不毛地帯 (3) (新潮文庫)

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著者 : 山崎豊子
  • 新潮社 (1983年12月発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (632ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104171

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不毛地帯 (3) (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  •  自動車会社の日米合弁。東京商事の鮫島にしてやられ、一敗地にまみれる。そして、油田開発事業への参画へ。

    正直、シベリア体験が壹岐の心象風景に影響を与えた、そんな描写が皆無である。その上、敵への冷酷な仕打ちの徹底、公益より私欲という人物への生理的嫌悪といった人間の生の感情すら見られない。ある意味、壹岐に露わになっているロボットのような、あるいは絵に描いたような無欠な人格者という人物造形が気持ち悪い。

  •  第三の世界戦争ーー1970年代の国際経済競争はまさに戦争と違わないほど熾烈を極めていた。
     その最前線に立つ壱岐は愚直なほど正攻法で攻めるも、大人の事情的なことのせいで煮湯を飲まされる。
     目の敵にされることも多く、障害が多いのは出来る人の宿命なのか。
     実際の戦争は武力が物をいうのに対し、経済競争は「実弾」、現金が有効なのか。一体誰のために日本を豊かにしたいんだろう。

    に しても里井副社長器小さくない?死にそうになっておきながら、「壱岐が救急車を呼んだから」と恨み節をいうなんてほんとしょうもない男。
     まあすぐに一線から退く運命にあることは目に見えてたわ。

     そして、親の恋愛って子どもの立場からは複雑やんな。
     子どもは成人してて、奥さんに先立たれた人なら、論理的には恋愛も可能だけど、感情的になれない部分がある気がする。
     うん。とりとめがなさすぎる。

  •  千代田自動車とは、いすゞ自動車のことらしい。フォークはフォードで、最終的にはマツダと資本提携しているので近畿商事(伊藤忠)は日商岩井に敗れるのであった。ノンフィクションじゃないが、史実を参考にしているのは間違いない。それよりもなによりも、壹岐正と千里の関係が行きつ戻つ、結局「すんのかい」(笑えた

  • 先が早く読みたい

  • レビュー最終巻で。

  • 戦後直後から11年間シベリアで捕虜になりその後、帰国してからは商社に勤めだす。
    主人公が回想するシベリア抑留の悲惨さと、商社マンとして社会の中で闘っていく姿に、時代の流れや人々の気持ちの揺れに考えさせられるものがある。
    過去(シベリア回想)と現在(商社勤務)の緩急をつけた表現がみごとである。

  • 600p越えの本だけど、おもしろくてつい隙間時間に読んじゃう。
    人間の感情とその変化の捉え方がうますぎ。

  • 壹岐正と秋津千里

    仕事に打ち込む壹岐正と秋津千里といる壹岐正

    どちらが理想か

  • 二巻が衝撃のラストで、主人公の女性関係がないと面白くないからなんだろうけど、ビジネス以外の小説部分も気になる展開。
    改めて、政治、ということを考えさせられる。社内政治やら、日本の政治家やら、新興国の政治家やら、政治がらみの内容てんこ盛り。

    Dec, 2011

  • この人の本は、史実を調べて重ね合わせながら読むのも一興。

  • どんどん面白くなる。

    業務本部長としての壱岐。

    千代田との提携話。

    そして・・・?

  • いよいよ後半突入である。主人公:壱岐正は、愛妻を不慮の事故で亡くした後、アメリカ近畿商事(伊藤忠商事がモデル)社長としてニューヨークへ赴任する。そして千代田自動車(いすゞがモデル)とフォーク(フォード)との提携斡旋の闘いを繰り広げる。結果は東京商事(日商岩井、現在の双日がモデル)の鮫島に東和自動車(マツダがモデル)との提携という形で持って行かれて敗北してしまう。東京商事との闘いは、防衛庁の次期戦闘機選定では勝利したものの、今回は負けてしまう。
    壱岐正はその後専務取締役にまで昇任するのだが、これを周りのプロパーの人間から強い反撥を受けてしまう。その最右翼が里井副社長であり、本作品においては壱岐をベビーフェイス、里井をヒールという形で構成されていく。しかし、私にとって里井の仕事への姿勢には充分に感銘を受けた。出張先のアメリカで心臓発作を起こし入院するのだが、一部の者を除き周りには隠ぺいし、あくまで健康体を装いながら仕事を続けるのである。これは、新参役員である壱岐への対抗心も確かにあるのだが、自らの仕事は自らの手で全うしたいというプロ意識を見て取れる。私からすれば「大企業のナンバー2にまで君臨したのだから、もう十分ではないか」などと思ってしまうし、私がもし心臓発作など起こしたならば、心筋梗塞などを心配して弱気になってしまうだろう。そこまでして成し遂げたい仕事がある里井はある意味幸せ者と言える。
    こうした経済小説を読むと、仕事の活力が漲ってくるから不思議である。とてもとても小説の登場人物のような高いレベルの仕事はできないものの、仕事に対する姿勢は見習いたいものだ。

