悪魔のいる天国 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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本棚登録 : 3876
感想 : 199
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101098067

作品紹介・あらすじ

ふとした気まぐれや思いつきによって、人間を残酷な運命へ突きおとす"悪魔"の存在を、卓抜なアイデアと透明な文体を駆使して描き出すショートショート36編を収録する。人間に代って言葉を交わすロボットインコの話『肩の上の秘書』、未来社会で想像力にあふれた人間を待ち受ける恐怖を描く『ピーターパンの島』など、日常社会、SFの世界、夢の空間にくりひろげられるファンタジア。

感想・レビュー・書評

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  • ここのところゆったりとしたペースで横溝正史を読み直しているワタクシです

    で、( ゚д゚)ハッ!と気付きました
    そしたら星新一先生もゆったり館しなきゃダメじゃん!(なんかゆったり読み直しする行為に名前付いてる!)

    ワタクシにとっては二大巨頭なんですよね
    横溝正史と星新一先生
    ぜんぜんジャンルちゃうけど

    その証拠にちゃんとした数字があるわけじゃないけど、ワタクシの人生で読んだ「文字数」が多い作家ランキングのベスト5は恐らく、横溝正史、江戸川乱歩、アガサ・クリスティ、ディック・フランシス、今野敏さんだと思うんですねって星新一先生入ってないやないかーい!ってそりゃそやろ!ショートショートやぞ!

    で今回読み直してあらためて気付いたんですが、描写力すごくない?情景描写、心理描写ともにね
    ショートショートだからなんか雑にほいほい進んでたような記憶があったんだが、めっちゃちゃんと描いてた!そりゃそやんな〜
    じゃなきゃこんなに残らんわな〜

    でもあれだなやっぱり面白かったんだがちょっと疲れたかも
    ショートショート集なんて一気に読むもん違うなやっぱり
    毎日寝る前に1本、通勤電車の中で1、2本ってのが正しい向き合い方だわね

    次は星新一先生の長編でも読み直してみようかな〜

    • ひまわりめろんさん
      えええええええええ!
      ガチ間違えか!w
      えええええええええ!
      ガチ間違えか!w
      2024/03/01
    • 1Q84O1さん
      おい!yukimisake!w
      おい!yukimisake!w
      2024/03/01
    • yukimisakeさん
      本気と書いてマジで間違えました(/-\*) 笑
      久しぶりにそっちで呼ばれた!なんか違和感!
      本気と書いてマジで間違えました(/-\*) 笑
      久しぶりにそっちで呼ばれた!なんか違和感!
      2024/03/01
  • 確か中学生の時に古本屋でタイトルに惹かれて購入したのが最初。読書の習慣が無かった私にショートショートはありがたかった。夜寝る前に1作ずつ読めたから。
    そんなわけで、再購入した上での再読。やっぱり面白い。全体の時代背景が古いのにSFっていうのがまた良い。残念ながら、昔読んだ記憶は飛んでましたね笑

  • 子どもに読み聞かせようと思って中古で購入。
    作者あとがきで、今読んでるブラッドベリの『火星年代記』のことが書いてあって、なんてタイムリーな、と思ってしまった。
    どれを読んでも面白い。
    こんな本はそうそうあるもんじゃない。

  • 久しぶりの星新一。
    軽快な読書スピードで読めるショートショートで面白かった。
    最後の「帰郷」は悲しいストーリーで映画にしてみたい傑作。

  • 3冊目にしてもクオリティ衰えず。
    本書でのベストは「調査」、「シンデレラ」、「肩の上の秘書」、「愛の通信」、「サーカスの旅」。

    今でこそ多くなったがいわゆる価値観の逆転が星氏の発想の基になっている。
    見ている側が実は見られていて、こちらの味方は実は他方の敵といった裏返しによる意外な視点が読者の予想の斜め上のストーリー展開を提供している。
    チェスタトンの逆説を彷彿させるが、チェスタトンが40ページ前後を費やしてサプライズをもたらしたのに対し、星氏は10ページ前後の内容で披露するのだから、いやはや恐ろしいまでの才能だ。

    その他気になった作品をいくつか。

    「情熱」は図らずも父の死により星製薬を引き継ぐことになった星氏の内面が現れているようにも感じる1篇。
    「行き届いた生活」は昔手塚治虫の漫画で見たような記憶がある。便利さがもたらす戦慄を描いている。
    「かわいいポーリー」も何かで見たような気がするが、もしかしたらこれが原型だったのかも。

    こうやって読むと今でも換骨奪胎して星氏の作品は意匠を新たに現在の作家によって物語が紡がれているように思える。
    まだこの文庫が容易に買えることが実に素晴らしい。

  • 秀作

    全体的に人間の汚い部分が描かれている印象を受けた。
    合理性を求めるが故に非合理的な行動をとった学者、金を生み出す金庫、天国に行っても幸せを実感できない男など皮肉めいた一面が度々顔を出す一冊。
    大満足。

  • 1001より。1位「薄暗い星で」2位「殺人者さま」3位「もたらされた文明」

  • 以前に読んだ作品も収録されているけれど、何度読んでも面白いので全然気にならない!
    サクサク読めるし、安定に面白くて満足!

  •  今までたくさんの星さんの文庫を読んできましたが、なんだろうちょっとこの文庫は途中で眠くなることがありました。年齢による理解力の衰えやもしかしたら睡眠の状態が良くないのかもしれません。
     昭和50年の作品ですが、人間の未来の様子がかなり正確に予見されているのには本当に驚きです。

  • 相変わらず現実味の帯びた短編小説。

    どっぷりのめりこめる。

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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