次郎物語〈上〉 (新潮文庫)

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著者 : 下村湖人
  • 新潮社 (1987年6月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (584ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101105079

次郎物語〈上〉 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

  • 読んで良かった。目と鼻から水だだ漏れ。とても、読んで良かった。

  • 次郎ちゃんとにんじんは仲良くなれるな

  • 少年の成長物語。

    長男や三男と違い、祖母や母にかわいがられずに育てられた次男坊の次郎が、屈折しつつも、人や本との出会いによって、まっすぐな男に成長していく物語。

    素直でもあり、ひねくれてもいる、少年期特有の複雑な心情が見事に表現されてますね。

    結構楽しく読めましたが、文字が小さく、文体が少し古いせいか、非常に時間が掛かりました。

    今時のライトな小説に慣れきっている人には厳しいかも。

    故き善き時代の、子供らしい少年の物語です。

    古典の名作と言っても過言ではないかと。

    結構オススメ。

  • こんなにも内面の描写に成功した小説はいまだかつて読んだことがない。

  • 中学生の頃に好きだった本

  • 路傍の石と同時期に書かれた成長小説です。
    前半はけっこう暗い感じでしたが、第一部の最後の母の会話は非常に感動的でした。

    次郎の母は、教育家で厳しい面が強く、次郎は無条件の愛を提供する乳母と比較し、母に反抗することが多かった。けれど、母は病気になり次郎が居候している母の実家に、母が療養のために一緒に住むことになる。次郎を含めた3人兄弟の次郎以外は家に戻るが、次郎は母の周りの世話をすることになる。最初は周囲への評価が気になり、一生懸命身の周りのお世話をするが、次第に彼と母の心は変わってくる。その最後、母は次郎が愛してやまない乳母を呼び、乳母に語る。

    「子供って、ただかわいがってやりさえすればいいのね。」

    この言葉は非常に感動的でした。切り文句では伝わらないかもしれませんが。


    また、

    「『世の中にはね――』
    と、先生は次郎の頭から手をはずして、ゆっくり言葉をついだ。
    『たくさんの幸福にめぐまれながら、たった一つの不幸のために、自分を非常に不幸な人間だと思っている人もあるし、……それかと思うと、不幸だらけの人間でありながら、自分で何かの幸福を見つけだして、勇ましく戦っていく人もある。……わかるかね。……よく考えてみるんだ。』」

    人には、それぞれの人生の成長や転機があるものですが、それぞれに教訓を与えてくれるものがあると思います。一つ一つのエピソードをあげたらそれこそ、無限といえるでしょう。そういうことは、いろんな人から聞くことは多いです。でも、ひとつひとつのエピソードを単発で学ぶことではなく、小説で一人の人間の成長をおっていき、その主人公に影響を与えた教訓、年長者からの指導を自分も学んでいくことで、また違った感覚で自分の中に入る気がします。
    筆者は「この本を世の親たちに読んでもらいたい」と語っています。子供はまだいませんが、いないうちに読めてよかったです。
    昭和初期に書かれたものでも、時代を超えた感動を伝えるものだと思います。

  • 子どもの頃の心の動きを見事なくらい繊細に文章として表した作品。作品の背景上、戦後設定がないのが惜しい気もします。

  • 次郎物語(上)(中)(下)を通して読みました。長かったけど読み応えあり。
    幼少時代から青年期までの次郎の成長物語。次郎の心情や葛藤などが丁寧に描かれている。男の子ってこんな感じなんだなぁと思ったり。
    時代背景とともに状況は変化していき、第5部までが書かれていて、読み終わってもその先の続きを読みたくなった。戦時中、そして戦後の時代を次郎がどう生きたのか、読めないのが残念。

  • 上中下読破したがとにかく長かった…。

  • 幼き日、父より「読め」と渡された『次郎物語 上・中・下』(児童版)…
    面白さがさっぱりわからず、上巻の半分にすら至らずにこっそり手放した3冊だったけれども、時を経て今や50代。
    父への鎮魂を込め、改めて本元の方の『次郎物語』を手に取ったらば…
    なんちゅう面白さ!
    今や絶滅危惧種になるかと危ぶまれる“男の子”を存分に味わえる上巻は、“育児書”としても絶品なり。

