人民は弱し 官吏は強し (新潮文庫)

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著者 : 星新一
  • 新潮社 (1978年7月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101098166

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人民は弱し 官吏は強し (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 星新一さん(ショートショートで有名)の父親を中心とした話。こんな人の子供だから、子供の自由な発想になるのかな?まぁ、今も昔も、菅!あっ!間違えた!官は腐っとる!

  • 妥協は悪魔なり

  • 星一の星製薬がどのようにビジネスチャンスを生み出し発展していったか、そしてその過程で官吏(主に内務省)と対決し不当な対応をされていくかを描いた一冊。

    時代が時代とはいえ、官吏のやり口が酷に感じた。国のためを思って行った行動を、手の平を返すように法令違反とでっち上げし追い詰めていく様子は、現代日本であればちょっと考えにくいやり口のように思った。もちろん一方の当事者側が書いたものということは考慮する必要があるが。
    ただ、経営者としては信念も大切だが企業発展のため、当時の日本の社会制度に則って会社を経営していく必要があるのではと思った。いくら正しくても最終的に破局につながるようなやり方では本人も辛いし、社員も不幸だと思う。

  • 星製薬の創始者である星一の評伝であります。
    著者は息子である星新一氏。いふまでもなくSFの大家として名を馳せた人。かういふ親戚といふか肉親を描くのは難しいものであります。特に父親といふのは生生しくていけません。

    評伝といつても、既に星製薬を立ち上げた、立志伝中の人として登場します。売薬を企業化し成功したのは、当時としては画期的なことでありませう。同時にそれを面白く思はない人もゐるのでした。
    ところが米国風ビジネスを学んだ星一は、さういふマイナス感情を軽んずるといふか、気付かないのであります。
    現代の目から見れば、実業家としてはあまりに天真爛漫に過ぎると申せませう。

    星一の成功を妬んだ同業者と国家権力が結びついて、道理を引つこめて無理を通すのであります。
    結果的に官憲のさまざまな妨害で、星一の夢であつた低温工業の設立も幻と終ります。国家のために起した行動が国家のために潰され、辛苦の末に得た果実を奪はれる。実現してゐれば国家に少なからぬ益を成したであらう低温工業。これをむざむざ潰す官憲の愚かしさ。腹が立つのう。実名で出てゐる官僚の方々の関係者はどのやうな気持ちでせうか。

    現代にも通づる教訓を多く含んだ名著と呼べませう。文章も平易ながら通俗に堕することなく、安心して読めるのであります。読むべし。

    http://genjigawakusin.blog10.fc2.com/blog-entry-218.html

  • はじまってすぐに星製薬会社と官吏との間の不和。
    あとはすべてが理不尽・空虚なサッドエンドに一直線。
    なんとか、怒りを少しでも殺しながらペンをすすめる雰囲気が文章からもうかがえる。

    とはいえ、星製薬会社もまだまだ存続するわけだから、すべておわったわけじゃないが。
    そしてこの騒動がなければ、ショートショート世界記録も生まれていないわけで。

    父のことを本にするというのは、それだけ父が書くに値する人物である、という条件だけでなく、
    自身が父に単なる興味じゃない、とても強い関心を持ち、直接いろいろ話を聞かねばならない。
    前者は単なるめぐりあわせ、実際は後者の方が難しいのかもしれない。

  • 大正期の経済・医薬界を駆け抜けた星一。官やそれと結託した企業に足を引っ張られ、泥沼であがくような企業人人生ではあったが、その生涯は颯爽とした印象を受ける。彼の屈託のない、未来への希望を失わない姿勢が、そう感じさせるのだろう。ここで語られる物語は、現代への批判性を失わない。星新一というストーリーテラーを持つことによって完成した物語ではあるが、読後感は苦い。

