米内光政 (新潮文庫)

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著者 : 阿川弘之
  • 新潮社 (1982年5月27日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (557ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101110066

米内光政 (新潮文庫)の感想・レビュー・書評

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  • 1982(底本78、初出77~78)年刊。著者の太平洋戦争海軍提督三部作の一。語学に堪能、第三者視点や俯瞰的視野を有し「敵を知り己を知れば百戦危うからず」を地で行く米内光政の評伝。◆勿論、著者の井上成美びいきが感じられるが、大きい声を持つだけの者が目立つ時代の中、米内の寡黙さが、多くの死傷者と荒廃した国土となった戦後から見るに、燦然と光り輝く。そんな印象を持たせるに十分な書。◆日本語の重要性は兎も角、収集情報の多元化や留学生受入れの点から、高等教育(後期中等教育も)での外国語の重要性も本書から感得可能。

  • 海軍大将米内光政について、名前は知っていても具体的に何をした人かは無知であったため手に取った。三国同盟や米英との戦争に終始反対し、戦争を終結に導いたといった実績が有名なところだろうか。綿密な取材に基づく私生活全般についても詳しい本。

  • 2016.9.30
    これまた米内光政を礼賛する訳ではなく、史実を丁寧に積み上げて記された名著。
    無口ではあったが、人を和ませる人柄だったと。でも、本当に戦争を回避したいのであれば、面倒くさがらずに、人を説得すべきだった。

  • この時代に生きていたとして、マスコミに踊らされずに米内さんのことを評価できたのか。

    山本五十六でテンポをつかめたのか、1カ月弱で読み切ってしまいました。

    五十六さんは、戦争の最中亡くなってしまうし、連合艦隊司令官長なので洋上、海外の世界が多かったのですが、こちらは大臣、総理として日本をきちんと敗戦に持って来て、海軍を終わらせた方。

    五十六さんだったり、決定版 日本のいちばん長い日と同じ時間を、別の視野からまた読み進めていくことで、まだまだ浅いですが自分の日本史の世界を複眼的にとらえられていく気がします。

    黙して語らず、しかし見ていて、本当に重要な部分は外さない。

    この器の大きさから、出世コース外のスタートから、海軍のトップ、日本の総理大臣まで。

    見ている人は、見ているわけですね。

    ただこの語らない部分が、対民衆、国民に対しては誤解を与える部分もあるのだなと難しく感じます。
    この時代に生きていたとして、マスコミに踊らされずに米内さんのことを評価できたのか。
    新聞などではわからないこの部分をどうやって知ることが出来るのか。
    自信がないですね。

    今の政治家を見る時の指針になれば、と思います。

    この本を読んでいるとこれまた井上成美
    さんの記述が多く、
    印象的だった

    to live in hearts we leave behind,Is not to die.」
    という言葉を贈ったのも井上さんです。

    ここまで読んで、いよいよ期待膨らむ三部作のラスト。
    読むのを楽しみにしております。

    実は、五十六さんは単行本で読み、写真がいろいろ挿入されていたのですが、今回は文庫で読んだので写真が全然無かったのです。
    とにかくイケメンであったと描かれた米内さんの写真が見られなかったのは残念と思い、
    重たいですが井上さんも単行本で読む予定です。
    秋突入に向け、いい読書スタートが切れそうです。

  • 15/05/29、ブックオフで購入。

  • 米内光政を中心に、どうして先の戦争に突入したか~どのように終戦にもっていったかが、歴史本を読むより、より分かり易く理解できた。米内光政という人間を初めて知り、その魅力に一発でやられた。

  • 積読状態だった阿川弘之の海軍提督3部作を連休中に読もうと思っていたのですが、恐らく井上成美は読み終わらなそうです・・・^^; この3名の中ではやはり米内光政が一番良いですね。

  • 中国への対応など看過している短所こそあれ、阿川の描いた米内光政は魅力的な人物だった。読み物としては大いに楽しむことができた。歴史上の人物には様々な評価があるのが常で、ネットでもその種の情報が氾濫しているから、せっかく面白く読んでいるところを、そうした有象無象の意見に邪魔されそうになって嫌だった。
    要するに阿川が、どのような人物をしてスマートな人となしたか、その点が大事であって、実際の米内がどうであったかは極端に言うと問題でない。

  • 『永遠の0』を読み終え、日本海軍物を読むことに。
    阿川弘之の海軍提督三部作。

    日本海軍が太平洋戦争開戦に否定的だったことは知られていることであるが、米内光政は海軍大臣、首相まで務め、その中心人物でもあった。
    若い時の海外経験も豊かで世の中の潮流を冷静に且つ客観的に観ていた。そして根っからの平和主義者であったのだろう。
    口数が少なく派手さはないが、東北人(盛岡)にある芯の強さを持ち合わせる。様々なエピソード等を交えて、米内光政の人物像を描き出し、一味違ったリーダーシップ、カリスマの形を感じる。

    海軍の組織に対する考え方、仕組みは、現在の官僚社会、企業社会に引き継がれているところもあり、それも意識しつつ読み進めることも興味深い。


    以下引用~
    ・ちょっと奇妙な事実だが、盧溝橋事件の処理にあたった陸軍大臣(杉山)は、中央の要職ばかり歩いてきて、中華民国在勤の経験がなかった。それに反して海軍大臣(米内)は、第一遣外艦隊司令官第三艦隊司令長官として、揚子江方面に通算三年近く勤務し、辛亥革命後の中国を良く知っていた。
    『君、揚子江の水は一本の棒ぐいでは食いとめられやせんよ』
    ・米内のメモには、「独伊は何故日本に好意を寄せんとするか、好意というよりは寧ろ日本を乗じ易き国としてこれを接近し、己が味方に引き入れんとするにあらざるか、最も冷静に考慮せざるべからず」
    という記述もある。彼はヒットラーの「わが闘争」を読んでいた。
    ・『To live in hearts we leave behind, Is not to die,』
    (あとに残る者の心の中に生きることが出来れば死はない)
    ・米内はこの風潮(前海軍大臣が天皇に真実を伝えない)を是正し、井上次官と組んで、燃料問題も海戦の結果も、ありのままを天皇のお耳に入れるように心掛けた。
    ・武見太郎『しかし、科学技術を振興していけば、日本は立ち直って新しい国に生まれ変わることが出来ると思いますがね』
    物理屋でもある武見が反論すると、
    『国民思想は科学技術よりも大事だよ』(米内)

  • 4101110069 557p 1990・1・20 16刷

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