  • 自伝的小説。
    物語の始まり。

  • わたしの人生の根底に流れるものを作ってくれた物語。

  • 2月からずっと読み続けていたけど、途中震災やら引っ越しやらがあって止まった時期があった。
    けどなんとか読了。
    早い段階で気が付いたけど、名作。次郎の心理が深く描写されていて、登場人物もキチンと人間性が描かれている。そしてこの物語の中には悪人が一人もいない。誰かにとって悪だったりすることはあっても、万人に対しての悪役がいない。これが素晴らしい。間違ったり諭したりし省みたりしながら、みんな一生懸命それぞれと向き合っている。
    次郎は自分のことを醜く浅ましいと思っているようだが、私はそうは思わなかった。下村氏自身も幼少の頃里子に出ており当時の経験を基に書いたらしい。だからだろうか、書き方が次郎の心理により気味なのは。下村氏自身が次郎に同化するあまり、醜く浅ましいと感じる部分を客観的に書けなくなったのかもしれない。

    児童文学としても評価が高いとどこかで書いてあるのを読んだけど、児童には難しいんではないだろうか。

    惜しむらくは未完であること。完結していたら名を残す程の名作になっていたに違いない。

  •  子供の頃、夏休みの課題図書候補にはいつもこの本が並んでいた。元来がひねくれ者なので、そうした「文部省推薦」みたいなノリの本は意図的に避けてきた。とはいえ白状すればいつの日か読んでみたい超長期課題図書の一つではあった。きっかけを与えてくれたのは「DS文学全集」。食わず嫌いを克服して手をつけてみたら、さすが往年のベストセラー、実に読ませる。ページターナー、ティナターナーだ。ってかすごい。
    (続きはブログで)http://syousanokioku.at.webry.info/200908/article_15.html

  • 大変厳しい運命であった次郎を通して、幼少時に誰もが苦悩し乗越えなければならない自我への芽生えが、何かとても素直に清清しく受け止められる形で描かれていると思う。自分の弱く、幼い感情を微笑ましく懐かしく感じながら、改めて身を引き締める思いで読むことが出来た。そして、次郎のこれからが楽しみ。

  • 大人になってから読みました。
    きっかけは、新潮社文庫ではなくてDSの文学全集にて。読み始めはそれほど心惹かれなかった作品ですが、読み進めていくうちに続きが気になって一気に読み込みました。
    人生や生き方の力強い精神が息づいていて、現代の物にあふれて希薄な感情に水をかけられたように衝撃的でした。
    いくつもの名文があり、今も心の片隅にとどめるようにしています。

  • 小学生か中学生の時に途中まで読んでた。
    続きが気になる

  • いまどきなかなか珍しい本に着手してみた。
    予想通り、『次郎物語』で検索してもすぐに出てこないし。

    息子が、前々から読んでみたかったこの本、我が家にある本は夫が30年前に読んだものなので、あまりに古く、しかも字体もかなり古いのでうまくよめない、とのこと、新しい文庫本を入手した。
    読み始めると結構面白かったらしく、「お母さんも『次郎物語』読んでみたら」と薦めるので、
    私は息子と同時に夫の古い本で読み始めた。
    読み始めると、これが結構面白い。
    前の方は読んだことがあったのだけれど、最後のほうまでは読んだことがなく、ふむふむと楽しく読ませていただいた。
    里子に出されていた次郎の生い立ち。
    幼い頃の話から、成長したのちの物語まで続く。
    結局どうなるの?という気持ちで読み進めるも、なるほど、著者が高齢になってしまい、物語は『次郎物語第五部』で終わりに。
    兄の恭一と弟の俊三にはさまれ、父方の祖母からはいじめられ、
    しかしながら、父という一番のよき理解者をはじめとし、兄の恭一、朝倉先生とすばらしい人物とも出会う。
    次郎の心の本当が描かれているだけに、嘘くさくない、自分の心の奥底をみつめるいい機会になれる。
    最後に下村湖人の年譜は掲載されている。
    これまたかなり興味深い。
    佐賀中学から熊本の第五高等学校をへて東京帝国大学に入った著者は、まさしく幼少の頃に里子に出されており、次男であった。
    次郎こそが下村湖人だった。
    こうして、何年かにひとつの作品でもいい。大作を読むことができると、人生にも潤いを感じる。
    今年は、息子のおかげでいい読書ができた。

  • 明治時代の終わり頃の話であろうか、時代設定はしっかり覚えていないが
    ともかく次郎は士族の家に生まれ、厳しく育てられる。

    だが、彼は生まれて間もない頃に生母の体調を理由に養母に預けられる。
    それが理由で彼は生母、実祖母、兄弟とうまく馴染むことができずに
    もがき苦しむ。

    彼の中でトラウマとなり青年へと成長していく中にも彼の中に眠り続ける
    こととなるのだ。

  • 小・中学生の時に読んで、大好きだった作品。当時次郎の生き方に少し憧れていたと思う。

  • 上・中・下の三巻セット。読んだのは小学生のころだからあまり記憶は定かじゃないけど。
    三人兄弟の真ん中の人にはゼヒお勧めしたい。

  • 子供の頃のひねくれ気味の次郎に感情移入しまくってました。

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