さがしもの (新潮文庫)

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著者 : 角田光代
  • 新潮社 (2008年10月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101058245

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さがしもの (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 新潮文庫の夏のフェアの冊子をペラペラと捲り、何か面白い本はないかと思っていた時に目に付いたこの本。人と本の様々な出会いについて書かれた短編集。
    自分は体験した事のないシチュエーションであれ、なんだか共感できるのは、本との出会いとその時の気持ちというのは普遍的なものだからではないか。ともあれ、この本の中の様々な人物が思ったように、私もこの本に出会えて良かったと思った一冊だった。
    特に後半の「引き出しの奥」「ミツザワ書店」「さがしもの」が良かった。じんわり涙ぐんでしまった。

  • 私のさがしものは、改題前の水色のカバーで飛んでいる本が表紙絵の単行本「この本が、世界に存在することに」なのだけど、なかなか見つからなくって…。Amazonで注文すればすぐ手に入るのだけど、自分の目で見つけたくって古本屋を巡っている。この「さがしもの」はブックオフであっさり見つけたので、即買い♪改題は個人的に残念なのだけど読むとすぐに「しあわせ」な気分になれる一冊♪


    角田さんの本は読むのに気合が必要で読む前に、本と一対一で「さぁ、読むよ!」と宣言しないと読めなくって、その気合がなくって最近遠ざかっている。(梨木さんや辻村さんも同じ)だけどこの本はいつでもサッと読みたい。旅行じゃなくっても、常にカバンの中に入れておきたいベスト10に入るかも♪読むたびに印象が変わるので「本は生きているんだな~」としみじみと思える。読み終えてホント幸せだな~と感じる。3度目だけど好きです♪

  • 本好きでよかったと思えるような、
    本のことがますます愛おしくなるような、
    また本を読みたくなるような、
    素敵な物語です。

  • 前情報なく読み始め、「旅する本」を読み終わった時点ではエッセイだと思い込んでいた(笑)

    出てくるイニシャルもKだったので、角田さんはすごい経験をしたんだなと思って、あれ?と気づいた。

    「彼と私の本棚」では淡く痛く一生懸命だった昔の失恋を思い返し、心臓がドキドキ、チクチク、なぜかワクワクした。

    「引き出しの奥」では大学時代に戻って、もっとちゃんと考えて自分で選択しろ!と喝を入れてやりたい気持ちと、それができないもどかしさ、その分今からでも遅くないと信じたい思いで少しやる気が出る。

    本は手首をとって異国にも過去にも未来にも、もしかしたら地球の外にも、人間範囲の外にも連れて行ってくれる。
    開いただけでどこにでも連れて行ってくれるものなんて本しかない、その通りだ!

    ますます本を好きになった一冊でした。

  • 本にまつわる短編集。
    古本屋で、書店で、旅館で、自宅の本棚で・・・
    本から始まる物語とでもいうのでしょうか?
    自分が過ごした時間の中に、本があって、
    その本と一緒に思い出が紡がれるってステキですよねぇ。
    一番好きなのは「引き出しの奥」
    読み終わった瞬間に、あぁ~きっとこのシーンが
    書き込まれるんじゃないかなって想像してしまった。
    こういう何かの始まりの瞬間って好き
    あくまでも自分の解釈だけど(^◇^;)
    最後の作品?「あとがきエッセイ」もいいですよ。

  • 九つの本の物語。
    長く読書を趣味としていると、確かに人生観をも変える出会いというのが少なからずある。
    そもそも、読書を趣味としていなければ、今の自分の人生観は存在しなかっただろうとも思う。
    自分が古本屋に売った本を海外で見つけたことも、恋人に本を贈ったことも私はない。九つの物語の主人公と同じ経験はどれ一つしたことない。
    それなのに、どの短編にも愛読家ならどこか共感してしまうのだ。
    そして、読書好きで良かったと思った。
    角田さん、素敵な本をありがとう!

  • 本好きあるあるな一冊。収録されている短編の中で特に良かったもの…旅する本、手紙、不幸の種、ミツザワ書店、さがしもの。9本の内5本気に入れば、もう「大好きな」一冊と言っても良いと思う(^-^)
    さがしもののおばちゃんの台詞「できごとより考えのほうがこわい」には納得してしまった(案ずるより産むがやすしって事かな?)最後の後書きも本好きあるあるでした。今まで角田さんの本は合わないな~と苦手意識があっただけに、嬉しい。

