棘まで美し (新潮文庫 む 1-9)

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  • Amazon.co.jp ・本 (178ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101057095

感想・レビュー・書評

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  • 武者小路実篤らしい作品。
    先天的な才能は、持続的な努力に及ばないという理想論的なストーリー。
    今の自分の状態がこんなんなので、
    少しさめた目で読んでしまったけれど、
    届かないものに届く手段があるなら、
    自分の実力をいつも否定しつつも、
    最大限の努力は怠らないっていうことは大切だという認識はある。
    恋に関しても、仕事に対しても。
    それ信じなきゃ世の中やっていけないよ。ほんと。

  • 恋と愛と友情
    ヒロインの吉村さんの一途なツンデレ、竹谷の見守りながらの愛し方、山根との男の友情
    なんだかほっこりする読了感でした
    最終章の会話がとてもかわいくて何度も読んでしまいました

  • 時代を感じる文体。読み辛い訳では決してなくて、むしろ新鮮だった。 ハッピーエンドで良かったし、誰も悪者にならないのがいいと思う。

  • 画家である「私」のアトリエに集まる若い画家たち。「私」の家にやってきた吉村貞子。「私」の友人の息子・竹谷。隣人で金持ちの山根。竹谷の絵の評価。中の縮まる山根と吉村の関係。九州の郷里に帰った吉村を追い婚約した山根。突然の破談。吉村と竹谷の関係。

     2011年11月15日読了

  • 本嫌いな当時の自分としては、数少ない完読した本のひとつであった。

  • 友情・愛と死には劣るがやはり良い。

  • 090307(a 090512)
    100110(s 100121)

  • 絵を教えている主人公の画家の弟子には、紳士で金持ちで、画家としてすでに力量のある大野と、母子家庭で貧しく、気難しいが、天賦の才能がある竹谷がいた。遠い親戚の吉村貞子が一緒に絵を習うようになって、大野と竹谷は貞子を愛するようになる。

  • 恋のエネルギーを仕事のパワーに変え、磨き続けた絵の才能で、愛する女性を少しでも惹きつけようと努力を続ける主人公。生真面目で気持ちを伝えるのが苦手なA型タイプのそんな主人公に、同じA型の僕も大変心を打たれた。恋人への想いだけでなく、ライバルへの対抗心、母からの愛情、亡き父への想い…。全ての想いを絵にぶつける姿が美しい。高校3年生のときに読んだ思い出深い恋愛小説。

  • 読みやすい。
    先生の語りを通して、画壇の生徒の恋愛を描いている作品。一昔前の作品なのに、すんなりと世界に入っていける。ハッピーエンドでよかった。

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著者プロフィール

東京・麹町生れ。子爵家の末子。1910(明治43)年、志賀直哉らと「白樺」を創刊、「文壇の天窓」を開け放ったと称された。1918(大正7)年、宮崎県で「新しき村」のユートピア運動を実践、『幸福者』『友情』『人間万歳』等を著す。昭和初期には『井原西鶴』はじめ伝記を多作、欧米歴遊を機に美術論を執筆、自らも画を描きはじめる。戦後、一時公職追放となるが、『真理先生』で復帰後は、悠々たる脱俗の境地を貫いた。1951(昭和26)年、文化勲章受章。

「2023年 『馬鹿一』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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