さがしもの (新潮文庫)

著者 : 角田光代

• 新潮社 (2008年10月28日発売)

感想・レビュー・書評

[まるさんの感想 · 2024年3月9日]

とっても良かった…。本にまつわる短編集。わたしにとっても、この本が、次に読むまでの自分の変化を感じられる鏡になってくれそうだと思う。何年かに一度読み返したい本。

[りいさんの感想 · 2020年12月1日]

同じ本でも、時間や年齢や経験を重ねると、また読んだ時に全く違う感想をもったり新しい発見がある

[なつさんの感想 · 2023年8月17日]

本にまつわる短編集。
ひとそれぞれ色んな本の向きあい方が綴られている。
旅るする本は不思議なストーリーで引き込まれて、ミツザワ書店にホロリときた。

あとがきの交際履歴に「つまらない」と決めつけない、相性があると書かれていて、昔の本を引っ張り出した。
これまで沢山本を読んできたけど、始めてつまずいて途中で放り投げた本。
物語にもあったように、読むタイミングが違ったのかも。もう一度挑戦しようと思った。

[ななさんの感想 · 2021年4月14日]

病院の売店で何気なく買った本。
この本との出逢いそのものに運命を感じながら読んだ。

どの物語も素敵。
本好きにはたまらない短編集だと思います。

[kamitakoさんの感想 · 2021年1月1日]

読めばますます本好きになること間違いなし。“ミツザワ書店”が好みでした。子どものころに通った小さな本屋、行動範囲が広がり、通うようになった古書店...。いまはもうすべて潰れてしまい、大型書店かチェーンの古本屋かネットで買うか...。味気ない世の中になったものだ。

[mofuさんの感想 · 2017年8月19日]

最後の「あとがきエッセイ」で角田さんの本に対する気持ち、情熱には感服。
「星の王子さま」のエピソードは、私も似た経験があり、角田さん程の人でもそうなのか……と少しほっとした。
私も幼い頃、大きな書店に行くと興奮したな。「あとがきエッセイ」を読んでから、本編を再読すると、内容が心にすっと入る。
本編の中では「不幸の種」が好き。
とにかく本好きには共感するエピソードが満載。

[Takumaさんの感想 · 2023年12月17日]

どこまでも個人的な（独りよがりと言ってもよいほどの）本にまつわるせつない物語の短編集。

[sさんの感想 · 2023年12月1日]

出会いと別れの中にある本の短編集
全部で九つの物語があったけど好きなのは『ミツザワ書店』『さがしもの』かな
この二つは家族との別れや書店主との別れの中にある一冊の本の話
他の男女の恋愛に関しての物語は興味なかった
読み手の読む時期によって印象か変わる本なんだろうな
10年後読むとどう感じるのだろうか

[よえりんさんの感想 · 2017年9月30日]

短編集。主人公に影響をもたらす存在は、人ばかりとは限らない。本は、彼らの毎日に彩り、戒め、希望を届けています。本へのリスペクトや不思議や愛が伝わってくる本です。

[lisainuさんの感想 · 2017年8月14日]

本にまつわる短編集。
おばあさんに頼まれた本をずっと探し回る話とか、同じ本に共感した彼との話とか、“そうなんだよね、同じ本に共感できるって、素敵なことなんだよね”って、改めて思い出した感じ。

なんだか、また人生観を変えるくらい素敵な本に出会いたくなりました。

著者プロフィール

1967年神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部文芸科卒業。90年『幸福な遊戯』で「海燕新人文学賞」を受賞し、デビュー。96年『まどろむ夜のUFO』で、「野間文芸新人賞」、2003年『空中庭園』で「婦人公論文芸賞」、05年『対岸の彼女』で「直木賞」、07年『八日目の蝉』で「中央公論文芸賞」、11年『ツリーハウス』で「伊藤整文学賞」、12年『かなたの子』で「泉鏡花文学賞」、『紙の月』で「柴田錬三郎賞」、14年『私のなかの彼女』で「河合隼雄物語賞」、21年『源氏物語』の完全新訳で「読売文学賞」を受賞する。他の著書に、『月と雷』『坂の途中の家』『銀の夜』『タラント』、エッセイ集『世界は終わりそうにない』『月夜の散歩』等がある。