東京夜話 (新潮文庫)

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  • 新潮社 (2006年11月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101069258

東京夜話 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • いしいしんじさんの小説を読んでいると、いしいさんって普段はどんな人なんだろう?といつも気になる。普通の人は気にしないようなことを面白おかしく書かれていて普段も楽しい人なんだろうなと思う。

  • 村上春樹の『東京奇譚』とセットで読みたい「東京小説」集。
    ちょっと怖い話もあり、不思議な話もあり。
    クロマグロの一人称視点で、シラサケとの種を越えた恋が語られたかと思えば、「池袋」の町が擬人化された池袋くんが、池袋の町で酔いつぶれるとか、なにか頭の中が捩じれていくような不思議な感覚。

    毛皮に落書きをされた、情けない老犬が、柴又の章にもほかの章にも出ていた。
    「ぶらんこ乗り」でもそういう話が出ていたっけ。
    野良犬やホームレスの人々など、町と一体化して生きる存在が登場する。捨てられたダッチワイフも。
    恥ずかしながら、私は実生活でそういう存在に対し、見て見ないふりをしてしまう。
    彼ら、彼女らは間違いなく町の一部。
    実にいろいろな関係の取り方があるんだなあ、と思う。
    どれだけ懐の広い人なんだろう。

  • 1話目のシュールさに若干引いて、読むの止めようかと思ったのですが、読み切りました。
    中には心地よい感動をくれる話もあったけど、気持ち悪いという印象の方が強く残ったかな・・・

  • 凄い。
    現実から非現実へとひょいと飛び越えていく物語が沢山ある短編集です。
    あまりに自然に、唐突に非現実的な世界観が始まるので、逆に自然にすっと頭に入ってきます。

    きっと、作者は現実のちょっとした風景から、
    一気に想像力を膨らませるのだろうなぁ。

    とても、面白い小説でした。

  • 「ぶらんこ乗り」が面白かった印象があったし
     (内容は覚えてない。。。こんど読みなおします)
    原田郁子のアルバムで歌詞も書いてて印象が良かったので買ってみた。
    すなも(南砂町)に入ってる古本屋が、品ぞろえ・価格ともに良かったのでびっくり。


    短編集で、それぞれの話がほんの少しだけリンクしてるけど、そのリンクにほぼ意味はないみたい。

    順番に読んでいって、4話目までは「つまらん。外したなあ」と思ってたけど、神保町の話でちょっといいなと思って、築地マグロの話はかなり良かった。

    仲間たちより体が大きいクロマグロが主人公。
    誰よりも速く長く泳ぎ続けるんだけど、
    群れの中でもなんだか孤独で、ついには一人になっちゃう。
    「お前は、変だよ。お前を見てると、なにか、悲しいんだ」
    冒頭のシーンですでに漁港に引揚げられてて、
    時々漁港のシーンが間に挟まれる形で話が進んでいくんだけど、
    この進め方も、主人公マグロの悲しい強さを引き立たせてて、よくできてると思った。

    そんなクロマグロがある日、メスのシロザケと出会って、恋をする。だけど
    「うちらには実感ないけどな、このあたりの水温は、もうシャケには無理や。…あの子はシャケなんやで。マグロやないんやで。寒い、寒い、川の生まれなんやで」
    関西弁のおばちゃんがいい味出してるよね!さすが。

    ということでまあ、別れが来て最後に人間につかまっちゃうんだけど、築地で再会(?)することになって、ラスト。なんだけど!!!
    このラストはなんなんだ。。。マグロの悲しい強さも、シロザケの一途な美しさも、すべてが台無しのラスト。これって最後のページだけ他の人が書いたんじゃないのかと思わせるほど、最悪の終わり方。
    みんなこんなグロテスクなラストに感動するわけ!?安っぽいし、俗っぽくて、とってつけたみたいで、最低じゃん!

    そもそも性的なものを「汚い」ものだと感じてしまうおれがロマンチストすぎるのだろうか。
    みんな、「子どもは愛の結晶」なんて気持ち悪いことを、キリッとした表情で、心から言えちゃうのかな。気持ち悪。。

    とまあ、なんだか最後はよくわからなくなっちゃったど、これだけ話の種になるってだけで、いい本の証拠だよね。
    大半はつまらなかったけどね!

  • 今まで読んできたいしいしんじは無国籍な童話のようなお話ばかりだったので、現代の東京を舞台にしたこれは意外でした。悪くはないけれど、自分が求めてたのとちょっと違うと感じてしまった。

  • 短編。不思議話。東京。

  • 読み始めは ん?んん?となるけども
    次の場所へ移るごとにじわじわきます。
    一番のお気に入りは銀座。
    大阪版も書いてほしい!