  • この本に出会えて、今まで自分の読んできた本がますますいとおしいもののようにに思えてきた。
    本が世界中を旅するなんて知らなかった。
    それに、読書って傍からみると狭い場所にいるように思われがちだけれど、本当はすごく自由な行為なのだと思う。
    片岡義男の登場は驚いたし、うれしかった。私もあの赤い背表紙の文庫本、何冊も集めていた時期がある。
    「なんで片岡義男なのだろう」という表現、すごくよくわかる。

  • 「本」をテーマにした短編集。
    はじめのほうが退屈で一回読むのをやめてしまったのだけど、読む本がなくなったので再び手に取ってみたら、面白かった。『初バレンタイン』の「読み終えて、神様ありがとうとまず思った。神様、この本がこの世に存在することに感謝します」という言葉など、あぁそれわたしも感じたことある!っていう気持ちを、いろんな箇所で発見することができた。

    特に気に入ったのは『彼と私の本棚』。
    好きになった男の子の本棚に並ぶ本は、「私」のものとそっくりだった。本の嗜好がぴったりな二人は、本の感想を言い合ったりして同じ時間を過ごす。

    二人とも心に残っている小説があり、彼が“青いワンピースを着た女の子が出てくるんだよな”、というと、「私」が“違う、青じゃなくてグレイっぽい白の服だ”と訂正する。どちらも譲らず、二人で頭を寄せてその小説を読み返してみると、そこには女の子の服の色なんて一切書かれていなかった。二人は顔を見合わせ、笑い出す。

    ・・・なんだこれ。すごくいいじゃないか!!
    うらやましくて興奮してしまった。

  • 人それぞれに、別々の本との付き合い方があって面白い。
    自分自身の物語の中に、自分だけの本とのエピソードがあるって
    とても素敵なことだと思う。

    私にもいつかそんな出会いがあるかな。
    誰かに語りたくなる、蜜月を過ごせるような本との出会い。

  • 本にまつわる9編からなる短編集。

    大好きな1冊。
    本好きな作者らしく、本に対しての愛情があちこちから感じられます。
    決しておしつけがましいわけではないのに、読んだ後、ますます本好きになっている、そんな小説です。
    あとがきエッセイの本へ向けての言葉も素敵です。

  • 本が好きな人たちの話ばかりの短編集。本好きにとっては珠玉の言葉がズラリ。
    自分を振って出ていく恋人に「その人、本読むの?」と聞いてしまう主人公(彼と私の本棚)。
    「だってあんた、開くだけでどこへでも連れてってくれるものなんか、本しかないだろう」(ミツザワ書店)。
    「けれど本当に人生が変わったとしたら、それはその本を読んだときではなくて、その本をだれかのために選んだときかもしれない、と」(初バレンタイン)。
    岡崎武志氏の解説「人間は本を読むために生まれてきた動物」も秀逸。

  • いろんな本にまつわる物語。
    人生の片隅にそっと置いてある本は、
    時に優しかったり、時に怖かったり。
    人によって価値観は違うけど、そこに本があることで、人生は少しだけ鮮やかになる。そう思えた。

  • 旅する本
    だれか
    手紙
    彼と私の本棚
    不幸の種
    引き出しの奥
    ミツザワ書店
    さがしもの
    初バレンタイン
    あとがきエッセイ 交際履歴
    解説―人間は本を読むために生まれてきた動物 岡崎武志

    本好きにはガンガン響くけど、そうでない人には全然響かんのだろなー。
    境目はどこだ。
    図書館で借りたけど、手元に置いておきたい一冊。
    ブローディガンの「東京日記」は絶版なのですね。
    図書館で借りなきゃだ。

  • 本にまつわる短編集。人生のあらゆる時代の記憶は本と共にあって、基準になり、鏡になり、未知の世界を教えてくれる。読みたくてたまらない本を盗んでしまう人、探しても探しても見つからない本、何度手放しても巡り合う本、本好きにはたまらない、「分かるー!」が詰まった作品集だった。楽しすぎてものすごい勢いで読み終わった。

  • ―開くだけでどこへでも連れてってくれるもんなんか、本しかないだろう―


    本にまつわる短編集。


    「彼と私の本棚」が好き。
    大好きな人と共有の本棚から懐かしい本を引っ張り出してあーだこーだ言うなんて最高にロマンチック。

    「ミツザワ書店」は実家の町の本屋とそっくり。
    ぼくと一緒で町の本屋は世界大図書館だった。
    天下の少年ジャンプを三冊程度しか並べないもんだから
    他の友達に出し抜かれないように発売日にチャリをかっとばしてたことを思い出す。




    「本にはこれだけ言葉があふれているのにそれを
    すげぇの一言でしか言いあらわせない」
    のは私も同じくで、小さい頃からずっと変わらないけれど
    単純に本が「好き」でよかった。

