永遠の都〈1〉夏の海辺 (新潮文庫)

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著者 : 加賀乙彦
  • 新潮社 (1997年4月25日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (407ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101067070

永遠の都〈1〉夏の海辺 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 本作は、1つのクロニクルなのだけれど、それは
    日本という小さな国の、それも僅かな時間を
    切り取って見せたに過ぎないし、この時代に
    生きた人物群として、これは多数派では無い。
    物語は2・26事件の少し前から、太平洋戦争の
    終わり迄を中心に、明治期に軍医、その後に開業医
    として活動した時田利平を中心として、その血族、
    縁戚関係を主として描いている。文庫にして7巻
    という長大な物語を読み進める原動力は、この利平
    という人物のキャラクターに負う所が大きいと感じる
    のだけれど、如何にも明治の人であり、この人物は
    面白い。それは喜劇的な意味でもあるが、1人の
    人間として興味深いという意味でも面白い。
    そうして取り巻く人物達にも、数々のドラマがあって、
    飽く事は無く、また少しミステリの手法を用いたり
    する事で、物語としては盛り上がりを見せる。
    ドラマは問題提起と一体であって、その問題は
    永劫人間に付き纏うものなのかも知れない。
    結婚、宗教、恋愛、国家、戦争・・。
    本書によって、その解答が得られるわけでは無く、
    時代の変遷を持ってしても、人間というのは、
    何時までも同じ問題を抱えている、案外、愚昧な
    動物なのかも知れないという、シニカルな感想を
    持ってしまった。

    余談ながら、登場人物毎に1つの物事を語らせたりする点は
    手法としては良いのだけれど、物語を読み進めると
    いう点では重複もあって煩わしく感じた部分も
    あった。

  • 02.6.9

  • おはようございます【005】です。
    気がついたら朝でした。。。

    長編小説を読む歓びを堪能してます。



    時は昭和10年.。
    大きな病院を経営する父を持つ初江。
    好きでも嫌いでもない小暮悠次のもとに嫁ぎ3人の子供を育てながら年を重ねるごとに夫に失望してゆく日々の中、義理の甥(悠次の姉の息子)である一高の生徒晋助と恋愛関係になる。
    文学と音楽を好む明るく快活な晋助は居丈高な態度の軍人を嫌っている。
    晋助の兄であり、士官学校出身の陸軍中尉である敬介は初江の妹の夏江に好意を抱きプロポーズする。
    夫の愛人の存在に苦しむ母菊江と精神的に幼い夫悠次に神経をすり減らす姉初江を見ながら、結婚が女性を幸せにはしないと考えている夏江は敬介の好意に接し心が揺れる。
    初江と夏江の父時平の片腕である医者の中林も夏江にプロポーズをするが時平はあまり乗り気ではない。

    1巻は海軍軍医出身で現在は大きな病院の院長である時平とその長女である初江を中心に語られていきます。

    もうあっちも、こっちも、そっちも気になる人間関係が!!

    長編小説で文庫本にして7巻もあるのでとりあえずと今回は1巻のみ購入したけれど、さっそく今日続きを買ってくる!

  • 文庫本は全7巻。
    戦後の日本。
    薄暗い時代だったけどパワーがあった、ねちっこいけどあったかい人々の物語。

  • 全7巻で読み応えがあります。ちょっと男女問題とかが多いけど、でも戦前、戦時中、戦後を通しての人々の生活や社会、政府がよく分かります。個人的には二・二六事件の部分、若い将校のシーンが泣けました。

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