東京夜話 (新潮文庫)

  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (342ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101069258

感想・レビュー・書評

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  • 『魚のおろし方を学ぶ速度で』、『クロマグロとシロザケ』、『お面法廷』

  • 東京のいろいろな街を舞台にした短編集。
    宇宙人が出てくる原宿の話とか、不思議なお話が多い。
    これを買ってすぐにたまたま山手線に乗ったから、ちょうど読んでいるお話の舞台の街を
    通過したりしてにやにやしてました。

    一番好きなのは、私も働いていたことがある池袋が舞台の「正直袋の神経衰弱」。
    池袋のことを本に書こうとしている「ぼく」(著者本人?)のもとに「池袋」がやってきて、
    自分は全然ダメダメなんです、とうじうじ悩みを話しだす。
    これは重症だと思った「ぼく」は、「池袋」とともに池袋へ出かけて池袋の調査をするというお話。
    いや、なかなか池袋の「あるあるネタ」で面白かった。

  • いしいしんじはもっともっと人様から嫌われるべきです。

  • <b> 本は違った世界への扉を開く、と小学校で国語の教師が口酸っぱく言っていた。たしかにその通りだ、とぼくは思った。そのかわり、表紙をめくると背後でもうひとつの扉が閉まる。本は「外」の世界を一時的にしろ滅ぼしてしまう。<br>
     古本は、それぞれ一冊がいろんな世界を滅ぼしてきた。兵器としての年季が、そこらの新刊本とは違うのだ。</b>/「老将軍のオセロゲーム」<br>
    (P.62)<br>
    <b>彼女の心にあるのは、ただ、自分を抱きしめる相手が安らかでいてほしい、という気持ちだけなのだ。相手からなんの見返りも要求しない、そういう気持ちを、ぼくは持てるだろうか。きっと持てないだろう。だからこそ、彼女に魅かれるのだ。</b>/「天使はジェット気流に乗って」<br>
    (P.276)

  • マグロとサケの純愛話やダッチワイフと心を交わす話など、どこまで本気でやってるのかわからなくなる語り口が落語のようでたのしい。

  • 短編集。東京の各地を舞台とした、奇妙でおかしな物語。
    有名な地名が並んでいるが、リアルではなく、みんながその地名に対して持っている漠然としたイメージをうまく利用している。築地なら魚市場、柴又ならとらさん、と言った風に。物語の構成や文章がそれぞれ異なるのが面白い、けれどそれゆえにまとまりがないため、一気に読んだらすこし疲れました。銀座の強引すぎる話の展開、築地のまじめすぎる恋の話などは特におもしろかった。

  • 童話みたいな世界感を持ってる人だと思っていたので、こんな作品書けるんだ!とびっくりです。各話それぞれ違う種類の笑いがあり、しかもその度合いを変えてるのがすごい。地の文が共通語なのに話し言葉が関西弁だったりするのはちょっと違和感がありますが。その場所にあった雰囲気を取り入れてるのもいいですね。

  • さかな。

  • つまらないし、SFだった。売れる前のいしいしんじだから仕方ないのか。今のいしいしんじとつながっているのは、マグロと鮭の話くらいか。

  • 都内のいろいろな場所で繰り広げられる、微妙に非現実的な物語。
    ダッチワイフと逃避行する話が結構好き(笑)
    表紙がキレイでよかった。

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著者プロフィール

いしい しんじ:作家。1966年、大阪生まれ。京都大学文学部卒業。94年『アムステルダムの犬』でデビュー。2003年『麦ふみクーツェ』で坪田譲二文学賞、12年『ある一日』で織田作之助賞、16年『悪声』で河合隼雄物語賞を受賞。そのほか『トリツカレ男』『ぶらんこ乗り』『ポーの話』『海と山のピアノ』『げんじものがたり』など著書多数。趣味はレコード、蓄音機、歌舞伎、茶道、落語。

「2024年 『マリアさま』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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