おやすみ、こわい夢を見ないように (新潮文庫)

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著者 : 角田光代
  • 新潮社 (2008年5月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101058238

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おやすみ、こわい夢を見ないように (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 夢に出てきそうだけど、でも比較的現実的な夢のようなそんな内容のお話。
    しかしながら、そういう心境に陥ってしまう自分がいるかもしれないと、若干の冷や汗をかかせるような、そんなミステリアスな雰囲気も持ちつつ、しかし嫌らしい感じを持たせずに、やんわりと、あっさりと記されている。
    興味を持たせる作家さんです。

  • 憎悪という感情が、人をどうゆう風に変えていくのか考えてしまった。反面、自分の送ってきた短い人生の中、似たような感情を多少はもって生活してきたことに気付く。自分の場合は、感情は持続せず、形としては現れていないのだけど、状況が違えばどうなっていたかと考えさせられる。
    何れにせよ、大切だと思っていた「何か」を理不尽に奪われたとき、その種は落とされるんだろう。

  • ひさびさに読んだ角田光代さん!
    中学生のときから好きでたくさん読んできました。

    角田さんほど「苛立ち」をうまく描写できる作家さんいないと思うのです。
    トクベツなものではなくて、誰もが日常的に、瞬間的に感じているであろうイライラ。
    どうしようもない問題。救いようのない状態。
    角田さんの物語に出てくる人間って、みんな「どっちかっていうと不幸」なんです。ていうか圧倒的に「可哀想って思われる」ような場合が多い。

    でもそれって現実に生きてる人がそうなんだと思う。
    不幸というと大げさかもしれないけれど、私たちはほんとに小さな小さなたくさんの不幸にぶつかりながら生きていて、それをうまく避けられたり、ぶつかっても痛いと感じなかったりする人と、ぶつかるたびに傷ついて、とうとう動けなくなってしまう人との、ふたつに分けられるんだと思います。
    角田さんが描くのは後者で、その描き方がほんとうに秀逸。
    もう入り込んでしまって苛々して泣きたくなって、
    いつもいつも
    共感することがこんなにしんどいとは! 
    と思わされます。 w

    すっきり爽快!とはとても言えないような作品がほとんど(それも魅力のひとつ)なんだけど、
    それほどリアルな作中だからこそ、ちょっと前向きだったり
    明るい兆しが見えるような言葉が、ものすごく響く。

    やっぱり、表題作の「おやすみ、こわい夢を見ないように」が好き。
    姉弟っていいなあ~
    こんなどうしようもない状態でも、お互いちゃんと相手を思ってる。

  • タイトルは「おやすみ、こわい夢を見ないように」
    帯には「もう、あいつはいなくなれ」

    ?( ̄□ ̄)
    衝撃的!
    タイトルと帯に惹かれて購入。笑
    生まれて初めての自主的に買った小説かもしれない。

    感想は‥
    「あたしが日々思ってることが書かれてんじゃん!!
     もしかしてこの人、あたしの頭の中覗いた?!」
    そんな感じ。
    言葉にできない不思議な気持ちを味わった。

    物心ついて最初に買った小説がこれでよかった。
    最初がこれだったから、
    次にいけたんだろうなぁ。

    本がなかったら人生の半分、損したようなもの。
    角田光代は命の恩人です。

  • 短編集そこらにたくさんありそうな殺意をもつ話ドロドロした感じではなくそう言うことあるよね〜的な…
    うつくしい娘は興味深い話だった

  • 2016/9/5
    短編なのが残念だと思うくらい、どの話も続きが気になった。ちょっとこわいけど、日常的。身に覚えがあるような感情。

  • 悪夢で目が覚めるほどでは無いけれど、起きてから「なんだか嫌な夢を見てしまった」という感覚が残る7編の短編集。どれにも、誰かに対する殺意だとか憎悪だとかすっきりしない感情が様々な形で登場してくる。唯一、少し違っていたのは表題作だ。主人公の沙織が元カレの剛太の嫌がらせで学校でも孤立する。そんな沙織を救おうとするのは、外へ出ることを拒むようになった弟の光。剛太への復讐のために二人がする特訓は的外れで滑稽なんだけど笑うことは出来ない。姉のために外へ出た光。復讐の物語りで終わらず姉弟の再生の物語りになって欲しい。

  • え、このあとどうなるの?って思うのもあった。短編集。家族の話がじーんと来たな。引きこもりの弟の話とか。
    昔自分をいじめた先生のくたびれた姿を見に行くと言う第一話…自分と重なった。あいつもうくたばってるだろうか、と思いながら生きてたら私も主人公のように恨み言をいいにいってやろうかとも思ったから。彼女に覚えていてほしくて走って逃げるように帰ったのは残念だった。
    ルリの話、バスで人殺し宣言を聞いてしまう話とか、命に関わる話が多かった。

  • 短編集。現代社会のマイノリティとして普段目につかない問題に焦点を当てた作品。救いのない結末が多いくハッピーエンドはないけれど、ちょっとした視点の転換が用意されていて不思議な読後感。鬱状態に読むのはオススメできないが、多様な社会問題を考えさせてくれた本。

