- Amazon.co.jp ・本 (1ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101050911
作品紹介・あらすじ
「私はそもそも、天に属するのか?」-仮面と情熱、創作と行動、死と美の臨界をひたむきに駆けぬけた、文字通り「不世出」の文学者、三島由紀夫。彼はまた、つねに世間の注目を浴びたその作家生活と活動を通じて、少なからぬ写真家たちの被写体でありつづけた。華麗にして不可解なるまま「謎」として残された三島の生涯。劇的なほどに真摯な45年を、写真の数々で鮮烈に再検証する。
感想・レビュー・書評
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文庫サイズ写真集。438円。(2010年現在)
438円で良いの?ホントに?という内容です。
表紙も普通の文庫と違っているし、中もカラーページが盛りだくさん。
438円なんて安すぎる!!超お買い得!!
三島由紀夫、と言われて一般的に思い浮かぶ写真は、
恐らく、光を浴びたイメージ写真(よく文庫のカバーに載っているやつ)か、自衛隊の市ヶ谷駐屯地で演説している写真だと思います。
この本では、それとはまた違った三島の姿を見ることができます。
政治家の息子に生まれ、大蔵省勤務のエリート、という筋書きは知ってはいたものの、こうやって平岡邸(本名平岡公威)や三島邸の写真を見ると、「うわあ、どんなけこの人の人生は小説なんだ。」と思います。
それから、この本には「三島由紀夫 死についてのエッセイ」と題して、三島由紀夫が様々な雑誌で書いた死に関するエッセイが収録されています。
その中でものすごく気になったものを一部引用。
「(前略)私は恩寵を信じてゐて、むやみと二十歳で死ぬやうに思いこんでゐた。二十歳を過ぎてからも、この考へがしばらく糸を引いた。しかし今では、恩寵も奇蹟も一切信じなくなつたので、死の観念が私から遠のいた。いよいよ生きなければならぬと決心したときの私の絶望と幻滅は、廿四歳の青年の、誰もが味はふやうなものであつた。(後略)」
私と一緒だ!と思いました。私も何故だか知らないけれど、12,13歳の頃から、私は二十歳まで生きられないと思っていました。どこかで非業の死を遂げるのだと。
しかし18,19歳あたりで、この考えは非現実的だと気づき、20歳を向かえてからは、もう後戻りは出来ない、私はこの先もずっと生きていくのだと思いました。
三島由紀夫はイケメンじゃないです。
だからこそ「仮面の告白」や「金閣寺」などが書けたんだと思います。
イケメンじゃない、でもオーラがあります。
だから今でも人を魅了して止まないのだと思います。 -
三島瑶子・藤田三男 編「写真集 三島由紀夫」、2000.11発行。文学者、三島由紀夫の写真集。猫が大好きだった三島由紀夫、道で猫に出会うと必ず近寄ったとか。昭和30年、緑ヶ丘の自宅でテーブルをはさみ、猫と向かいあって煙草をふかしてる写真(撮影 土門拳)が一番好きです。
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あまり笑った写真のない、どちらかというとカッコよくポーズを決めた写真が選ばれているように思った。年譜や自筆原稿とともに。豊饒の海、の原稿は、文庫版を先日読み終えたばかりだったので、個人的には感慨もひとしお。死についての文章のアンソロジーで、芥川を題材に、作家が自殺や、割腹などは、もってのほかと書いていたのは、のちのことの予言的なことであったのだろうか。
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三島由紀夫を一人の人間の成長記録として見た時、どうなるか。
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白黒写真により、肖像がより男性的に映し出される。ただ彼の性癖を知るがゆえに、悲しくも感じる。半数を占める、自筆による原稿や手紙が興味深い。この本は眺めているだけで影響を受けそうだ。201310
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三島由紀夫の写真と、作品の原稿などが多数載っている文庫本。
三島作品の解説で出てくる『「セバスチャンの殉教」を演じる三島由紀夫』の写真が見られたりするので、面白い。 -
字も写真も小さい.
原稿用紙や創作ノートの字を読むことは甚だ困難なり. -
写真かっこいいです。