ボッコちゃん (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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感想 : 1007
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101098012

作品紹介・あらすじ

スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。

感想・レビュー・書評

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  • 星新一先生のショートショート集です
    何十年かぶりの再読

    私には「先生」とういう呼称を付ける作家さんが二人いて、それは星新一先生と北杜夫先生なのだが、あらためて考えてみると、この「先生」には教師とか師匠という意味が無意識に込められていたのだと思われる
    孔子先生とかと同じ使い方だ
    ようするに人生の師ということだ

    では星新一先生は何を教えてくれたのか?

    それは「人間」とは何か?ということだったと思う

    ショートショートはSF的な短い出来事が語られ最後に隠されていた事実が明かされるという形態をとることが多いが、この最後のところは星新一先生の場合はなかなかブラックだ
    だがそのブラックな部分に皮肉や教訓が込められていて、人間の愚かで浅ましい部分にハッとしたり、呆れたり、悲しくなったり、恐くなったり、ときにホロリとさせられるのだ

    人間の本質を短い物語を通して教えてくれるのだ


    話はガラッとかわります
    文体も変わります
    星新一先生に熱中した元少年少女たちなら分かると思うんだけど、そりゃあまぁ書くよね、自分で、ショートショート
    もちろんかつてのひまわりめろん少年も書いたわけですよ
    で、書いたら人に見せたくなるよね
    当時地元の地方紙でそんなコーナーがあってショートショートを募集してたんよね
    で、募集してたら送るよね
    で、送ったら載るよね
    なんか3つか4つくらい掲載されたんだけど
    自分でもなんか星新一先生みたいにはいかんなーとか思った記憶が(当たり前だコノヤロウ)
    なんか出来事が起きて最後にひっくり返すみたいなんは出来るんだけど、そこになんにも込められてないんだよね
    難しいなぁ…大人になったらいろいろ経験して出来るようになるのかなぁとか考えて投稿やめちゃったなぁ
    で、大人になったら出来るようになったのか?というと…別にためそうとも思わなくなってたw

    小説家ってすごいなぁ
    中身云々の前に物語を書こうとする時点でまともじゃない
    ものすごいエネルギーの持ち主だよね
    なんだこのオチ

    • ひまわりめろんさん
      ただ掲載されただけで何も貰えなかったからデビューはしてない
      報酬がなければプロとは言えないw
      図書券すら貰えなかったよ!
      茨城新聞ケチくさ!...
      ただ掲載されただけで何も貰えなかったからデビューはしてない
      報酬がなければプロとは言えないw
      図書券すら貰えなかったよ!
      茨城新聞ケチくさ!
      しかも掲載の連絡もなかった
      気付いたら載ってたみたいな

      みんみんは絵が好きやったんやね
      なるほどそんな感じ…は別にしてなかったかw
      2022/10/24
    • みんみんさん
      貧乏人は絵描きになれん!って叱られて笑

      でも子育て終わった頃に働き出して、POPさんになってデカい看板描いたからちょっとは夢が叶った気がす...
      貧乏人は絵描きになれん!って叱られて笑

      でも子育て終わった頃に働き出して、POPさんになってデカい看板描いたからちょっとは夢が叶った気がする笑笑
      2022/10/24
    • ひまわりめろんさん
      うちも貧乏だったから分かるわー
      俺らの親世代はそんなん言いそうだよね
      でも周りもみんな貧乏だったからそんなもんかと妙に納得してた気がするw
      ...
      うちも貧乏だったから分かるわー
      俺らの親世代はそんなん言いそうだよね
      でも周りもみんな貧乏だったからそんなもんかと妙に納得してた気がするw
      POPさんてデカい看板書いたりするんやね
      2022/10/24
  • 「ボッコちゃん」は、
    なかなか面白い。
     初め読んだ時は、ん?どういうこと?
    と、分からなかったけど何回も読み返してやっと
    わかった。 あ〜そういう意味ね。面白い!
    意味が分かってからこの作品の面白さに気づけた。

    星新一さんはロボットが好きだったのかな?
    色々な作品にロボットが出てくる。
    そう、「ボッコちゃん」も。

    でもボッコちゃんは便利ロボットじゃない。
    いっいょに飲んでくれるロボット。
    だから酔わない。
    毒を飲まされても効かない。

    ……ロボットだから。

  • 言う事ありません。
    ショートショート50選を堪能いたしました。

    長編と対比することは意味をなさないですが、たったこれだけの文章で不思議な物語が読める幸せ。

    全く古さを感じない。予言者だったのでは?

