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みんなの感想・レビュー・書評
橋本治が、三島由紀夫という異彩を放つ作家が依拠する論理(ロジック)の特異性を各作品のテクストを丹念に読み込みながら解き解していきます。特筆すべきなのは、ほとんど他の文芸評論家の引用や孫引きもなく、ひたすら自分の言葉で 「三島由紀夫」論を展開している点です。作家論が成功しているか否かは、それによって原典を読みたくなるかどうかにかかっていると思いますが、そういう意味でも素晴らしい出来栄えの一冊です。
橋本治の「『三島由紀夫』とはなにものだったのか」(新潮社 2002年)を読んで(全体の20%しか読まなかったが)ホッとしたところである。 三島由紀夫は1925年に生まれ1970年に死んでいる。 私は彼の著作を殆ど読んでいない。彼は文学者としてスター作家であり常に時の人であった。ましてやあの死にざまである。多少の本読みであり1935年生まれの私が”読んでいない”のは、よほどの”読まない”意... 続きを読む »
橋本治って頭いい!
難しいことをわかりやすく伝えるのって本当に頭のいい人、だと思う。
三島由紀夫という大変興味深い人について、橋本なりの評価をわかりやすく伝えてくれる。
そーよねー、とか私は違うなーとか、そう思いながら読めます。
が、三島すべてを読み込んであるわけではないので、きっと楽しさは半分なり、かもな。
三島由紀夫に対する橋本さんの批評に驚きました。私も三島由紀夫さんの作品をいくつか読んでいますが、あまり深く考えずに読んでいて不思議な物語だな程度しか認識していませんでした。同じ文章を読んでいるのにこの解釈の違い、なんか恥ずかしい気持ちがしました。
昨日、知人の名古屋今池、神無月書店で購入。前の日、他の書店で文庫で購入迷い、次の日。橋本治は『あのイラスト』以来
ニット編み。『生きる歓び』、『源氏物語』等、常にぶれず.逆にしばしば浮ついた気の自分のナビゲーションになります。
三度読み返して、そのたびにやるせなくなる評論です。<br>著者は三島作品を深く読みこむことで三島由紀夫特有のロジックを把握し、そこから、「なぜ『三島由紀夫』は死んだか?」「『三島由紀夫』とはなぜそうしなければならない人物だったか?」という問いに答えを与えていきます。その過程は面白く、読み応えがあります。しかし、著者の読み取る三島のロジックは、ずいぶん悲しいものです。<br>
「三島由紀夫」とは何者だったのか、の答えはしっかりと出されています。しかし読むときにはかなり体力を使いました。
「すごい」の一言。筆者の三島作品に対する思い入れと愛を感じたのは私だけでしょうか?ここまで深く作品を洞察して三島由紀夫の表現したかったことを詳細に読み取る(あくまで橋本氏の見解であり、真実かどうかはわかりませんが)ことができたのは橋本氏の中に、三島由紀夫に共感できる本質があったから、ではないかとまで邪推してしまうほどに深く深く掘り込んで解説してあります。
頭の良い人って、、、すごい。
なにぶんここまで分厚い評論を読んだことがなかったのでだいぶ時間を掛けた。が、それ相応に得たものは大きい。自分はあまり賢くないので三島の言いたいことをすべて曖昧模糊にとっていたが、筆者のおかげで的確な言葉を与えられ、三島文学における理解がさらに深まった。
1/1読了。今年最初の本。
あ〜頭のいい人の頭の中身を知りたい!と思うときは、橋本治を読む。のたのたでありながら、直感的なひらめにき溢れた思考回路の一端がアホな私にもちょびっとだけわかるように、丁寧に示されていく。
ふーん、三島由紀夫文学は、全編これ私小説だったんだぁ・・・。実行者と認識者という二つのくくりに若干安易な点も感じるけど、最後までゆるぎない論理で、ぐいぐい読ませる。エンターテーメントだなあと思った。
芝居に詳しい著者だけに、三島劇に関する章が特に好きでした。
三島は一般的には、「右翼」「同性愛」などのキーワードで意識されることが多いと思うのですが、この著者は「“同性愛”を書いた作家ではなく、“同性愛”を書かなかった作家」であると論じます。そうして『仮面の告白』から『豊穣の海』シリーズに至るまでの経過を辿っていくことで、不思議なほど説得力のある「三島由紀夫」のイメージが浮かび上がらせています。
ただ(こういうことを言うと元も子もないのですが)、究極的には本人にしか判らない事を論じるのは空しさが消えないものですね。
私の思ってた三島と近いとこも会ったり、違うとこもあったり。時々くどいなーと思ってめんどくなったりしましたが、三島が同性愛を書く作家ではなく「書かない」作家だという考察がとても興味深かったです。
橋本治が三島由紀夫の「豊饒の海」4部作を中心に読みときながら、「三島由紀夫」と平岡公威について言及する大変優れた長篇評論。第1回小林秀雄賞受賞作品。ここには、よくありがちな「他説との比較や同調もしくは反論」というものは殆どない。あくまでも作品のみに向かい合って、他人のものではない自分の言葉でその「世界」を、三島由紀夫を語っている。この本を読みすすむうちに溢れ出て満ちてくる充実感は、何にも勝る。やっぱり橋本治の書くものが自分は好きなんだな、とあらためて思った。
橋本治は平易な言葉をつかって大変難解というか私などではついていけない飛躍したことを言う人なので、うっかり読んだりしないよう長年警戒していたのですが、文庫の新刊で平積みされていてつい購入してしまいました。最初の「禁色」論でもういきなりわけわからんのですが【読書中】






