婦系図 (新潮文庫)

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著者 : 泉鏡花
  • 新潮社 (2000年6月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (428ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101056043

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婦系図 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 泉鏡花の名作。
    新派の舞台の原作として有名だが、読むのは初めて。
    なるほどな~、音読の時代ならではの流麗な文章。
    人と人との結びつきに、涙が出るのは、今も生きる鏡花の筆力。

  • 俺をとるか女をとるかで有名な鏡花の代表作のひとつですね。
    しかし、そのメロドラマ部分はすごく有名なのに、この婦系図のメインストーリーっていうものはあんまり知られてない気がする。かく言う私も、鏡花館の展示を見て、そのストーリーのぶっとびさwを初めて知って思わずフイタくらいですw
    どれだけぶっとんでいるかは、是非読んで知ってください。

    結婚したい女性の素性やらなんやらをいちいち調べ上げてから結婚するだと? ふざけんな! と友人河野英吉(河野家)にかみつく早瀬の姿からは、「愛と婚姻」という檄文を発表した鏡花そのものが感じられました。特に最後のシーンの口上はめっちゃ胸が打たれて、目頭も熱くなりました。
    目頭が…といえば、私はこの作品を読むまでずっと、紅葉にあたる酒井先生はお蔦を許してくれないのかなと思っていたら、最後の、お蔦臨終のシーンで許してくれるんですよね。「俺が悪かった」って。……紅葉は最後の最後までお鈴さんと鏡花の仲を許してくれなかったけれど、この作品の酒井先生は許している。作品の最後は阿鼻叫喚だけど、私はこの点に惹かれたなあ。
    鏡花は創作を、小説を書くことで何をやりたかったのだろう? 幻想小説を書く一方で激しいものも書いて、現実とは反対のことを描き、奇跡を描いたりする。
    この作品を読んだおかげで大体卒論の方向性が定まった気がするのでした。作品論じゃなくて作家論になっちゃいますねホント…

  • 素顔に口紅で美しいから、その色に紛うけれども、可愛い音は、唇が鳴るのではない。
    お蔦は、皓歯に酸漿を含んでいる。

    これ以上に魅力的な書き出しを他に知らない。

  • 泉鏡花の作品の中でも評価が分かれると聞きましたが、なるほど読んでみると、確かにそうかもしれません。
    これはピカレスク。
    一般に思われているような文学作品とは違いますね。
    読んでみて良かったです。

  • 谷崎とは違う意味で湿気が多い

  • 一気読み。物凄く面白くて興奮しました。鏡花の小説は文体が身体に馴染むまでに時間がかかるのですが、一度物語世界に絡め取られてしまえばグイグイ読み進められます。早瀬と芸妓のお蔦の悲恋が主軸かと思いきや後半は急転直下のどんでん返し展開。昼ドラとハーレムラノベとフェミニズムとミステリをじっくり煮詰めたエンターテイメントでありながら擬古文調の戯作風味というどこにもない文学です。三島が谷崎らと対談した際「鏡花ファンは変態なんですよ」とブーメラン発言していたらしいが、変態でもいい。鏡花を読む幸せを知る変態でありたい。

  • 作家泉鏡花氏の代表作の一つでもあるし、舞台などもされている作品であるが、泉鏡花の愛好家の中では低く論じられていると書かれているが、それは大間違いと私は思います。ただ、前後の合本となっていますので四日以上読み切るに時間がかかりますが、読みやすいです。

  • 泉鏡花が明治40年に発表した長編小説です。舞台や映画の題材として何度も取り上げられており、鏡花の作品中でもっとも愛されている物の一つだと思います。古い話なので浄瑠璃や歌舞伎の世界を連想させますが、鏡花の他の作品に比べて読みやすいと思います。幻想小説ではなく色恋沙汰が話の中心になっていることや、明治期の結婚観からいくとかなり先進的な現代に通じるような考えを主人公が持っているからかもしれません。ラストは衝撃的すぎて呆気にとられましたが、作中ではそれぞれの登場人物がとても生き生きと書かれていて面白かったです。

  • 鏡花作品の中ではわりと読みやすくて、どんどん読める。早瀬とお蔦の悲恋というよりは、もっと大きく、女性の結婚に関する物語だった。でも、お蔦の亡くなる前の酒井の言葉にはジンときた。あくまでも義理を通そうとする二人には涙を誘われる。全体としては、二人の話はそんなに大きな比重を占めていないとは思うのだけれど。そして、最後の最後で明かされる秘密。最後の最後過ぎて、少しあっけない感じはした。

