くまちゃん (新潮文庫)

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著者 : 角田光代
  • 新潮社 (2011年10月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (371ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101058283

くまちゃん (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 八日目の蝉 を録画したつもりが出来ていなくて悲しい。
    角田光代さんの恋愛小説がうまいのは周知のことだけど、今回は「ふられ」小説である。

    ふる側、ふられる側。どちらも経験しているけれど、どちらがしんどいかと言えば私の場合は間違いなく、ふられる方がしんどい。大人になってからの失恋は学生時代より辛いし、だからこそ慎重になりすぎたりもする。

    風の又三郎のように現れては消えて行く恋を通して、新しい自分を発見したり再認識することもある。「ふる」小説でなく、「ふられ」小説だからこそそれが嫌味なく描けるんだろう。
    恋愛の形には遊びか本気かしかなくて、それは付き合う前から決まっているものってイメージがあったけど、寄り道みたいな始まりでも本気になる恋もあるんだろうなーと最近思うようになった。逆もまた然り。

  • 話がテンポよく進んでいくので、読んでいて気持ちがよかった。
    そして、終わり方も気持ちがいい。
    失恋してぼろぼろになっても、後でじわーっと得るものがあるって、何かいいなぁ。
    ふったりふられたりしなければ、別の誰かと違う物語を作ることもないわけだし、出会いってほんと奇跡だなぁって思う。

  • 「ふった」人が次のストーリーでは「ふられる」という、
    どこかで誰かが繋がっている運びで続く、面白い設定。
    見方や立場をかえれば、フル方にもフラレル方にもそれぞれに苦悩があり、み~~んな痛みを抱えて、それぞれの人生を歩む。
    人って弱いし、でも、人って強い。
    自分の失恋体験と照らし合わせて、「うんうん。そうだったそうだった」と、股裂きのような、その痛みを思い出した。
    これからの道、あなたなしでどうやって歩くのよ。と。
    この別れに、どんな意味があるのよ。と。
    分身のような相手と離れ、体も心も半分持ってかれたような空虚感。
    そうやって、悶々としてたころ、あたしはあたし自身に初めて向き合ったのかもしれないなぁぁ。

  • 14/10/26

    角田光代さんの本読み漁ろうその2。
    『くまちゃん』てすごく聞いたことあって読みたいなあと思っててようやく読めました。仕事に対する不安がすごく生々しくて、ひりひりしながら読みました。『浮き草』では物静かな人のように扱われてた久信さんが『光の子』では、[なんだとこのブス。偉そうに。]とか、[何言ってんだこの女。わかったようなこと言いやがってこのブス。]とか心のなかで思っててすごくおもしろかった。笑

    P342-
    だれも彼も、それぞれの痛みを今もって抱えていて、奇妙な暗闇のなかを歩いていて、ただ「痛いよう」「暗いよう」と言いたいだけなのだ。その痛みや暗さを、いくら言葉を費やして話したところで、現実味を持って共有してくれる人はいないとわかりつつ、ただそうしたいだけなのだ。発展性はまるでない、進歩も前進もない、前向きさのかけらもない、そういう場所をこそ、さっきの女たちは求めているのだろうとこずえは理解したのだった。もちろん、自分も、である。

  • 読みたくなって〜また読んでる。2回目。

    恋って、タイミングだと、この本を読んで思う。

    それと、出会う歳も重要かもね。

    歳とったら、嫌でも落ち着いた恋愛がしたいんじゃないかなあ。

    主人公たちも、年齢を追うごとに落ち着いた恋愛をし、

    過去の恋愛をふりかえって、あの時の自分は若かったな、とか

    あの時の恋人はああいう風に考えていたのだろう、なんて考えている。

    あとは、恋は素直になること、自分の性格を隠さないことが大事だと思う。

    もう1つ、何か考えたことがあるんだけど、何だったっけ…。

    思い出したらまた書こう。

  • 失恋リレー。
    読んでいて、あーこの人も失恋するのかーって悲しくなるけど読んじゃう。
    主人公たちが昔の恋人のことをだんだん歳をとるごとに忘れていってるのが悲しい。あと、二人の温度差にも悲しくなる。

  • 恋の数だけ別れがあり、本作は「フられた」側の視点で描かれる。次話では「フった」側が「フられる」側へと数珠繋ぎ。何だか世の中廻ってるね。

    失う事やそれに纏わる想いや行為、悪足掻きは否定されるモノではなく「それでも人は恋をする」そして恋は「生きること」 のモチベーションであるな、と気付かされた一冊。

  • 角田光代が色んな失恋を書いたらしい、というだけで、興味津々、即、手に取ったわけでした。なんと、購入数日後に自分がこっぴどく振られるとは…。
    色々読んできて、角田さんの描く物語に感情移入することは、もう読む前から分かっている。むしろ、解説にもあったように、どんなことをまた「思い知らされる」かと、ちょっとした恐怖すら感じながら読み始めることになる。
    それでもやっぱり、「うあー…そう。私のあのときの気持ちを文章にすると、こうだった…」と、予想以上にがつーんとやられることがある。それが、私にとって今作では「浮き草」でした。振られたのに肩から力が抜けたようなあの感覚…。
    頭や体にぼんやりあったことが見事に文面にされていて、角田さんにまた自分を知る力になってもらいました。

  • 激しく共感しちゃった。見たくなかったとこまで見えちゃった感じ。

  • 振られるお話短編集。あーこの人いつかひどい振られ方して欲しいー!って思ったら次の話で振られるのでスッキリ。自分がその立場になってやっと前の恋愛で相手の気持ちを理解しててその辺もよかった。

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