  • 短編小説集。
    テーマは呪い、か。

  • ラロリー!
    ありそうでなさそうな、なさそうでありそうな、そんな現実と架空の世界のあいだを描く、角田さんワールドが冴えてます。
    復讐とは、得たのと同等のダメージを相手に負わせることなのか? 立ち止まらせてくれる物語。
    じゅくじゅくした傷を抱えているときに読む本。

  • 延々と復讐を誓うタイプじゃなくて、ふとした瞬間にイラっとくるタイプの悪意についてこんこんと詰めた短編集。前向きな終わりのものもあれば、悪意を持て余す終わりのものもある。身につまされる……。

  • 過去の人や妄想上の人がきっかけで、
    行動してしまうのに、その人達はでてこない。
    それでもつきささる重さ、ざわざわ感。おもしろい。

  • すんまそん 尻切れとんぼ感に耐えきれず挫折 2話で挫折 悪くはないのですが スッキリしたい

  • ただただ怖かった。

    けども、この本を通して作者は何を書きたかったのかという、その意図がわからなかった。自分の理解度不足だとはおもうけれど…。

    もう1回読んでみようかな。

  • 14/11/05

    角田光代さんの本を読み漁ろうその3。
    かわいいかわいいタイトルとは違う、恨み憎しみ嫉妬的なもの、やらやらを描いた可愛くない短編集でした。

    P90-91
    愛することと憎むことことは表裏の何かだと茂道は言ったけれど、違う、それはやっぱり歴然と混じりあわない肯定と否定だと翠は思った。混じりあわないはずのものが、個人のなかで矛盾せず同じ強度で存在し得るというだけだ。(スイート・チリソース)

  • 2014.6.23ー43
    日常生活の閉塞感から生じる憎しみ・殺意を描いた7編

  • 短編だとは知らずに借りた。長編なら良かったのに。表題作が好き。ラロリー。可愛い。

  • 日常の中に潜む、殺意や憎悪など負の感情について書かれた本。
    誰しも一度は抱えたことがあるであろうドロリとした感情の渦を見事なまでに切り取っている。

    特に印象に残っているのは、理不尽なイジメを受けて殺したいと思っていた小学校の担任教師が入院する病院に会いにいく話。(このバスはどこへ)

    それぞれの話に窓と女性が登場し、閉塞感の象徴として描かれている。

    忘却録:
    スイートチリソース:図書館、浮浪者、夫との確執、食、浮浪者、母親、思春期、食体験

    おやすみ、こわい夢を見ないように:
    学校、引きこもりの弟、元彼からの嫌がらせ、母親、浮浪者、復讐

    うつくしい娘:
    美人な妻、単身赴任の夫、太った醜い娘、反抗期、酢飯工場でのパート、若いパートの子

    空をまわる観覧車:
    浮気、不倫相手の影、呪い、妻への服従、主夫

    晴れた日に犬を乗せて:
    郵便局、いい人を演じる、元彼の中絶、黒い犬、気持ちのいいさっぱりした人たち、噂話、黒服の女性、鳩の虐待

    私たちの逃亡:
    バレー教室、美人な親友、憎悪、仲間外れ、殺したい人たちの死

  • 日常の殺意を描いた短編集。
    理不尽な仕打ちをされ、心に闇を巣食ってきたドロリとした感情、閉塞感、憎悪、恐怖。実行されることはない殺意。ありそうなだけに恐ろしい。
    なんというか、寝込んでいる時に読む本ではないかもσ(^_^;)

  • 夏休み前、彼氏と別れた。休み明け、執拗で悪質ないじめにさらされる。我慢し続け、やっと受かった高校だったのに。

    あいつ、ぶっ殺してやる…。
    唯一なんでも話せる不登校の弟をコーチとし、元彼への復讐のための肉体改造にいどむ。

    理不尽、悪意にどのように立ち向かうのか。薄暗い感情のなかに、自分たちの生活がある。

    すっきりと青空が広がる話ばかりではない、表題他6編。

  • 悪夢のような日常の短編集。
    ありえないことなんてひとつもないだけに、こわい。

    おもく、くらいので、再読したくはない。
    でも読んでよかった。

    いいひとぶる自分。
    近いようで遠い家族。
    好きなのに嫌いな友人。
    好きだったのに嫌いになった恋人。

    自分の日常を穏やかにできるのは自分自身。

  • 『逃げ続けるんだ。目覚ましの音、パンの焼ける匂い、くだらない馬鹿話、千円以下のランチ、特に進展のない合コン、判で押したような穏やかな毎日の中に逃げ隠れて、息を潜めるんだ。憎しみに追いつかれないように。』

    短編集。
    すべての話の主人公たちはみな胸に殺意を抱いている。
    だれも実行するわけでもないのに溢れる殺意を止められない。些細なきっかけで爆発するかしないかのギリギリの心情と、
    殺意の日常性がよく描けていると思った

  • こわい夢見そうな読後感。。

    でもなんかわかることがいろいろあった。
    欠点を指摘してくる男とか
    女の職場とか
    いい人ぶる自分とか
    非日常な一日からの逃避とか。。

  • またいた。私。といつもながら思う。
    今回は正体のしれない女を中心にそれにふりまわされる人々。
    心の闇はさらに深く感じた。

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