不毛地帯(三) (新潮文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (640ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101104423

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  • 『不毛地帯第3巻』

    近畿商事入社後、異例の昇進で、常務取締役業務本部長となった壱岐正。

    近畿商事の重工業化路線を推し進めようと、脱繊維化を推進しようとするが、嫉妬から反発を受ける…

    そんな中、アメリカ・ビッグスリーの自動車メーカー・フォークは日本市場への参入のため、日系自動車メーカーとの提携を模索する。

    フォーク・千代田自動車の提携を推進しようとする壱岐。
    千代田自動車と富国自動車との国内メーカー同士の提携を推進しようとする副社長・里井。
    社内抗争へと…
    そんな壱岐を憂いながら佳子は…

    2年後、アメリカ近畿商事社長となった壱岐は極秘裏に、2年前に立ち消えとなった千代田自動車とフォークの提携を進めていた…

    近畿商事の次期社長争いも絡み…

    1970年代の外資流入に対する強い拒否反応…
    当然と言えば当然で。
    その後の日本はどんどん海外へ。
    中国では合弁となったばかりに技術が…
    キャッチアップされ、今が…

    韓国もまだまだ工業化が進んでいなかったんだな…
    この後、加工貿易へと。
    そして今では日本を超える産業が…

    もはや日本経済の歴史書のよう。

    壱岐は、商社マンとしてどうなっていくのか…
    フォークと千代田自動車の提携はどうなるのか…
    近畿商事の次期社長争いは…
    壱岐と千里との関係は…

    ようやく第3巻まで終了。
    長いが全く長さは気にならない。
    終盤の第4巻へ。

  • 2019年1月1日、読み始め。
    2019年1月19日、読了。

  • なんだ、なんだ、なんだー!
    壹岐に悪い虫が急接近!!!
    寄るな、このどんくさい女め!
    ゆるさーん!しっしっ!

    ・・・と、壹岐の「ばあや」にでもなったような気持ちで読んでいた。
    この女がまったく気に入らない。婚約破棄しただとぉ???
    なんて計算高い女なんだ。ワナワナ。
    美人で、寄ってくる男がいっぱいいるのに、30過ぎてもバージンだなんて設定、非モテをこじらせたオッサン読者におもねり過ぎでしょ!

    以上がこの3巻の感想のすべてです。
    もう全部台無しだわよ。
    ぷんすか。(←何をこんなに怒っているんだか 笑)

  • 感想は最終巻に。

  • 内容紹介
    拷問、飢餓、強制労働――地獄のシベリアから生還した男。
    商社マンの孤独な戦いを通じて戦後史を活写する記念碑的長編。

    大本営参謀・壹岐正は、終戦工作に赴いた満州でソ連軍に抑留される。
    酷寒のシベリアで、想像を絶する飢餓と強制労働に11年にわたって耐え抜き、
    ついに昭和31年、帰還を果たした。
    その経歴に目を付けた近畿商事の社長大門の熱心な誘いに応え、
    第二の人生を商社マンとして歩むことを決意。
    地獄の抑留生活の傷も癒えぬまま、再び「商戦」という名の新たな戦いに身を投じる。

  • 太平洋戦争、シベリア抑留、商社での活躍とおよそ一人の人生とは思えないほどたくさんのことを経験する壹岐正、親友の自殺ともとれる鉄道事故死と最愛の妻の事故死を経て、かつて自決した上司の娘との恋・・・
    ボリュームがあり過ぎて凄い、残り2巻の展開が楽しみです。

  • フォーク社と千代田自動車の提携交渉に当たる壹岐。
    そんな中、悲しい出来事が起こる。
    そして、単身アメリカへ渡っていく・・・

    アメリカで社内外の争いはますます苛烈になっていく・・・
    そして、秋津千里との関係は?
    第4巻もきっと目が離せない。

  • 2024.03.09読了

  • FX次世代航空機絡みの社外政治から今度は妬み嫉みの社内政治に自動車産業と外資か。

    しかし秋津中将の娘さんとのロマンスはいらない。

  • 主人公が異例の出世を果たし、役員として活躍し始める。しかし、その待遇を良しと思わない副社長と何かとぶつかり合う。

    そして、内助の功として献身的に主人公を支えてきてくれた妻が不慮の事故で亡くなる。しかも、主人公と喧嘩をしたあと、主人公の目の前で。

    悲しみに暮れる主人公に対して社長は、心機一転も兼ねて、アメリカ支社長になる辞令を出す。
    アメリカに渡ってからは、日本の自動車メーカー(いすゞがモデル)と外資自動車の資本提携に向けて奔走するが、またもや副社長と方針の違いでぶつかり合う。
    そして、ずっと秘めてきた、かつての上司の娘と結ばれる。

    それにしても、この時代は当たり前だったのかもしれないが、副社長の命より仕事を大切にする姿勢は見ていてイライラさせられる。
    自分は無理をして仕事をしているつもりかもしれないが、振り回される周りはたまったものではない。
    自己管理も仕事のうちというが、病を伏せて無理を重ねるのは非常に迷惑である。
    それほどまでに社長の座が欲しいのか。
    何のため、誰のための仕事なのか。

    本筋とは関係ないが、こんな時代に生まれなくて本当に良かったと改めて感じた。

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著者プロフィール

山崎 豊子(やまざき とよこ)
1924年1月2日 - 2013年9月29日
大阪府生まれの小説家。本名、杉本豊子(すぎもと とよこ)。 旧制女専を卒業後、毎日新聞社入社、学芸部で井上靖の薫陶を受けた。入社後に小説も書き、『暖簾』を刊行し作家デビュー。映画・ドラマ化され、大人気に。そして『花のれん』で第39回直木賞受賞し、新聞社を退職し専業作家となる。代表作に『白い巨塔』『華麗なる一族』『沈まぬ太陽』など。多くの作品が映画化・ドラマ化されており、2019年5月にも『白い巨塔』が岡田准一主演で連続TVドラマ化が決まった。

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