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愛の渇き (新潮文庫)

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著者 : 三島由紀夫
  • 新潮社 (1952年4月2日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101050034

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愛の渇き (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • かくして三島由紀夫は自ら贄となったのか。

  • 物語の起承転結がはっきりしていて、三島由紀夫作品の中では読みやすい一冊。

  • なにも殺すことないのに…

  • さらさら読みすぎた

  • 「豊饒の海」3冊目に入る前に、なんとなく軽そうなものを1冊読んでみた。なんとも奇妙な話で、亡き夫の実家に住むようになった主人公は、その父と肉体的関係をもつ。さらに、その家の雇い人の青年三郎に一方的な恋心を抱く。あげくのはてには一方的に嫉妬をし、最後には・・・。この主人公悦子の心理状態がなんとも想像を絶するものなのだけれど、文章全体はやはり美しく仕上げられている。三島の小説では即物的な表現がさけられることが多いため、どこまでの関係があるのかはっきりしないことが多い(だからこそ想像させられる)。そんな中、本書で三郎が他の女性と「あそことあそこをあわせた」ところを悦子が想像して嫉妬する場面では、この表現自体にニヤッとさせられた。

  • 三島の世界に圧倒される。なんと美しく的確な表現で埋め尽くされているのか。
    思い通りにならない恋愛にいらだち、嫉妬し、相手の不幸を願い、自分をも痛めつける、恋愛に限らずこの悶々とした思いは、自分にも存在する感情だと心を揺さぶられる。
    芳しい文章が微酔を誘うこの作品はプチブルの傲慢さと自分の幸せを求めて自己中になる心の狭さをまざまざと描き、登場人物はどれも明確なキャラクターの上に各自の役割を全うしてこの作品を構成している。
    ラストは衝撃。ちょっとしたきっかけで狂気へと踏み外す瞬間を読者は目撃する。

  • 初めての三島由紀夫。
    この作品は他と比べてあまり取り上げられることが少ないとか。
    なかなか読みやすかったので他にもチャレンジするつもり。

  • 自分で自分を生きづらくしちゃうのは怖いよ

  • 三島由紀夫には観念的な理想に対する自己実現をテーマにしている作品が多いと思うが、
    その中でも、『愛の乾き』は、落としどころをしっかり付けられている作品だと思う。

    幸不幸はさておき、自分の理想のために執念深い女の描き方がうまいなあと思った。

  • 恋に狂った女性の向かう顛末がこんなに歪曲された方向に落ち着くとは信じられぬ。
    これは愛の渇きなのだろうか、狂気なのだろうか、私には判断がつかないのである。

  • 主人公悦子の果てしなき愛への飢餓と、ロマネスクで過剰な想像力の自己増殖と、その自己崩壊の物語。同時にそれは、悦子の属する階級の終焉の姿でもあった。すなわち、本編は三島版の『斜陽』であるともいえる。ここでの三島の物語作法の特質は、悦子の行動を作家が分析して読者に開示して見せるところにある。これを「なるほど」と感心するか、わずらわしいと思うかで本編の評価が分かれるだろう。いずれにしても、ひじょうに見事な人間心理の解剖ではあろうが。また、阪急電車宝塚線の岡町駅、米殿が物語の場に選ばれているが、この選択も絶妙だ。

  • 再読。
    三島由紀夫の『裏ベスト』とでも言うべき1冊だろうか。意外にこれをイチオシに挙げる人が多い。
    悦子の狂気じみた愛情がじわじわと恐い。
    それにしても、三島の自然描写は巧すぎる……。

  • あっけにとられたけど、後半どんどん読み進んで
    小説の醍醐味ってこれだなあ!と思った。

    病的に感じるけど、どこまでが正常でどこまでが病気とか
    区別するのは難しい。というか、できない。

  • 最後びっくりした!
    でも彼女の気持ちはなぜか分かる気がしてしまう。
    女心の複雑さを見事に描いた作品。

  • いつ読むのをやめようかと思いながら最後まで読んでしまった。主人公の女の思いが飛躍し過ぎていて私には難解でした。

  • ・レンタルにて。
    ・最初は主題等わかりにくかったが、終盤になるに従いはっきりしてくる。
    人物関係がややこしく何度か戻って見返した。

  • 三郎ーーー!!!!

  • 買ってあった英訳本はまだ読破していないので、原作を読み直してみた。夫に先立たれ、夫の父と関係し、使用人に恋情する悦子の心が揺れ動くさまは、やはり三島ワールド。

  • 非常に生き生きとした小説。『潮騒』や『永すぎた春』よりも大分好きだった。
    生きることを悲しみで実感する。傍から見ると、辛い生き方にも思われるが、その分非常に強く、また少なくとも表面上は穏やかになれるのかもしれない。
    そんな主人公が、緩やかながらも確かに存在し、浸食してくる自分自身の中の矛盾(小説内では矛盾としては書かれていないが私には矛盾と思えた)、葛藤、変化が非常に興味深かった。
    ラストはそれらが一気に力として具現化した感じだが、なるべくしてなった、と納得。
    主人公は最後までずっと渇いたままだった。
    これは面白い。

    あと、全く関係ないが、読みながら何故か手塚治虫の『奇子』を思い出した。時代は近いかもしれない。あと、逆に『奇子』は主人公以外が皆渇いているように思うところが、思い出した要因か。

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