火宅の人 (下) (新潮文庫)

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著者 : 檀一雄
  • 新潮社 (1981年7月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (476ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101064048

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火宅の人 (下) (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 檀一雄の代表作『火宅の人』後半です。
     
    昭和の文豪である檀一雄の自叙伝ともいえる本作。
    平成の時代を生きる我々からは想像のつかない世界。
    こんな生活を現代でやっていたら、あっという間に
    世の中から干されてしまうでしょう。
     
    有名な作品なので、戦後間もない頃の生活風景に
    興味があれば読んでみてはいかがでしょうか?

  • 日本でしか成立しないような強烈な文章・文体ですが、印象に残ります。遺作だったのですね。

  • パリ、ローマ、バルセロナなどでの出会いと新鮮な熱気。恵子との終わりの予感。そしてまた逃げ出す。
    奔放で放浪癖と放蕩癖があってしょうもないのに、文章は素晴らしい。水上勉のあとがきにあるように、まさしく自分の人生と文芸を融合させた傑作。

  • 上巻で疲れてしまったのでだいぶ飛ばして読みました。掻い摘んで読んだ中に何人の女性の名前が出て来ただろう。しかも恵子にひどいことを…
    というわけで良さがあんまりわかりませんでした。

  • 下巻。
    読み終わったの、ちょい前なのにもう内容よく覚えていない。笑

    今、パラパラとめくってみたら、セノセイさんは萌えるな……とか、檀さんがツイストとは……とか、断片的な記憶。
    放埓ぶりは上巻と変わらず。

    ただ、最終章まで読んでみて、軽くショックを受けたので下巻は☆4に増量。
    「私小説」なので、あらかた真実だと思ってたら、檀先生にまんまと一杯食わされた。いい意味で。
    もちろん、「私小説は必ず真実を書かなければならない」というルールなんかないし、無頼派の世代以降?、フィクションを盛り込んでる。

    病床で最終章を書いていた、という真実を知っているので、この終わり方にすごく納得した。
    と同時に、ポールオースターの『ガラスの街』をこの後読んだので、なにか近いものを感じました。

  • 前半のほうが面白かったかな?
    愛はいつか冷めるもの。
    冷めてもまだ一緒にいたいと思える人と最後は一緒にいるのかな?と。
    それが筆者にとっては奥さんなんじゃないかと、読んでて思いました。

  • 皮肉を込めた私小説、との事だが、真実と作り話を織り交ぜながら、しかし破天荒に描かれる世界はまるでフィクションの様子。丸ごとフィクションの小説なれば、物語の構成は作者の都合通り抑揚をつけ、読み手を飽きさせない。しかし、私小説は日記のように、時系列で描かれ、エピソードも日常の域を越えない。だけれども、これだけ、強烈な人生というのは、やはり作者の個性だろう。

  •  上巻から一気に読み終えた。
     妻や子供がいながら、ある意味、自分勝手な自分中心な生き方を貫徹できていることに、他人の人生であるけれど羨ましさを感じた。人生いろいろであるが。

  • 上巻よりはさらっと読めました。奥さんと子供がいて、さらに他に女性がいて、初めはなんて人だと思ったけれど、読み進めるうちに、突き抜けていてすごいなと思った。
    男性的という表現もわかる気がした。最悪な状況になった時に書かれる文章が心に残った。

  • これでもかというくらい正直に、自分の内側のゴチャゴチャの小爆発を繰り返す主人公の生き方に、読み進めていけばいくほど感動しました。ずっと無常感も漂っていて、自分への嘲りとか諦めとかも何となくあって、それでもこういうふうにしか生きられないままやがて土に帰る人間の業みたいなものが、愚かなような愛しいような感じで、感動しました。

  • 火宅の人の破天荒人生もいよいよ下巻。
    上巻は海外でのもの寂しい感じで終わっていく。

    恵子さんとの関係はどうなったのか?
    と思ったら下巻でもまだ続いてた(苦笑

    殴り合いの大喧嘩をしてもつかず離れず。
    このへんは入江杏子さんの本を楽しみに見てみようと思う。

    かと思うと、まるで「九州編」かと言うように、九州をめぐる話と
    九州のなんとか島出身の新しい女性が出てきて一緒に旅をしたりしてる。

    現実には二十年ほどかかった大作だけれども、
    小説の中では十年前後か?

    最後が九州の話が多いのは、作者自身「火宅の人」再開時に能古島に住み九州大学に入院していた影響もあるのかも。
    (いつ再開したかとかは知らないですけど/苦笑)

    今、壇ふみさんの「父の縁側、私の書斎」を読んでいる。
    その中で能古島の家はふみさんの働いたお金で買ったと言う話が出てくる。

    でも、「火宅の人」では最後の方でも子どもたちはまだ小さかったはず。

    作者自身、小さかった子供たちや自らの思い出に浸りながらの療養だったのだろうか...
    ただ、それでも、あの頃はよかった、と綺麗事に終わらず、自虐的な部分に彼なりの皮肉とユーモアを感じる。

    にしても、二十年かけたにもかかわらず、次郎さんに始まり次郎さんに終わるあたりは、さすがの構成と思わされた。
    書き始めた頃はこの結末は思わぬことだっただろうから...

    それとも彼の人生も、次郎さんに守られ次郎さんの死により何かが終わったのかも知れない...

    でもあまりに破天荒すぎて周りの人(特に家族)がかわいそうなので星は3つで(笑

  • 破滅を迎えようとも、我が道を突き進む主人公に魅せられる。最後の無頼派にふさわしい作品だ。

  • 道ならぬ恋のはじまりと終わり。いや、恋に道ならぬとか分別とかはないのかも、と思ってしまう恐ろしさと歓喜の物語。それだけなら飽き飽きしてしまうところだけど、時折心にグサリと突き刺さる一文や、男女の愚かさと愛おしさをとことん知りつくした者だけが発せる艶めかしいコトバ、やるせなくなるような描写に、存分に満たされた。
    あと、この時代の人情味あふれる交友関係や、檀一雄の仕事やその周辺のあれやこれやも、とっても興味深くておもしろい。「荒地の恋」について語り合った女友だちに薦められて読んだのだった。そしてこれ、「檀」「リツ子〜」「檀一雄の光と影」もどうしても読みたくなる仕組み!

  • そして夏は終わる。すべての愛人たちに愛想をつかされ孤独な主人公は、悲しくそして強い。著者は、本作品を20年かけて書き上げ、三か月後に死去。まさに人生を生きぬいた作家です。

  • 長年の課題図書でした。破天荒だとか下品だとか通り越して、増水した川みたいな勢いでした。生きるのも才能何だなぁというか、生き抜いた!という印象。これが檀一雄か。

  • 終わりになればなる程、哀しい雰囲気が漂ってくる。自由の終わりって厳しい。

  • これより、沢木耕太郎の「壇」を読むほうがずっといい。

  • 下は下り調子なので上の方が面白かった。

  • リツ子さんが亡くなってからの壇一雄の放浪記。長男一郎、日本脳炎で寝たきりの次郎、弥太、フミ子、サト子、妻ヨリ子との新しい生活を置いて、劇団員の恵子や欧州旅行で知り合った葉子、行きづりの女たち、酒。

    こんなすごい生活が淡々と語られていくんだよね。でもこれを書きおわってから3ヶ月後に亡くなってしまったそう。次郎くんとの触れ合いだけがほのぼの。

  • 「不忠の臣であれ、火宅の人であれ、どうよばれたって構わないけど、私は“天然の旅情”についたつもりである」
    ・・・さすが。

  • 家族、アメリカ、MJ

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