女系家族〈上〉 (新潮文庫)

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  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104317

感想・レビュー・書評

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  • さすが山崎先生!先生の書くどろどろの愛憎劇はハズシがありません。

    ワクワクするほどドロドロです。



    大阪船場の老舗木綿問屋、矢島屋は代々跡つぎ娘に婿養子をとる女系家族。

    四代目の主人が亡くなったときには既におかみさんは他界しており、

    その遺産を娘三人で分け合うことになる。

    美人三姉妹がお互いをだまし合い、けん制しあって骨肉の争いを始める。

    そこに腹黒い大御所番頭はんが加わって、事態はいっそう悪化。

    お金があり余るほどあるのに、まだ取り合うのかね。恐ろしわぁ。



    「女系家族」はTBS系でドラマ化されていたのですね。見逃した〜

    三姉妹が高島礼子、瀬戸朝香、香椎由宇

    三人の着物姿は見事だったでしょうね。

    行事の度ごとに艶やかな着物で登場するサマは、小説の中だけでも充分圧巻です。

    映像で見たかったなぁ。テレビドラマでどこまでお金をかけられるか、という問題はありますが。

    亡くなった主人の愛人に米倉涼子。したたかな女が定着してきましたね。



    「でっしゃろ」「おます」「さかいに」「そうだすな」

    今でも船場ではこんな言葉を使ってるのかどうかは知らないけれど、

    京言葉と同じく耳障りがとてもいい。

    美しい姿と美しい言葉、なのに根性がねじまがっているアンバランスがおもしろかった。


  • 山崎豊子にしてはあまり社会派小説という感じではなくエンターテイメント性が高いかな。大阪船場の老舗を舞台に3姉妹と番頭、親戚たちのエゴと欲望がこれでもかというほど書かれてて、多少しつこいけど面白いですよ。

  • ドラマより美しい世界です。
    やはりこれを現代劇にしちゃいかん。

  • 有名な本でドラマ化もされているが、この山崎豊子さんの本は、今まで読んでみたかったがなかなか読めないでいた。今回、まだ上巻だけしか読めていないが、登場人物がみな怪しく、誰が結局一番の黒幕なのか、一体誰がこのどろどろした遺産相続問題の勝者となるのか、まったくわからないまま下巻に続いている様子。先が気になる展開だ。

  • 大阪・船場の老舗矢島家は代々跡継ぎ娘に養子婿をとる女系の家筋。その四代目善蔵が泣くなって、出もどりの長女藤代、養子婿をむかえた次女千寿、料理教室にかよう三女雛子をはじめ親戚一同の前で、番頭の宇市が遺言書を読み上げる。そこには莫大な遺産の配分方法ばかりでなく、善蔵の隠し女の事まで認められていた。遺産相続争いを通し人間のエゴと欲望を赤裸々に抉る長編小説。

  • どろどろー。全てがすんごいどろどろ。女同士の諍いと遺産相続と男女と家族と。山崎豊子って初めて読んだけど、こりゃすごいわ。昼ドラ見てる感覚。続きが気になってしまう。醜いけど面白いです。

  • 陰湿な遺産争いの物語。切れ味のよい語り口で醜い骨肉の争いが描かれている。

  • えげつないえげつない。どいつもこいつもこれでもかっというほどにそしてあからさまにえげつない。もう読むの嫌だと思うのだけど目が離せません。早く下巻も読まなきゃ。

  • ドラマが見切れなくって至った一冊。

  • 女のドロドロした所が嫌ってほど書かれてます。。。ドラマ見てないので見たい〜〜

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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