  • 20120320いま読んでる(※青空文庫)
    20120322読み終わった
    初・鏡花で「婦(おんな)系図」。独特な文章に慣れるまでを乗り越えると、その美しさの虜になる。こういうシャキシャキしたテンポは私好み。登場人物が多くて関係性も複雑なのに、すっきり読まされてしまうのが不思議。「そうだったのか!」的な瞬間が数回訪れるから、一種のミステリーのようでもあった。ほかの作品も読みたくなった。

  • かなりの長編で、読み応えのある小説。

    泉鏡花の織りなす美しい文章は、読んでいて優雅な気分になる。
    内容も、方言を多用する会話文の活発な印象が包んでいる悲哀が見え隠れするものであり、そういった点も魅力の一つだと感じた。

    一方、本格的に話の内容が盛り上がるまでの導入部分が長すぎるようにも感じ、序盤はあまり面白いとは思えないかもしれない。後半部分まで我慢すれば楽しめる小説だと感じた。

  • 娯楽性、文体に惹かれた。また、当時の人の考えや文化に触れることができ面白く感じた。

  • 「日本のメロドラマ」
    高野聖よりかなり読みやすい。

  • よくわからなかった。

  • これは面白い!
    明治の風習を知らないと理解できない場面もあるが…「ほおずきを噛むような女」ってどういう評判だ?とまずしょっぱなで躓く。が、ぐいぐい読ませる筋はなるほど人気作品。
    驚いたのは、有名な湯島の白梅の場面が小説には無いこと!

    こんな文体に慣れたら、楽しく読めます。
    「お妙はそのさまを見定めると、何を穿いたか自分も知らずに、スッと格子を開けるが疾いか、身動ぎに端が解けた、しどけない扱帯(しごき)の紅。」

  • 現代人には読みづらい文体だが、美しい。
    引き裂かれる夫婦、令嬢の不幸、お蔦の涙ながらの最期の言葉、は泣かせるし、早瀬によるどんでん返しには瞠目した。

  • 最初の数項で、あまりの違和感にやめようかと思った。
    しかしそのうち、鏡花の世界にどっぷりはまっていった。
    旅行にでも行って、宿で一気に読んでしまったら最高だろうなあ。

  • これは傑作!!すっごく面白かった。
    ラストなんて予想もできなかった!

    どうせ演じるなら、玉木宏はMWのミッチーよりも、この早瀬のような粋でイナセな色男の方が似合うって絶対。

  • 泉鏡花の文体は非常に特徴的であって、読むに当たっては相当の体力を要する。
    特に婦系図のような長編を読むことはマラソンに挑むが如き所業である。
    私も随分と苦労したけれど、それでも投げ出さなかったのは鏡花の描く華美な世界から離れたくない一心からであろう。

  • ドイツ文学研究者の早瀬は、内縁の妻として芸者のお蔦と一緒につつましく暮らしている。
    恩師の酒井にそのことがバレてしまい、恩師への義理とお蔦への愛情の狭間で悩むが、結局は恩師を取る。

    二人が別れる原因となった旧友・河野の実家近くに隠遁した早瀬は、河野家の女性たちに近づき親交を深めていく。
    早瀬の真意は最後の一ページまでわからない。

    私があらすじを書くとつまんなさそうですがほんとに面白いんです・・・
    大好きなんです。
    読むたびに、文章の美しさと人物の不器用な生き方と、混合物のないすきとおった魂のきらめきが新鮮に感じられます。

    大好きなんです(二回目だ)
    誰かが読んでくださったら語り合いたい・・・

  • 「ふけいず」ならぬ「おんなけいず」です。「切れるの別れるのって、そんなことは芸者の時に云うものよ」でおなじみ。今までにない悲劇、少し狂言じみてる感じ。

  • 日本一日本語が美しい本。

  • 泉鏡花の中でも演劇としての要素が強い、この本。主人公視点で進むにも関わらず、最後の暗転は、素晴らしいです。泉鏡花の多才さが読めば解ります。

  • 泉鏡花はレトリックの魔術師だと思う。

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