- Amazon.co.jp ・本 (599ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101065083
感想・レビュー・書評
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話はなかなか面白く、裁判の流れもよくわかったが、説明が詳しすぎて、話の流れが途切れてしまう感じがありちょっと残念だった。裁判について勉強になりました。
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別の方のネタバレを読めばあらすじはそこで分かり、
この題材をミステリーにしようとしたらこの書の1/4で終わりそうな内容ですが、
裁判を通じて描かれるからこそその裁判での扱いの難しさやそこで気づくことの難しさを感じました。
はじめは「大岡昇平がこんな小説書くんだ?」と驚きましたが・・・ -
実際の事件のルポルタージュと思うような物語だった。
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小説としての内容は、それほど面白いわけではないが、事件から公判、結審までの流れが、とてもよくわかる本。
勉強になった。 -
今、読んでもまったく古さを感じませんでした。たまに作者の説明が入るのが、面白かった。
大岡さんの代表作も読んでみます。 -
田舎でおきた少年の殺人事件の裁判を、被告、弁護人、検察官、裁判官の目線から丹念におっていく。
法廷に小説やテレビに頻出するような驚きはない、と言いながらも公判が進むにつれ、新たな事実があきらかになる。
が、結果的に小説らしい内容の驚きは少ないままおわる。
殺人事件でもメディアで報じられるのは、よほどの注目事件でない限り、
初公判の認否、求刑と判決くらい。傍聴席がざわつくようなこともめったにないのだろう。
この、はじまりから終わりまで、それぞれの立場で真面目に脳ミソを回転し続けるやりとり。被告人席にたつのは無論、法曹の当事者としてもあまりかかわりたくはない。 -
埴谷雄高さんの紹介より。
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読了。
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日本に裁判員制度が2009年(平成21年)5月から開始される予定であるが、この物語は裁判がいかになされていくのかを、具体的事件で展開するので、多いに参考になる。その中では、アメリカ・イギリスでの陪審制、フランス・ドイツで行われている陪審制についても述べられている。
裁判官に対する心証がいかに大切か、裁判官によっていかに判断が変わる恐れがあるか、取り調べる人間の精度の問題、自白の信憑性など、小さな事件とはいえ、殺人が絡む裁判ゆえに、ちょっとしたこと(どちら側に情がいくか)で判決は多いに変わりうる恐れを感ぜずにはいられない。