  • 読みながらもっかい読みたいなぁと思いながら読みました。

  • 解説にもあったように、いしいさんは本当にあらゆる境界線をふらふら行ったり来たりしている人なのだなぁということがよくわかる一冊。

    色んなことがらは、紙一重なんだな。
    そう、改めて思うのだ。
    生と死とか、正と誤とか、光と闇とか。
    ぶらんこ乗りの時もこんな感想を抱いた気がする。

  • シュールな短編集です。
    わたしは好きですが、不思議だから好みは分かれるかもしれません。
    面白がったもん勝ち、みたいな印象です。

  • 東京の下町でおこる、不思議な出来事。そこに住まう不思議な人たち。地面の上をしっかり足で踏みしめて主人公は歩いていく。さまざまな掌編が収まった短編集。

    「ぶらんこ乗り」に感銘をうけ、それ以降の作品に戸惑った僕に取って十分に楽しめた一冊。

    読んだ人はきっと、愛着のわく作品をこのなかから一つ、見つけられるはず。

  • 東京にまつわる短編集
    引き込まれる感じがいい

    東京は絶望とか希望とかの
    象徴だと思う。

  • 図書館で借りた。

    「東京夜話」
    (とうきょう やわ)と読む。

    東京の色々な土地をテーマに
    登場人物もかなりユニーク。

    いしいしんじの独特な作品。

  • 東京の個性豊かな街ひとつひとつを舞台に描かれた物語18篇。
    いしいさんがあたかも本当に目にしてきたかのように語られる物語はなんだか不思議な感じ。想像力豊かな人だー。
    クロマグロとシロザケの純愛の物語に思わず涙してしまった(笑)
    いしいしんじさんやっぱり好き!

  • あとがきにあった「境界を消しにくい人」にとても共感。人間て性別とか役職とか見た目とか年齢とか、そういったその人についてるいろいろを見て人に接するけど、いしいしんじにとっては会社の偉い人もおばあちゃんも浮浪者も同じ「人」というくくりなのだろう。
    そうやって分け隔てなく人と接することができる人がとてもうらやましい。境界を消したい人。うーん。素敵な響き。

  • シュール。
    もうそうとしか言いようがない。

    ベガ星人。
    夜のゴミ収集。
    クロマグロとシロザケの恋。

    彼の目には、世界がどんな風に見えているんだろう。


    あまりのシュールさに圧倒され、★は3つ。
    でも、一生手放したくない一冊です。

  • シュールな短編集。

    東京っていう、クラスター状の街を
    いしいさんが見ると、こうなっちゃうっていうのが、愉しい。

    事実は必ずしも真実ではない。

    こんな先輩がいるって、うれしいな。
    図書館で借りた本だけど、
    多分、本屋で買ってしまう。
    手元に置いときたい。

  • 率直に、ただ重く暗いイメージの本だった。ブラックというよりかはダークな話を集めた、読んでいて少し不安になるような感覚だった。

  • いしい しんじさん初読み。
    タイトルと表紙でなんとなく手に。

    シュールだった…。シュールすぎた…。

    ダッチワイフとゴールデン街で飲んだり、`池袋` がくだをまいたり、
    鮭とマグロが恋したり…。

    とにかくシュールでした。
    もしくは酔っぱらいの話だ(笑)
    でもなんだかんだで最後まで楽しんで読んでしまった。

    そう。まさしく「読んでしまった…。」という感じです。

  • 短編集でものによって好き嫌いが分かれる。嫌いというより、よくわからないという方が適切か。

    個人的には「お面法廷」がとても好きだった。

  • 「ぶらんこ乗り」を読みたいと思って本屋に行ったのに、
    この本に目が行き購入。

    東京の様々な地を舞台にしたお話。
    それぞれの「東京」を読みながら思い描くと、
    なんとなく、その地名の雰囲気を感じることができる不思議な本。

    現実と非現実を行き来していて、
    果たしてそれが現実のことなのか?不思議な錯覚に陥ります。

    いしいさんは、発想力や表現力が素晴らしいというより、
    『妄想力』が素晴らしい・・・と言った方がしっくりくる。
    1のことを10に広げられるし、
    気が付いたら、100になっていて、
    またそこから末広がりに様々な妄想が繰り広げられていく感じ。

    その『妄想』の世界に入っていくのが、非常に心地よかったです。
    だけど、どのお話も哀愁があって、もの悲しくて、
    最後には、しっかりと私を現実に戻してくれるお話ばかりでした。

  • こんな不条理でシュールな街歩きエッセイ風小説なんて他にあるかな。夜の浅草の仲見世、おれも好き。たしかに滑走路みたいだ。

  • とにかく独特の作風の作家さん。
    「クロマグロとシロザケ」がよかったな~。
    何回も読んじゃった。
    解説を書いていた人がいしいしんじのことを
    「境界線を消しにいく人」と書いていたけど
    本当にその表現がぴったり。
    彼の作品の中では、人、動物、物などが
    その本来人が持っているイメージから
    かけ離れた言動をするからおもしろい。
    他の作品も読んでみたい。

  • いしいしんじは「ぶらんこ乗り」に続いて2冊目。いしいしんじの初期短編集。
    面白いのと、そーでもないのの差が結構激しかったかな、と。
    独特のユーモアと、ちょっとした毒を織り交ぜた不思議な物語の数々。
    個人的には「老将軍のオセロゲーム」「そこにいるの?」「天使はジェット気流に乗って」辺りがとても良かった。特に「そこにいるの?」は文学的な香りがして好きな感じやった。

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