが、また読み直す機会を作りたくなる小説だった。

  • うーん。描写が素晴らしいと評価される所以は確かにある・・・
    猫の死に向かうまで等、主に人間以外についてだけど。

    けれど、なんというか、たぶん二アリーイコール著者である主人公が自分の世界、考えから一歩も、その態度や視点、配慮が他者へ向かう隙がなく、自分一人で全て完結していく生き方が、わたしは好きじゃない。
    そういう世界観が全てにおいて横たわっている印象の文章。

    その世界観を成り立たす「無理」が誰かに押し付けられ、苦しめている「犠牲」に配慮しようとする目を向けようとする太宰の方が好きかな。

    娯楽ではすっと読めてよい。

  • 自分は、今まで全くと言っていいほど純文学に興味がなかったのですが、この志賀直哉の作品だけはなぜか前から気になっていて、教科書以外で、初めて純文学という高い敷居に挑戦してみました(笑)
    読んでみると思ったよりも読みやすく、また、志賀直哉の奔放で我儘な性格がよく出ている私小説でした。
    「晩秋」「痴情」などを読んでいると、志賀さんって結構お盛んだったのね(笑)と思ってしまい…繊細な文章の中に人間臭さがあって、そこも面白かったと思います。

  • 『城の崎にて』は、小説が如何に綿密に構築されたものであるかを思い知らされた作品である。

    筆者自身、「事実ありのままの小説」と述べているように、筆者の体験から生まれた「生と死は対極の存在ではなく、むしろ紙一重の偶然によって支配されている」という感覚は、私にとってはかなり衝撃的であった。
    そして、それを実感するまでに至る過程が実に明快で、無駄な部分がなく、冗長でもない。正に小説の醍醐味を凝縮した名作と呼ばれるにふさわしい作品であるだろう。
    生と死が偶然によって支配されているからこそ感じる、生命の儚さと強さ。あるいは死の絶対的静寂と恐怖。それを落ち着いた筆致で漏らすことなく描き出した小説であると感じた。

  • 小僧の神様を読みたくて買った
    なにが面白いのかはわからないけど
    なんか面白い

  • タイトルは文学史で聞いたことがあった。
    城の崎にてももちろんすっきりとして読みやすかったが、短編集がいくつも載っており、何回も楽しむことが出来た。

  • 《今まではそんな事を思って、その「何時か」を知らず知らず遠い先の事にしていた。然し今は、それが本統に何時か知れないような気がして来た。自分は死ぬ筈だったのを助かった、何かが自分を殺さなかった、自分には仕なければならぬ仕事があるのだ》

  • 64冊目。

  • 小僧の神様読んで
    お寿司が食べたくなった。

    思ったことを詳細に書く作家。

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著者プロフィール

志賀直哉

一八八三(明治一六)- 一九七一(昭和四六)年。学習院高等科卒業、東京帝国大学国文科中退。白樺派を代表する作家。「小説の神様」と称され多くの作家に影響を与えた。四九(昭和二四)年、文化勲章受章。主な作品に『暗夜行路』『城の崎にて』『和解』ほか。

「2021年 『日曜日/蜻蛉 生きものと子どもの小品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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