- Amazon.co.jp ・本 (480ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101104454
感想・レビュー・書評
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今、この時代を生きてる私だから、賢治の気持ちを理解出来る(と思う)だけで、当時を生きていたら、きっと賢治を苦しめる立場に立ってしまったんやろうなぁ。
この本を読んで、日系人に興味を持った。第二次世界大戦に対しても違う見方をもった。
山崎豊子の本はいつも知らない世界を教えてくれる、社会を考えさせてくれる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
日系二世として、日本人アメリカ人どちらからも阻害され、苦しみながら生き抜く賢治とその一家周りの人たちの第二次世界大戦中の物語。4部作。
他の作品に比べ、主人公の印象がいまいち薄かった。2巻に期待。
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名作
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山崎豊子作品の戦争シリーズ第二弾。
太平洋戦争におけるアメリカ在住の日系二世が主人公。
1巻では、真珠湾攻撃から始まった戦争において、アメリカ在住の全ての日本人が収容所に入れられるところから始まる。
ハワイでは日系人は少数派ではなかったため、それほど冷遇されなかったらしいが、本土では酷い扱いを受けたのは歴史的事実らしい。
そして、日系人の中でも、アメリカのために忠誠を尽くそうとする者と、あくまでも日本民族としての誇りを捨てずに生きていこうとする者(アメリカ政府と対立して兵役にもつかない)とが対立する。
主人公は、どちらにも属せず、あくまで日本人として誇りを捨てずに生きることがアメリカのためにもなるという信念のもとに行動する。
そんな行動は、両派から理解されずに時には両派から疎まれることもある。
そして、この戦争を早く終わらせることが両国の国益になると考え、日本の暗号解読を担う軍人になる。 -
以前TVドラマで見て一度は原作を読みたいと思い、読んだらとても引き込まれました。
日系人の苦悩がとても鮮明に描き込まれて
いて、戦争の新たな悲劇の一面を垣間見て
胸が痛くなった。
同じ日本人なのに、祖国の日本育ての親アメリカ
かの板挟みになり日系二世の方々がこんなに
複雑な心情で生きていたと思うと心が本当に痛む。 -
再読。
日系一世か二世かによって意見が分かれ家族離散となってしまう、忠誠テストによるイエスかノウ。
どっちを選択しても悲劇でしかない。 -
1980年~ 山崎豊子
相変わらず山崎豊子の小説は長い、重い。
日系二世の苦悩を描いています。第二次世界大戦勃発後、収容所に入れられ、アメリカ人として戦争に行き、たまたま日本に帰ってた弟は日本軍として参加し。
終戦後の東京裁判までアメリカ人なのか日本人なのか苦悩、どちらからも差別され、苦しめられ。
想像を絶する苦労をしたことでしょう。
主人公の天羽賢治、忠の兄弟は実在の兄弟がモデルになっているようです。 -
戦争は、辛いです。
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「大地の子」をNHKで見て原作を読み、中国残留孤児という第二次世界大戦の犠牲者の存在を知った。またそのあまりにも苛酷な人生について涙せずにはいられない。同様に戦時中のアメリカでの日系二世の物語。戦争という異常事態に翻弄される人生に心が痛くなる。
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日本人とは何か?色々かんがえさせられる