食味風々録 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784101110172

感想・レビュー・書評

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  • 美味しかった食べ物の話だが、絡んだ人のエピソードが楽しい。もっとも良かったのは巻末の娘との気のおけない対談。2019.2.10

  • 配置場所:2F文庫書架
    請求記号:596||A 19
    資料ID:C0025720

  • 昨年大往生でお亡くなりになった大文人。娘さんの大ファンであること、日本語にうるさくて有名という事、がキーワードで暫く幾つかの作品を読ませていただこうと考えています。古い文人旨かったの思い出。一つ一つに大変な薀蓄、食を通して考えさせてくれる事が実に多方面にわたります。戦争、日本語、かつての文人社会、政治家、列車、土地柄、食の歴史、世界比較食文化論、そして師匠志賀直哉の思い出。向田邦子さんのひじきの2度食いには驚きました。鰻、日本酒(かつての酒所と言えば…も面白い。私は断然お燗派です)、鮨、甘味、野草。行ってみたいお店も多数紹介されています。幾つがその店、味を残せているのかな。探査の楽しみあり。100%の敬意とともにご冥福をお祈りします。

  • 美味なるものを食したことを語ると、時として私はこういう美味いものを食ったのだぞと自慢たらしく感じることがあるのですが、このエッセイではまったくそういうイヤミなところがありません。やはり文章が巧いからでしょう。印象的だったのはスーツを2着作ったつもりで、1着分を美食に廻した潔さです。私はもうほとんど物欲がありませんので、美味なるものを食するのが大いなる楽しみになっているのですが、氏の潔さには遠く及びません。

  • ここで飛騨の赤蕪漬けが出てくるとは思っとらんかった。おいしいんですよ、これが。それはともかく、読み終わるともうお腹一杯。

    ドライマティーニ飲みたくなった。

  • 3/15読了

  • シ、シブい人、阿川は元気?

  • この間、通勤に持っていた本を読み終わってしまい、そんなこともあろうかともう一冊持っていた本も予想外に短く読み終わってしまい帰りどうするべ、と思った時購入した本です。本当は列車ものが読みたかったんですが丸善さんに置いてなかった。丸善なのに!! 
    でも今考えると出版社を間違えて探していたのかも。
    どうやらこの頃の本は大字活版ってのがあるらしくある程度厚みがあっても実質それほど長くない本ってのも存在するんですね~

    食べ物に関する蘊蓄本です。最初は面白かったのですが終わりの方は自分はこんなうまいもの喰ってきたんだ、とか喰ってるんだ、と言うような感じになってきてしまい少し興がそがれました。それにしても日本酒がいつの間にか冷酒ブームになってしまい云々の件はうちの父が同じようなことを言っていたので面白い。
    そういえば百閒先生の文章に出てくるお酒も必ず燗が付いていたなあ…

    作家の人に食いしん坊が多いのは昔角田光代さんのエッセイを借りて読んだ時だったと思うのですが
    朝から晩まで小説を書いているので作家の頭の中は小説のことで一杯なのかと言うとそうではなく、朝はワープロをたたきながら昼はどこで何を食べようとずっと考え、昼以降は昼ごはんの感想を反芻しつつ夜何を食べようとワープロに向かう、という文章がありものすごく納得がいったのを覚えております。

    巻末の親子対談が面白かったです。

  • 食べ物にまつわるエッセイ。今の自分なら、何を食べてきたと書くのだろう、と考える。そしてこれから先、何を食べていくのだろう、とも考える。

  • どれもこれも美味しそう。涎が出てきます。

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著者プロフィール

阿川弘之
一九二〇年(大正九)広島市に生まれる。四二年(昭和一七)九月、東京帝国大学文学部国文科を繰り上げ卒業。兵科予備学生として海軍に入隊し、海軍大尉として中国の漢口にて終戦を迎えた。四六年復員。小説家、評論家。主な作品に『春の城』(読売文学賞)、『雲の墓標』、『山本五十六』(新潮社文学賞)、『米内光政』、『井上成美』(日本文学大賞)、『志賀直哉』(毎日出版文化賞、野間文芸賞)、『食味風々録』(読売文学賞)、『南蛮阿房列車』など。九五年(平成七)『高松宮日記』(全八巻)の編纂校訂に携わる。七八年、第三五回日本芸術院賞恩賜賞受賞。九三年、文化功労者に顕彰される。九九年、文化勲章受章。二〇〇七年、菊池寛賞受賞。日本芸術院会員。二〇一五年(平成二七)没。

「2023年 『海軍こぼれ話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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