  • 大学時代より、関心を寄せて来た「官と民の在り方、連携の仕方」を表したようなタイトル『人民は弱し 官吏は強し』に惹かれて、購入。内容も詰まった伝記本であった。

  • 氏のショートショート以外の本を始めて読んだが,偏見と独善に満ちた書きように閉口

  • 星新一の父である星一の活躍を描いた伝記である。 星一のたぐいまれなる手腕と人格で頭角を現していくが、官吏から嫌われたことで執拗ないやがらせをうけるはめになる。 「出る杭は打たれる、出すぎても打たれる、出なくとも打たれてしまう」と当時の日本ばかりでなく現代の日本にも当てはまる非常に興味深い。 当時と現代は社会の雰囲気としては依然して変わらないところが多いのだと実感させられた。

  • 最後まで官吏に虐げられたままだったんだ。

  • ショートショートではない。SFでもない。ノンフィクション、しかも筆者の実父。製薬物語でもある。とても面白い。しかし、現実のビジネス会社には主人公のような人はごくわずか。他人事のフィクションにしか見えないのが悲しい。そして役所は相も変わらず。

  • 星新一による、父親の伝記。
    感情的な語り口ではあるが、構成はまとまっていて読みやすい。

  • 出身大学の創始者の話だったので読んでみました。
    作者の父親の話ということもあるので、父親よりに偏りがあると思うため、どこまでが本当の事実なのか分かりませんが、読み物としてはとても面白かったです。
    野口英世やエジソンなど、歴史上の人物も出てきて、何故かわくわくしました。

  • 読んでて昔の官僚や警察のあり方に唖然としてしまう

    星一という人の生き方考え方に感銘をうけた

    真似したいけど出来ない自分の甘さを反省

  • 国家による「嫌がらせ」

    解説で鶴見俊輔(後藤新平の孫)が「星一は兄貴分(後藤新平)を間違って選んだのだ。そのため、加藤高明率いる官僚閥と財閥にさんざんいためつけられた。」と書かれたいたんだけど
    以前読んだ「お家さん」の舞台である鈴木商店も後藤新平との繋がりが深い会社。これまた姿を消すんだよなぁ・・・

  • 衛生局役員と起業家の戦いを描いた作者の父親が主人公の物語。
    侍と商人とのやり取りをみているような、時代を感じさせられました。

  • 本は10冊・・・に紹介あり

  • すごく前向きな主人公で、やられてもやられても立ち上がったけど、やっぱり最後はダメだったのね・・・ってちょっと悲しくなる伝記。史実に基づいているのだろうけど、息子が書いたとなるとちょっとひいき目あるのかな・・・
    意外と最後はあっさり書名と同じ一言で終わったね。
    それにしても役人はひどいね。

  • 華麗なる一族を読んでいるような気分だった。
    しかも一方の視点からしか書かれていないから余計に国の権力の強さを思わされてしまった。

    体裁体裁、その内体裁も取れなりそう。

  • 星新一による父星一の本。

    小説内には星新一本人をはじめとして家庭の影が一切みえないと思ったら、小説の後に結婚してるんですね。

  • ショートショートではない珍しい一冊。

  •  「明治・父・アメリカ」から10年後の星一の活躍を描く。
     日本で星製薬株式会社を設立し、モルヒネ、コカイン、カフェイン等の単離、商品化を経営者として実現し、日本の製薬産業や国家全体に貢献しようとする。しかし、星の成功を妬む者が政府と結託し、権力、法律、メディアを駆使して星製薬を徹底的に攻撃する。そんな理不尽な相手にもめげず、いつ果てるともない政争に、持ち前の一途さを以て星は闘いを挑む。
     「明治・父・アメリカ」と違い、星新一らしい小説口調でとっつきやすい文章だが、内容はどす黒いノンフィクション。星一の留学時代と違うことは、いくら努力しても利益がなく、相手は政府であること。

  • そういう時代もあったんだなあ、という感じ。

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人民は弱し 官吏は強し (新潮文庫)の作品紹介

明治末、12年間の米国留学から帰った星一は製薬会社を興した。日本で初めてモルヒネの精製に成功するなど事業は飛躍的に発展したが、星の自由な物の考え方は、保身第一の官僚たちの反感を買った。陰湿な政争に巻きこまれ、官憲の執拗きわまる妨害をうけ、会社はしだいに窮地に追いこまれる…。最後まで屈服することなく腐敗した官僚組織と闘い続けた父の姿を愛情をこめて描く。

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