幸福者 (新潮文庫 む 1-7)

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  • 新潮社 (1955年6月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (154ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101057071

幸福者 (新潮文庫 む 1-7)の感想・レビュー・書評

  • 心細くない生き方の一つのあり方なのだろうか。得心のいくところ、いかないところと共にあり、それは宗教の教義でも同じだろうけれど。個人的には間違ったものを信じるくらいなら何も信じない方がよい、とか捻くれ者の発想があるし、それでは随分心もとないのも身に沁みて分かる。で、むずかしいなぁとは思う、けど分からないと言い捨てないでおこう。

  • 「師」の一生の記録。師の言葉、行動、思想、日常。単なる非現実的な理想論ではなくて、どこか人間臭さがあって憎めない。だから惹かれたり共感したりするところがあるのかな。

  • 青春時代に誰もが通るロマンチックな完璧夢想。武者小路も私と同じような青年だったとうれしい気にもなる。但し、師を盾に自分の若さを補填している。「何を、若造が・・」と一蹴されるのをさけている。武者小路実篤、童貞の香り漂い・・・・

  • 理想主義と言われる白樺派の1人、武者小路実篤の本を読みました。
    弟子に師を語らせるという形で、作者の理想の人間像が書かれています。

    弟子が素晴らしいと絶賛する師ですが、私が受けた師の印象は純粋で、不器用で、潔癖な人。多少押しつけがましく感じるものの、周りのものに感謝し、自分を省み、他人の罪は許し、どこまでも清くあろうとする姿勢は嫌いじゃないです。

    それなのに読み終わった後のこのもやっとした気持ちは、師のことが最後まで好きになれなかったからかもしれない。この本の軸なのに。
    師の他人を否定するところが好きになれないという理由もあるし、「私の本職は心を美しくしておくことです」というのもいまいちよくわからない。

    理想を理想として見れない自分の心が狭いのかも。
    ただ、きれいごとを並べているように感じてしまった。

  • 歳をとるにつれて死ぬまでずっと
    やはり自分は成長したいというか
    向上したいというか
    完成に向かっていきたいというような気持ちはある。

    じゃぁそれは何かと考えると
    よりピュアになっていくというか
    純粋になっていくというか
    無に近づいていくというか
    素直になっていくというか
    何かを蓄積して完成度を高めていくというよりは
    いろんなものを吸収しながら自分の中で咀嚼して
    肉にしながらもそれを溜めずに
    むしろそれの力を使って不要なものを消していき
    最後には自分の最も根幹のコアなものだけを
    風通しのよい広い野原のようなところにポツンと置いて
    完全に透明で誰からも360度見えるような
    自分というものだけがあり同時に
    自分というものを完全に無にしたようなイメージだ。

    そんなことを考えたりした。

  • 武者小路実篤の「理想主義」はどうしても馴染めない。自己犠牲と理想主義がワンセットになっているからだ。


    ここに強烈な違和感を感じてしまう。

    「世界の人よ、仕合せものになってくれ。私は頼む、私は祈る。その為に少しの努力でも惜しまないものは仕合せだ。私はその末席を汚すことが出来るならば、死んでもいい人間だ。皆さんもその為に働いて下さい。お頼みします」。23節末尾より。

    仕事の関係で再読するが、もう二度と読まないだろう。

    まだ有島武郎の方がすっきりしている(苦笑)。

  • 友情→愛と死と読んだ流れで読んだのでテイストの違いにがっかりした記憶がある。

  • ややくどい。
    宗教的な考え方に傾きつつあるけど、
    神の意に則して行動し、また徹底的な自己謙遜をするという態度を維持するためには、
    神の存在を語り、そこから真意が生まれるという流れにもっていくのが不可欠なので、そこをどうこう言うつもりはない。
    とにかく人間は自然と調和して生きるのことが、結局自分を最大限に生かすということなんだと思う。
    すごい人だ。この人は。深すぎる。
    「俺は他人を責めることができない。自分の中にもっと恐ろしいものがあることを反省しないではいられない」
    「他人の罪に寛大になれるのはうれしい。しかしそのために罪を罪のまま許すようになるのは恐ろしい」
    「自分の悪いことを本当に知っている罪人は自分を正しいと思い込んで、他人を責める人間よりずっと幸福だ」
    「心を静かにすること。利己心や小さい根性から生まれるのは皆自分の平和を乱す」
    「許された範囲で自分を生かすだけ生かせたら、存外自分を生かすことができる。」
    「大事なのは見えないところでつつしみわるいことをしないようにすること」
    「自分の心がおちつかず不愉快なときは、その原因を省みる。そして其処に自分の至らぬ点をを見出す。自分は自分の至らぬ点を発見することができずに他人に不快を持ったり、腹を立てたことはない。そのときは自分の虫の良いところを見出す」

  •  著者の心の美しさに打たれる作品。

  • 06/04/16/Sun ブック●フ(遠にて。

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