だめだこりゃ (新潮文庫 い 65-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (257ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101092218

感想・レビュー・書評

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  • $1書棚での出会い、吉と出る。

    いざ読み始めると止まらなくなり日曜を丸半日費やしてしまった。そして読み終えると無性にドリフがみたくなってくるも、昨今はYouTubeのお陰ですいすいっとみれてしまう。長さんの語るなんでも体張ってた時代のことはこうした時代とは全く違う世界の話のようだ。自分が中途半端な昭和人になりつつあるなかそれでも彼の人生の後半の時間を一部でも共有させてもらえたことはありがたい。まだまだ知らない彼の役者としての働きぶりも遅ればせながらきちんと味わっていこうと改めて誓う。

    とりわけ嬉しかったのは長さんがアフリカマニアだったという事実を知ったこと。彼の助言をベースに是非また足を運びたい。

  • 何となく手に取っただけだったけど面白かった。自伝。昭和ど真ん中のエッセイって反発したいことがおおいんだけどこれはそんなことない。一生懸命働いて生きてきた人の話だった。

  • BOOK OFF でなんとなく目に留まって何気なく買ったのだけれど、なかなか良い本でした。

  • この方が亡くなってからもう20年近く経っている。亡くなる前年に本書は書かれており、人生の集大成だったのかと思える。当時はかつてドリフのメンバーだった荒井注氏が亡くなって間もない頃だった。

    紆余曲折あったドリフターズの結成と、地道なライブ活動からテレビで大人気になっていく過程が時に面白おかしく語られる。よく世間で言われていたように芸にはかなり厳しい人だったようだが、終始謙虚な語り口だ。

    結成から半世紀以上経ったドリフターズだが、いまだに「ドリフ」の名前は見聞きする。成功の要因は長さん曰く「各メンバーの立ち位置を確立できたから」だそうだ。これからもずっと、特に「昭和」が語られる時は話題に上ることだろう。

  • 長さんが亡くなって、志村けんがコロナで逝ってしまい、仲本工事が交通事故で亡くなった。そんな折、古書でしか手に入らなかったが、本書を読みたいと思った。子どもの頃に週刊誌で漫画を読んだ記憶が残っている。8時だョ!全員集合で不動のコメディアンへと駆け上っていく過程を知ることができた。俳優いかりや長介はあまり見なかったが、荒井注と志村が入れ替わったドリフだけを知る者としては、ほぼ不動のメンバーを見てきて、21世紀の今を見ていること幸いでもあり寂しくもあり。

  • ザドリフターズのメンバーであった、いかりや長介の半生を振り返った自伝本。本人曰く、ドリフがお笑いとして成功した要因に、メンバーの位置関係を確立したことだという。実際、ドリフ結成後の途中で加わった故志村けんは、かつてメンバーの一員であった新井注の役を継ぐことなく、彼独自のネタを披露した。このように、各自に備わっている個性を生かせるための環境作りが、結果として、各メンバーの特徴を目立たせて、当時の視聴者を釘付けにしたのだろう。また、いかりや長介は、すべては成り行き、偶然だったと語る。もともと、バンドの活動から、それも女にモテたかったという理由が全ての始まりであり、その活動からコメディアンへ、その後、役者へと活動場所が変わったが、興味深いことに、自分は特別な才能を持っていないと言うところである。芸能界で活躍したとき、明確な目標を持たず、他人を蹴落としても生き残ろうと思わなかった。これは今日の競争社会とは真逆の原理で、なすがままに仕事をこなしたのである。そういう意味で、個人の努力が過度に要求されて、その社会に悩む人におすすめできる本である。

  • 先日『アイデンティティー』を読んで、ミステリー等の殺人シーンのある物語を読む気になれなくなったので、気分を変えるために「いかりや長介」の『だめだこりゃ』を読みました。

    「いかりや長介」が「荒井注」、「ジミー時田」の死をきっかけに半生と秘話を綴ったエッセイ風の自伝です。

    -----story-------------
    音楽は四流、笑いは素人。
    でも、それが「ドリフターズ」だった。
    東京の下町に生まれ、米軍キャンプやジャズ喫茶でのバンドマン生活を経て、「ドリフターズ」に加わったいきさつ。
    最長不倒のお化け番組「全員集合」の陰でネタ作りに追われた日々と、メンバーの知られざる素顔。
    そして、俳優に転進してから「踊る大捜査線」の大ヒットまで。
    豪快半生と秘話の数々を綴る、「いかりや長介」自伝。
    -----------------------

    若い人にとって「いかりや長介」は『踊る大捜査線』の「和久指導員」のイメージが強いかもしれませんが、、、
    私にとって「いかりや長介」といえば「ザ・ドリフターズ」、「ザ・ドリフターズ」といえば『8時だヨ!全員集合』なんですね。

    子どもの頃、土曜日8時は必ず観てましたから、強く印象に残ってます。

    当時、好きだったネタ、、、

    「荒井注」の"ディス・イズ・ア・ペン"、

    「加藤茶」の"ちょっとだけよ"、

    「仲本工事」の"体操ネタ"、

    「高木ブー」の"雷様"、

    「志村けん」の"東村山音頭"、"カラスの勝手でしょ"、

    等々のコント誕生秘話や、

    芸名を酔った「ハナ肇」に命名されたこと、

    等々、色んな裏話が明かされていて楽しく読めましたね。

    それにしても、「ビートルズ」日本公演の前座が「ザ・ドリフターズ」で、日本武道館で初めて演奏したミュージシャンが「ザ・ドリフターズ」だなんて、驚きましたねぇ。


    女にもてたいがためにバンドを始め、

    バンドで笑いをとるのが好きになりコメディアンになり、

    コメディアンの延長で役者になり、

    そしてアカデミー賞最優秀助演男優賞の受賞ですからね、運命って、本当にわからないものです。


    それにしても、、、

    当時、『8時だヨ!全員集合』って、最盛期は視聴率が40%~50%だったらしいですから、本当に化け物番組ですよねぇ。

    それも基本は公開生放送だったんだから、出演者の努力や緊張感は並々ならぬモノがあったでしょうね。

    久しぶりに『8時だヨ!全員集合』のコントを観たくなりました。

  • ドリフターズ以前の事がよく分かりました。

  • 居作昌果 氏について調べてみつけた。

    いかりや氏がドリフターズという集団を性格付け、どういう流れで 8時だョ! 全員集合 という番組が出来上がったかがわかる。
    テレビ番組制作の黎明期に、居作氏の公開生放送という企画は果敢であった。失われた文化だと感じた。
    その時期に友人の父親として会った時には、全く知らなかった。潮干狩りに行って来たと聞いてお邪魔すると海栗が居たり、とても手の出ない

    TracyIsland https://en.wikipedia.org/wiki/Tracy_Island

    のプラモデル があったり、別世界が拡がっている家だった。

  • いかりや長介さんの自伝。
    控えめにご自分のこと書いていらっしゃるが
    ホントにすごい人なんだなぁと。

    ドリフターズを牽引し続けることだけでも素晴らしいのに
    その後は役者としてすごい存在感放っていたし。

    ドリフのコントは様々なことが計算し尽くされていたとは驚き。
    かなり行き当たりばったりで
    時間に押し込めているかのように感じていたけれど
    全然違った。キャラの役割分担もしっかりあってだからこそ続いけることが出来たのだろう。
    やっぱり長介さんは隊長のイメージ強いなぁ。
    早くに亡くなってしまったのがとっても悔やまれる。

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