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この作品からのみんなの引用
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人生という邪教、それは飛切りの邪教だわ。私はそれを信じることにしたの。生きようとしないで生きること、現在という首なしの馬にまたがって走ること、…そんなことは怖ろしいことのように思えたけれど、邪教を信じてみればわけもないのよ。単調さが怖かったり、退屈が怖かったりしたのも病気だったのね。くりかえし、単調、退屈、…そういうものはどんな冒険よりも、永い時間酔わせてくれるお酒だわ。もう目をさまさなければいいんです。できるだけ永く酔えることが第一。そうすればお酒の銘柄なんぞに文句を言うことがあって?
― 543ページ -
因果なことに人間は、一つの顔では我慢できないのね。身を滅ぼしてまで滑稽に奉仕するのね。それも喜んで
― 538ページ -
一つの思想が死ぬように見えても必ずよみがえり、一つの理想主義が死に絶えて又新らしい形でよみがえる。しかも思想と思想は、殺し合うことしか考えないのである。
― 473ページ
みんなの感想・レビュー・書評
すごく、読み進めるのが大変だったんだけど読み終わった後すぐに「また読みたい」となぜか思った。。
三島再読第4弾。
やっぱり、かなり好きな作品かもしれない。4人の青年が鏡子の家を軸にして集う物語。4人それぞれ全く違う人生を歩んでいるのだが、根っこみたいなところでは共通の人種。
こういう緻密な物語を書くあたりはやっぱりすごい。
しかし、久しぶりに読んで、なんだか体現止めが連発されていて(意図的なのだろうが)文体が三島っぽくないと思ったりした。刹那的な感じを出そうとしすぎて鼻についた・・・とも。
「男の裸体と女の裸体とどちらが美しいか」
「皆は知らないが、俺にとっては、女の裸体は猥褻なだけさ」
四人の青年が抱く生における哲学!
それを貫き徹す狂気!
それを描く三島先生の圧倒的な筆致!
面白かった。
特に清一郎編が好き。
三島自身の分身と思われる複数の青年たちと、青年たちが集う家の持ち主で資産家の令嬢である鏡子を中心に話が進んでいく。それぞれの内面の心理描写の箇所は、さすがに巧みだが、全体としてみるとこれまで読んだ三島作品に比べ物語の深さ、おもしろさがうすかったかも。なので星3つ。
初めて読んだ三島作品。とっつきやすいメロドラマ風の物語を、流麗な文章で芸術にまで昇華しています。三島がよく書いていた娯楽作の、ある意味集大成ではないでしょうか。
最近、Harvard Univ.教授のサンデル先生の授業が騒がれているが、僕はあの授業をじゃんけんの様だと思っている。そして、そのじゃんけんの様な人生を描いた小説が「鏡子の家」。
三島文学の初期の作品から見ると、一本の境界線を引ける感覚がする筈。
三島由紀夫作品を読み進む中で、この本を読んだのはかなり後半になってから、つまり他の殆どの小説を読み終えてからだった。だってぶ厚そうに見えたから……。 もちろんそれだけでもないと思う。同じくぶ厚い禁色はさっさと読めたし、豊饒の海四部作もちゃんと読んだ。それでいてこの鏡子の家を後回しにしたのは、やっぱりあまり良い評価がなされてなかったからだろう。 失敗作とまで言われていては、読み始めるのに躊... 続きを読む »
名作って、筋書きだけ説明すると低俗でしょうもない小説って誰かが言っていたのだけれど、これがまさにそうだなぁって思いました。
しかし最後のあのシーン、笑ってしまいました…あれ、笑えませんか?滑稽で。
さすがって感じの精緻な表現と、自意識の強い登場人物たち。
どうしても三島本人のイメージを浮かべて読んでしまうから、ボディビルの描写の辺りとかはちょっと楽しんでしまった。
4人の若者の中では、清一郎のニヒリズムとシニシズムを合わせたような思想に理解できるところがあっただけに、最後まで壁に当たったり変容することなく終わってしまったのは肩透かし食らった感じ。同志であった鏡子が現実に立ち返ってしまったことで孤独に苛まれるかと思えば、山川夫人が新たな同志候補に出てくるし…。
夏雄だけが迷いから抜け出した件は、解説読んでほうほうって感じ。全員不幸になったほうが俺は楽しめた気がするけど。
三島由紀夫のファンなら、一層楽しめるものがたり。
四人の主人公、全員が三島由紀夫の分身的であった。
三島由紀夫の作品の中でも、文章が平易で読みやすい部類だと思う。
三島の神視点三人称の書き方は他作家に比べてぶっちぎりで読みやすい。四つの(最初は平行だった)線が微妙に角度や形を変えて、最終的にはまた平行に戻る話。収の在り方は三島の一つの理想だったと読むのはありきたりすぎるか。
ひさびさの三島作品。
いままで読んだ、どれとも違う印象が残った。
4人の若い男たちのなかで、
いちばんお気に入りだった夏雄が最後に立ち上がれてよかった。
三島由紀夫始めて精読した
科白を心の中で音読したら三島由紀夫の声しか聞こえてこないあたりさすがだと思ったw
メリーゴーランド形式といって、4人の主人公達の姿を交互に描くスタイル
三島由紀夫自身の四つのストイックに美を追求する側面を4人に投影している
語彙力だけでなく、書き方、特に語り方が大いに参考になった
舟木収の描写をみて筋トレを始めたのも大きな収穫であるw
世の中にはいろんな人生があり、その生活環境、職業が異なれば、価値観や美意識も異なり、事によっては善悪の基準も違っても不思議ではない。 たとえば エリート会社員、ボクサー、画家、俳優。。。 そんなまったく異なる職業の若者が4人いたとして、それぞれの環境で見えない将来に不安を抱きつつ、いきがりつつ、もがいている。 その彼らがあたかも家に戻り安らげるような空間が、この「鏡子の家」... 続きを読む »
2009/7/5図書館にて借りる
2009/8/7読了
鏡子(きょうこ)の家。早く読みたい作品です。
登場人物
清一郎(せいいちろう):
夏雄:
収:
俊吉:
あいかわらず読書感想しづらい三島作品。
あいかわらずレトリックが冴え渡る三島作品。。
あいかわらず死者が出る三島作品。。。
この作品は結構面白かった。
主要人物が複数人いてまとめるのが大変そうだと思ったけど無理にまとめずに所々敢えてバッサリと切り捨てちゃう事でその問題を解決してるくさい。
この荒手法で無駄な話の広がりを産むこともなく、読者が迷う事もないかんじ。
この作品は特に想像力働かさないでも文章にそのまま身を任せて読み進めて行けばいいんでないか。
つーわけで三島作品の中では比較的楽に読める方だと思う。
最後がいいネ。すごくいい。三島には珍しい終わり方ぽいけど。
まーその意外性が効いたってのもかなりデカイくさい。
でもまー『最後が良いらしい』とか思って読んだらどーってこともないだろうけど。
これが評価されなくてがっくりしちゃったって本当なのかな。個人的には大変面白い、彼らしい傑作だと思うんだけど。書き出しからぴりっとさせられて、身を乗り出しちゃう。
『愛し合っていないということは何と幸福だろう。なんて家庭的な温かみのある事態だろう』
「そうしてやがて、世界が一時きに崩壊するんだ」
「すばらしい音をたてて」

5人の主人公の人生の軌跡を描く。2部構成で前半が成功的経験と体感、後半が挫折、失墜となる。それぞれの人生感が、鏡子とその家がピボットとなっている。ところどころに文学を味わう表現がある。人間の感情や思考...





