あだし野 (新潮文庫)

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著者 : 立原正秋
  • 新潮社 (1976年8月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (225ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101095059

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あだし野 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 壬生七郎。

    この男を通した三部作。

    むごく鮮烈な愛ゆえに 女 は自殺を図り
    妻は精神に錯乱を来たした。。

    月日は流れ
    【胃に変な塊】を抱えた彼の精神風景を
    描く2部、3部は静かな月日の流れに
    相反するような 生と死の迫力を感ずる

    『頭の中に澄んだ水の流れが一本あり、
     彼はいつもそこに妻を沈めていた』

    ああ。。成る程。。
    それが『妻』であっても、なくとも
    澄んだ水の流れ がないと四十男なんて
    光と影 の隙間に消えてしまうのかもしれない

    と四捨五入で五十男の俺は想った(苦)

  • 読後の満足感が相当なものだった。

    表面的なことは今でいう「あり得ない!」ことだらけであるのに、こんなにも人間の強さ、弱さを巧みに描いているということに著者の美学を感じる。

    この時代の小説は「男」「女」の立場がはっきりしていて、現代ではもうそれは通用しないが、小説としてはこのはっきり感は逆に気持ちがいいものだ。しかし、それ以上に「人間」としての深みを感じさせ考えさせられるのだからこの著者のもつ世界感には感服してしまう。

    「東洋医学」と「西洋医学」をあのように絡ませる手法にも感心するほかない。

  • 何か買って頂いた方に差し上げます。

  • 妻子があるのに別の女との間を行ったり来たりする主人公。
    妻と女の修羅場があったり、妻が精神に異常をきたしてしまったり、女が自殺を図ったり、幼い息子・娘の心に傷を残してしまったり。
    主人公の激しさは、さらに悪友とその幼な妻や、娘に犬をけしかけた見知らぬ男にまで向かっていきます。

    でも、物語後半では、主人公が悪性の腫瘍を宣告されて一気に様子が変わります。
    手術を断り、女性遍歴をやめて、それまでに関わった女性達や記憶を辿り始めます。

    前半と後半の主人公の豹変っぷりがすごかったです。
    そんなに突然簡単に改心して、周囲もすんなり丸く収まるものなのかしら。

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