  • ショートショートの神様。うん。神様。
    作品によって好みは分かれるが、この世界観は本当に楽しい。読書嫌いな人にオススメしているが、みんな読み切る前に満足しちゃうみたいで、それぞれのストーリーが短いながらも読了感が強いんだろうなと改めて思った。一気読みしてはいけません。隙間時間で1作品ずつといった読み方が恐らく正解。

  • 「星新一 ショートショート1001」という作品集があるが、その最初にあるのが本書「ボッコちゃん」の50作品です。
    この本は小学生か中学生の時に読んだはずだが、ほぼ全部ストーリーを覚えていなかった。
    どの作品も最後の数行に「そうきたか!」というオチが待っている。
    例えば
    ・ある日地面に空いた底なし?の穴に、都合の悪いもの(原発のゴミ、公官庁の機密書類、浮浪者の死体、犯罪の証拠物件など)を何でも捨ててしまい、地球がきれいになったと喜んでいたのもつかの間、最初に投げ込んだ石ころが空から落ちてきた。

    「こういうことじゃないかな?」とオチを推理しながら読み進めるも、80%くらい「そうくる?!」となる。
    星新一の引き出しの多さに脱帽です。
    少なくとも1001のアイデアがあるのですから凄いですね。

    今読んでも突っ込みどころが新鮮、というか現代社会にも当てはまる。
    人間の行動・思考や社会の在り様が本質的に何ら変わっていないということなのですね。
    「50年前はこんなことを風刺していたのか。」と笑い飛ばせないのは、逆に悲しむことなのかという思いも頭をよぎりました。

  • “ショートショートの神様”による珠玉の作品の数々を令和に実写化! 星新一の不思議な不思議な短編ドラマ |NHK_PR|NHKオンライン
    https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=33174

    星新一 『ボッコちゃん』 | 新潮社
    https://www.shinchosha.co.jp/book/109801/

  • 新潮文庫で文庫化された星新一の第一作。と思う。
    なんかもう わら半紙みたいに変色した第9版。
    ご自身の後書があり 自身短編50編。作品のバラエティを多くする様に心がけたとのこと。ミステリー SF ファンタジー など充実の取り揃え。
    そして、解説は筒井康隆氏。星新一のリスペクトに溢れている。

    「殺し屋ですのよ」は、覚えてました。もしかして何処かでオマージュされてたかな。
    異星人 宇宙船の話が多いような。まだまだ 宇宙の夢語られる時代でしたかね。アポロの月面着陸直後ぐらいでしょうか。

  • 星新一のショートショート集。50編から成っている。とても面白く読んだが、ショートショート集って、感想を書くのが難しいというか、感想を書くのは無理があることに、読んだ後で気がついた。あらすじを書けるわけではない。その面白さは、オチとかヒネリの部分にあるが、それを書くことはネタバレになるので、書くことは出来ない。
    本書は、昭和46年、1971年の発行である。いまから40年前。40年前の作品が、全く色褪せていない、とは言えない。当時は新鮮だったと思われるものも、今では、結末が読めてしまうものもある。それでも、私自身は、かなり夢中で読み終えた。

  • H29.8.18 読了。

    ・ショートショートで構成された作品。ブラックユーモアな表現が多く、いまいちついていけない作品もあった。

  • スマートなユーモア、ユニークな着想、シャープな諷刺にあふれ、光り輝く小宇宙群! 日本SFのパイオニア星新一のショートショート集。表題作品をはじめ「おーい でてこーい」「殺し屋ですのよ」「月の光」「暑さ」「不眠症」「ねらわれた星」「冬の蝶」「鏡」「親善キッス」「マネー・エイジ」「ゆきとどいた生活」「よごれている本」など、とても楽しく、ちょっぴりスリリングな自選50編。
    「新潮社」内容紹介より

    結末を想像させるような結論をはっきり書かない書き方はかえって怖さを助長する.たくさんの教訓が堅苦しくない物語を通して得られる.
    これは若いうちに読んでおくべき本じゃないかと思う.

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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