- Amazon.co.jp ・本 (512ページ)
- / ISBN・EAN: 9784101109107
感想・レビュー・書評
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最後まで意味不明だった『カイダン』がポイントと分かり、意外な展開にちょっと驚きです。
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昭和34年から雑誌に掲載された作品。税務署と脱税・減税を求める企業との癒着体質が、殺人事件の背景ある。事件を追うのは、若き新聞記者。当時の大蔵官僚の昇進ルート、若手税務署長着任も、ポイントとなっている。
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★★★2021年5月★★★
税務署の腐敗と、出世争いの闇に深く切り込んだ作品。
いつものことながら、松本清張の作品からは昭和が感じられる。
まだ自家用車が普及していなかった事や、個人情報が気軽に交換されていた事、武蔵境はまだ田舎扱いだった事など。
東京の土地勘をもっていれば、より楽しめる作品だと思う。
「深大寺」が登場したのにも、「おっ」と反応した。
作品の内容として、税務署の職員が所轄の企業から接待で豪遊をし
それでその企業の脱税を見逃したり手心を加えたりする「腐敗」がテーマ。
新聞記者の田原典太が追及する。
これはフィクションだから、実際にこのような腐敗が横行していたとは思わないが、迫力のある筆遣いで迫ってくる。新聞社同士の競争や警察との駆け引きも見ものだ。
犯人は「きっとこの人かな」と思われる人がやはり犯人だった。 -
読了するのに多大な忍耐を要する作品であった。作者の高学歴コンプレックスのようなものがありありとうかがわれ、もはや私怨の小説のよう。
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描寫稅務署地方小吏靠著徵稅特權表面假指導真斂財的故事。那種四處找公共電話,拍照要請攝影師的年代,雖然才是幾十年前,突然變得好遙遠。
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身分証明書が「米の配給手帳」に時代を感じた。。
あと、解説は先に読まないように。思いっきり犯人書いてます。 -
悪いやつがいたもんやねー。
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今も昔もある汚職への怒りよりも、新聞記者の執念に圧倒される。
普通ならば事情通なあの人物が主役になるところを新聞記者の執念をクローズアップしているところが松本清張イズム。 -
作者が憎悪した汚職、嫌悪した高学歴がテーマ。息をつかせず一気に読み終えた。設定が昭和30年代なので古い。今はもう見ないが、入り口が靴を脱いで、1階、2階の各世帯の部屋に分かれたアパートがまだあったことを覚えている。昭和47年頃かな。13.1.14
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こんな税務所員がいないことを祈ります。