ノックの音が (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101098333

感想・レビュー・書評

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  • ★特長
    いずれも「ノックの音」から始まる15話。
    本文178ページ
    昭和60年に新潮文庫から出版されたものが手に入りますが、もともとは昭和40年に刊行されています。

    ★感想
    小学生くらいの時に読んだ記憶がありますが、再読しても全く覚えていませんでした。
    今読むと、さすがに風俗が古く、リアリティーに欠けて、面白くなく感じる部分も多々あり。
    しかし、数ページで伏線回収があり、オチがあるというフォーマットが素晴らしい。

    ★魅力
    一つ一つが短くて読みやすい。

    ★おすすめの人
    長編小説が苦手な方。

  • サスペンス、スリラーからコメディーまで、『ノックの音がした』の一行から始まる15のショートショート…短編集かな。

    数ページの中に、それぞれに相応しい部屋、住人、そして事件が描かれている。どれ一つ似た作品はない。星さんのアイデアとセンスにはいつも驚かされる。

    特に好きな話は「和解の神」と「人形」。「人形」はオチが凄い。ゾゾゾゾゾ〜ッ。呪いの藁人形怖いです。

  • 新潮文庫
    プレミアムカバー2014
    既に持っていたが、
    綺麗なカバーに惹かれ購入。

  • <典>
    例の本(『星新一の思想・・・』)を先日読んでしまった影響で本書に手を出す。前に読んだのは一体何年前だろう。全く思い出せない。(でも多分最初は中学生の頃の筈ですし それ以後おそらく何回か読んでいます)
    本作品が単行本として世に出たのはどうやら昭和40年。僕はその時6歳。そしてのっけの作品『なぞの女』を読み始めて思った。「中身まったく覚えていない こりゃ嬉しいぜしめしめウヒヒ また星新一を楽しめるぞ♪」みなさんこの気持ち分かりますよね。

    星さん自身の筆による (新潮社文庫版)あとがき を読んでびっくり。なんとこのショートショ-ト作品集『ノックの音が』の一話一話は週刊誌に毎週連載されたそうなのだ。こんなに精緻に考え書き上げられた ”ショートショート” を週に一本書き上げていたとはなんと恐るべき星さん。(ちなみにその連載時期が昭和40年以前の事だとすると星さんは大正15年=昭和元年生まれなので,まだ40歳にはなっていない。作家として一番 勢い のあった頃なのかな)

    さて次はどの作品にしようかな。やっぱ『ボッコちゃん』か。いやいやあれは星さん自身が選んだとはいえやはりベスト作品集なので当時オリジナルで順次新作として発売されていった本が良いな。するとどうしても『ようこそ地球さん』あたりか。いずれにしても楽しい事です。

    余談ですが星さんが自分の意志で作品を選んで上梓発売した本とは全く違った作品構成になっている本(ほぼ全部文庫本)がいくつかの星新一人気作品シリーズとして今は出ていてそっちは発売が新しいので手に入れやすい。若い人はそっちを読んでるのかなぁ。でもこうやってネットで調べればいろんな事が分かるから若い人だって作者のオリジナル意志で構成された本があることに気づいたらそっちを探して読むのだろうなぁとも思うけどなぁ。

  • 「ノックの音がした。」で始まるショートストーリーが15話。
    どれもシュールで余韻のあるお話。
    今でこそこういう終わり方をする話もたくさんあるが、初めて星新一を読んだ中学生の頃には、少し怖い終わり方に衝撃を受けたものだ。

  • 久しぶりに1冊の本を読了した。
    池袋の梟書茶房というブックカフェにて、タイトルやあらすじが伏せてある状態で購入。

    ここ数年「読書には目的意識を持たなければならない」という義務のような感覚を覚えていた。
    「これ読んだら勉強になりそう」という思考で、買っては本棚へ買っては本棚へ...を繰り返している(いわゆる積読)(30冊はありそう)。

    しかし、その義務感によって、娯楽としての読書を放棄するのはもったいないと常日頃思っていた。
    今日はその感覚を払拭するきっかけになり得そうだ。

    • ゆたさん
      とてもいいですね!
      とてもいいですね!
      2021/09/09
  • 星新一でのおすすめの1冊。きがきいている。

  • たまたま目について約25年ぶりに再読。星さんの他のショートショートと比べると数が少なめなのは、状況にバリエーションを持たせるぶん、文字数が必要(長くなってしまう)ということなのかな。物語を動かしている「人間の欲望」はある程度限られた範囲のものだなと思う。シチュエーションの雰囲気が『時をかける少女』に似ているように感じた。あとがきにて、タイトルの由来や、ノックの音から始めると室内で完結できるというメリットになるほどとうなづいた。

  • 全部で15篇のショートショートが納められていて、書き出しは「ノックの音がした。」の一文から始まっています。

    解説は、フレドリック・ブラウン『さあ、気ちがいになりなさい』の『ノック』という短篇のネタバレが書かれているので、未読の方は注意。この『ノック』の書き出しに触発されたのが、この短篇集。一作目『なぞの女』は『さあ、気ちがいになりなさい』にインスピレーションを得たかのようで面白いです。

    他に良かったのが『計略と結果』と『職務』。裏の裏をかかれた感じ。『金色のピン』と『人形』も良かったです(ちょっとしたホラーですね)。

    ところで、星新一にしては珍しく、登場人物の名前が個人名で、エヌ氏やエス氏とかでないのが新鮮でした。

  • 初めて星新一読みました。
    ノックの音で始まるという同じ始まり方なのに、こうも色んなジャンルが出来るのか!と驚き。

    短編の終盤に出てくるオチというか結末が良くできていて、近づいてくる度にワクワクしました。

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著者プロフィール

1926 - 1997。SF作家。生涯にわたり膨大な量の質の高い掌編小説を書き続けたことから「ショートショートの神様」とも称された。日本SFの草創期から執筆活動を行っており、日本SF作家クラブの初代会長を務めた。1968年に『妄想銀行』で日本推理作家協会賞を受賞。また、1998年には日本SF大賞特別賞を受賞している。

「2023年 『不思議の国の猫たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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