    自分と本との交際を思い出したくなった。

  • (レビュー・感想というより、読むに至った経緯)
    角田さんの本が読みたいと思って。

    本が関わる短編集。

    何かしらの本を読んだ事ある人、もしくは本が好きな人なら一度は感じたことがあるような世界が描かれている。

  • 本をテーマにしてなければ手に取らなかったであろう作家さんの短編集。
    女性目線での恋愛系作品が多かったが本が主題にあるのであっさり読めた。
    そんな中でも男性目線での「ミツザワ書店」にグッときた。
    このような経験はないがある種の共感を得る。

    一つ気になったこと。
    「手紙」の主人公は男性?女性?読み進めて終わりの方でのセリフ回しで??となり読み返してしまったが謎。自分にはある種の叙述ミステリーと化した。

  • はからずも、私にとって節目となる日に読み終えた。登場人物は皆、本の記憶を持っている。人生において大切な役割を果たした、忘れられない記憶を残した、そんな本にまつわる話。想像していたものと少し違ったが、本がさまざまな思い出の足掛かりとなっている私にとって、節目の日に読むにふさわしい話だったと思う。さらに、'あとがきエッセイ 交際履歴'を読んで驚いた。私にとっての'星の王子さま'も作者と同じであることに。これを書いたのは自分ではないかと考えてしまったほどである。私にとって大切な「本との出会い」がひとつ増えた。

  • わたしと本。
    本は世界を広げてくれる。
    本はわたしを深めてくれる。
    いい本。


    引用
    ケーキ代金を節約したむすめは、家を離れ、恋や愛を知り、その後に続くけっしてうつくしくない顛末も知り、友達を失ったり、またあらたに得たり、かつて知っていたよりさらな深い絶望と、さらに果てのない希望を知り、うまくいかないものごとと折り合う術も身につけ、けれどどうしても克服できないものがあると日々確認し、そんなふうに、わたしの中身が少しずつ増えたり減ったりかたちをかえたりするたびに、向き合うこの本はがらりと意味をかえるのである。

    いつだってできごとより、考えのほうが怖い。

  • 「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」、病床のおばあちゃんに頼まれた一冊を求め奔走した少女の日を描く「さがしもの」。初めて売った古本と思わぬ再会を果たす「旅する本」。持ち主不明の詩集に挟まれた別れの言葉「手紙」など九つの本の物語。無限に広がる書物の宇宙で偶然出会ったことばの魔法はあなたの人生も動かし始める。
    「この本が、世界に存在することに」改題。

  • 本にまつわる9編の短編集。皆さん達のレビューで本好きな人でこの本が嫌いな人はいないのではないかと書かれていたのでブックオフで購入してみました!読んで納得です!全てのお話が本にまつわる優しいエピソードや切ないエピソードが書かれています!全体的に切ない雰囲気が漂っています。私は「彼と私の本棚」「不幸の種」「引き出しの奥」「ミツザワ書店」「さがしもの」「初バレンタイン」が好きです♪単行本の時の題名は『この本が、世界に存在することに』だったそうですが、その題名もすごく合ってると思います!素敵なお話でした☆

  • 『さがしもの』読了。本を中心に描かれている短編集です。この本の「不幸の種」で考えたことは…本を読んだその時と、2〜3年たって読んだ時とでは捉え方や考えが違ってくることを本の内容から共感できたし、まさに「その通りです!」と言いたい。実際、自分がよくしてしまう読み終わったらすぐ売る(本棚のスペースの関係で)じゃなくて、ある程度数年あけてまた読んで、「前読んだときは〜こんな風に感じたけど〜今はこうだと思う〜」と、過去の自分の考えや感じたことを照らし合わせることも読書の楽しみ方なのかなーと思ったり。2014.6.9

  • 『本は人を呼ぶのだ』
    これは、あとがきエッセイに書かれていた言葉。
    私の手元にやってくる本たちは、
    私が選んだのではなく、呼んでくれたのかな。
    本にまつわる短編集で、
    読書好きな人なら、どれも少なからず感情移入出来るのではないかと思う。
    タイトルは、『この本が、世界に存在することに』から改題されたようだが、
    そちらでも良かったかも。

  • 本をテーマにした短編集。本好きならではのエピソードがたくさんあり、ああわかるわかる、うんうんそうだよね、と頷きながら読んだ。
    大きな事件はほとんどないが、日常の中のいろいろな躓きや悲しみを主人公達は本の力と共に乗り越えてゆく。本の持つ力を感じ、本好きな自分を誇らしくさえ思える。あとがきもとても良く、著者に会いたくなる。
    特別な一冊に出会えて良かった。手に取るきっかけとなったブクログに感謝したい。

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