二つの祖国 中巻 (新潮文庫 や 5-20)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (588ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104201

感想・レビュー・書評

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  • 中巻。
    太平洋戦争終結。
    運命の悪戯で二つの祖国に別れて、敵として戦場で相見える兄弟。。。

    弟を想う気持ちに絶望的な壁が立ち塞がり、哀しくも必然的にすれ違っていく二人。。。

    やるせない。

    舞台が変わり東京裁判の推移に頁の大半が割かれ始めると、一挙に読む速度が落ちてきた(苦笑)。
    面白いけれども日本史不選択だった自分には少々難解。後半は、娯楽としてより勉強として読んだ感じ。

    ★3つ、7ポイント。
    2017.04.14.図。

    ※賢治と梛子の相愛は・・・。
    基本的に不倫愛の病者に正義は無いと考えている身だが、あまりにも身勝手なエミーの振る舞いから、珍しくこの恋を比較的好意的に受け止めている(苦笑)。

    地下にいたとはいえ爆心間近にいた梛子にはきっと原爆症の発症が待っているのだろうし、賢治が最後に自殺するということだけは何かの拍子に目にしてしまっているので、続巻を読むのが辛そうだ。

  • 血みどろの太平洋から、ヒロシマを経て、GHQ、東京裁判へ。

    三角関係や兄弟相撃つ家族パートはありがち感だけども、東京裁判の臨場感は凄まじい。

  • ★評価は再読了後に。
    しかしまぁ何ですな、先の展開がある程度見え見えで、加えてこれでもかと言わんばかりの情報過多ぶり。
    うーん、こういう感じの作家でしたっけ?そうだったかも。何か現在の読者としての当方が求めるものとは少々相容れない感があるなぁ。
    上巻からの印象は変わらないまま終わりそうだけれども、最後まで読みます。

  • 個人的には中巻がピーク。舞台がWW?なので痛覚が鋭敏になるけど、兄弟が敵味方に分かれて戦うというのは、有史以来見られるテーマかと。ずーっと、真田家(信幸と幸村)を思いながら読んだ。

  • 兄弟で戦わなくてはいけなくなった太平洋戦争。兄は日本の教育を受けて日本を知り尽くしているがアメリカ人として戦い、弟は学業をするために日本に残りアメリカに帰れなくなったまま軍事教育に洗脳され日本側として命をかけて戦った。同じ日本人ではあっても、弟が兄を恨まなくてはならなくなった心情がいたい。

    そして、アメリカ側のリトルボーイが及ぼすこれからの世代の影響。治療手段を知らずに投降した事実や無知さ。放射能が人間に受ける影響とした人体実験をする目的で投下したのか。同じ側のイタリアやドイツには落とさず日本だけに2度とも落としたのには人種差別が入っているのではないかと疑わずにはいられない。
    日本側としては、アメリカがなぜリトルボーイを投下せずにいられなくなったのかの理由を考えなくてはならない。

    国際裁判に入ってからの日中ソや米ソ連内での対立はリアルさを物々しく語り特に、ソ連の不気味さは尋常ではない。もっと大東亜戦争、日中戦争、日露戦争を詳しく勉強していたならさらに深く理解できたのにと悔しくも思う。そしてこれからの勉強の課題にもなった。

  • 天羽賢治と忠の関係修復はならず、梛子とひかれあい関係が深くなる。そこにエミーが2人の子供を連れて来日するという。これからどう展開するのか?

  • 下巻でレビューを書きます。

  • 第二次世界大戦と東京裁判に尽きる。中学の時に読んでいたらまた違ったろうなあ

  • 米の情報収集、分析、作戦能力西宮、負けたのでは。
    東京裁判に展開するとは思っていなかった。

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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