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みんなの感想・レビュー・書評
どちらも、淡々と書かれている。面白かった。
作者の感情は隠されていて、でもどこかしら意欲的な感じを受ける。
一軍の将というものは、覚丹の表現によると部下に対して「猥りに糺さず、もってその志を犯さず、気を失わしめず」と心得るべきだというのであった。
伝蔵は言った。
- 世界のはては東西南北みな同じように、行くところまで行けば東西南北みな世界のはてにきまっている。いや、この島はまだ世界のはてとは思われぬとしても、助船がこの沖を通ろうとは夢にも考えられぬ。今日この島に着いたが最後、この島で朽ちはてるよりほかはないだろう。しかし考えようによっては、今日この島に着いたのが天地初時(あめつちはじめのとき)とも考えられぬでもない。みんな気を大きくして、そういうことにしたらどんなもんだろう?
他の四人のものは、ではそういうことにしようと答えて衆議一致した。つまり現代の言葉で言いおなせば、当日をもって無人島紀元元年の第一日と定め、おのおのその生命を慈しみ人生に対する懐疑を捨てようという説である。
歴史物にしては読みやすい。さざなみ軍記は平家没落時の話で、一人の若い公達の成長過程が書いてある。終わり方が尻切れトンボではあるが、それも井伏鱒二らしくて面白い。他二編ある。
ジョン万次郎は江戸の時代、幼少期に土佐沖で遭難して異人船に救助されて、アメリカで色んな勉強をして帰国後日米交渉に活躍、のちは教育者になってその知識を伝えていくって云う、聞いただけで面白そうな人生を送った人。
そんな人生を送った人物の小説がなんで薄い文庫本一冊で収まってるのか怪訝に思ってたら、案の定小説というよりは純粋な伝記でした。
もっと肉付けして、吉川英治あたりに書いて欲しかったなぁ。
なんなら大河ドラマにでもしてほしい。
都を追われた平氏の若者が綴る「さざなみ軍記」
荒れた海に投げ出され、ハワイ、アメリカと太平洋をめぐる「ジョン万次郎漂流記」
両者ともに漂流する若者の物語だけど、やはりジョン万jの方が明るくてわくわくする。
「二つの話」は時間旅行ものの習作という感じ。
「ジョン万次郎漂流記」は直木賞受賞作
船で遭難し、無人島で苦しい苦しい生活をしてる
万次郎はじめとする5人の日本人が
アメリカ船のホイットさんに救助されます。
それから長い長い万次郎の世界漂流が始まるわけですね。
5人の日本人の中で一番若い万次郎が学習するに最適な若さだろうと見初められ
英語の勉強から、欧米文化や知識知恵までを教えられます。
日本にやっとの思いで帰国しても
今度は日本の役所による調査調査、、、
それが終わったあとも鎖国から開国という時代に巻き込まれ
海外との橋渡しになる万次郎。
15歳で遭難したことが、
万次郎のその後の人生をすごくグローバルにしました。
たしかジョン万次郎がよみたくて買ったんだったと思う。
でもジョン万次郎も面白かったけど、さざなみ軍記がおもしろくて
驚いた覚えがある。
終わりははっきりしないけれど、そこも含めて面白かったんだよね。
「さざなみ軍記」は一回挫折したけれど、再挑戦してよかったです。出てくる風景も人物も日本の美を強く感じさせます。
「二つの話」は子供たちが可愛くてよかったです。
ジョン万の素晴らしさに着目した井伏さんは最高です。私は井伏さんが大好きです。
この話の素晴らしいところは沢山ありますが、前半の船の中での食べ物の下りが最高すぎます。ジョン万の素晴らしさは、努力だの勤勉だの人徳などではなく、あそこにあると思いました。いや、人徳の原点はあれだと思います。腹が減った時こそ人間の真価が問われると思います。

土佐沖で遭難後、異人船に救助され、アメリカ本土で新知識を身につけて幕末の日米交渉に活躍する少年漁夫の数奇な生涯「ジョン万次郎漂流記」。
「黒い雨」もそうだったが、井伏鱒二の小説はノンフィクション...