  • ライバル商社との争いだけではなく、社内との抗争。
    しかし、副社長里井も体の爆弾があっても、ここまでか。
    同時平行に進む石油事業が、ストーリーの展開の腰を折ってるのではないか・・・

  • 取材力に脱帽。今まで読んだ山崎豊子作品で一番かも。

  • 戦時中の参謀だったとはいえ、商社の中の重要ポストで行き続ける壱岐。
    船舶、戦闘機、車開発など奮闘し、ついには石油開発プルジェクトにまでとりかかることになるとは・・・

    壱岐さんの人生は、あまりにもスケールの大きな人生だと驚嘆した!

  • 部分的にあんまりおもしろくないところもあったけど、概ねおもしろい!

  • 元陸軍参謀の壱岐正の生き様を通し、シベリア抑留の苦悩、
    そして再就職先での近畿商事にて熾烈な商戦の暗部を描く。
    前半のの1巻・2巻で、シベリアでの強制労働、
    後半の3巻・4巻で砂漠での石油開発といった、
    二つの「不毛地帯」を描いている。
    二つの祖国、大地の子と合わせて、山崎豊子の戦争三部作と
    言われる中の一つ。沈まぬ太陽を読んでから、二つの祖国を
    読んだので、次はこれでしょうということで、読み始めたもの。

    かつては商社マンの必読書とも呼ばれたというこの本。
    一応、俺も商社マンの端くれとしては、感じるものもありました。
    繊維商社から始まった近畿商事が重工業化を図っていますが、
    俺の会社も分野が違うところもあるけれど、同じような
    構造を抱えています。
    社内各部門での風通しがよくないところも含めて。

    もちろん、壱岐の視線とまだまだペーペーの俺の視線は
    違うんだけどね。
    とは言え、まだまだモノを買って売ってに毛の生えた程度の
    ことしか出来ていない商社マンの俺としては、
    耳の痛いところもありました。

    前半のシベリア抑留のところでは、ただのキーワードとして
    しか知らなかったシベリア抑留のことを具体的イメージとして
    知ることが出来ました。
    それは中国残留日本人孤児だってそう。
    旧満州に終戦時にどれだけの日本人がいて、
    どのようにしてその地を追われていったのか。
    その歴史の一端をしっかりと心に刻む必要があると思います。

    http://teddy.blog.so-net.ne.jp/2009-01-23

  • ◆「私は、フォーク社の立場から考える場合、提携の相手と、日本進出第一陣とは切り離して考えるべき問題だと思っています。-略-といって、経営危機が起こってからのモーションを起こしていたのでは遅きに失します。それよりは、あなた方が日本へ進出したい気持ちがはっきりしているのなら、今のうちに橋頭堡を築くべきで、それにはどういう方法があるか、そちらを選考して考えるべきだとお勧めします。」(壹岐)
    ◆「そうした乗用車部門で、まず足場を築き、実績と時間を稼ぎ、それから次の展開を考えるのはどうでしょうか。」

  • 戦闘機輸入ビジネスのあとは自動車業界の再編成、次は油田開発ビジネスか!話がでかすぎてついて行けんぞ。おもしろいんだけどね。壱岐の冷静さが好き。

  • 伊藤忠商事が総合商社として成り上がるまでをモデルにした物語。大本営参謀あがりの瀬島龍三がモデルとされ、FX戦闘機の売買など国や政治家がどのように関わるのかが知れて興味深い。

  • 元伊藤忠商事会長である瀬島龍三氏について書かれた本らしい。
    シベリア抑留自体を書いた本?

  • 壱岐正の苦悩の人生、後編。
    この本から学ぶことは数多いが、ひとつに集約するならば、「人間の社会は様々な私利私欲が埋めき、その繰り返しであること」。
    ある種単純ではあるが、これは常に人が繰り返しもってきたある種普遍の心理で、壱岐正という一見誰もがうらやむ経歴の持ち主であるからこそ自らの私欲と公益、他社の私欲の間で板挟みになる。
    その板挟みの状況こそが、「不毛地帯」と言えるのかもしれない。
    三巻は、一気に読めた。シベリア後、商社に馴れ、商社の機能をフル活用した末に行き着くイランの油田開発プロジェクトの導入部。
    スケールの大きさ、政治との絡み、社内での不和。。あらゆる事象が内生的に発生する。激動こそまさに男のロマンである同時に、人間の悲しい性であるのか。
    四巻が非常に楽しみです。

  • 【No.65】千代田自動車とフォーク社の業務提携をめぐる攻防。壱岐さんはニューヨーク本社の社長に。

  • 2009/1/11開始
    2009/1/16読了

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